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誰のために、出産をふりかえるのか。

出産をふりかえることを『バースレビュー』という。

やり方に決まりはなくて、

自分自身で紙に書くでもいいし

家族や親しい人に話すでもいい。


でも、私が出産したママたちと

お話ししながらバースレビューする時に

大切にしていることがいくつかある。

そのうちの一つは、

出産を”ママだけのエピソード”

にしないことだ。




私が助産師学生の頃、

『自分が生まれた時のことを母親にインタビューしてくる』

という課題があった。

「どんな話が聞けるだろう?」と

ワクワクした気持ちで、メモを片手に

母親にインタビューした私は、

期待していた内容と違って、すごくガッカリした。

私が次女だったからなんだろうか。

「お姉ちゃんはとにかく体重が大きくて、産むのが大変で。」

「1人目を出産したときは、7針も縫ったって母子手帳に書かれていて…」

今思い返すと、母は1人目の時の出産と比較しながら

第二子である私の出産を思い返していたんだと思う。

でも、インタビューの中に

私が生まれてきた時の具体的はエピソードはなく、

母にとっては ”姉の出産がとにかく大変だった” んだな、

という思いだけが残った。



ひとりひとり 顔が違うように

出産も ひとりひとり全く異なる。

2人目以降の出産だったとしても、

前回と同じ感じながれをたどる人はいない。

たとえ辛い思いをしたとしても、

どんなに大変だったとしても、

【忘れられてしまうこと】ほど悲しいものはないな、

と思っている。

だって、

出産した日は

生まれてきたその子にとっても時別な日なわけで

”主人公”はママだけじゃないはずだから。




いつかわが子が大きくなった時、

あなただったらどんな風に

出産した日のことを話しますか?



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