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どうやら結婚できないらしい自分を認めて始めた最高のひとり暮らし

独身ひとり暮らしの日記をふりかえるシリーズです。

2021年の1月。
コロナで地方の事業所が縮小されることになり、転勤先の天国だった仙台から地獄の東京本社に強制送還されることとなりました。それに伴いまた新しいお部屋探し。

これまでひとり暮らしの部屋を契約する度に
「結婚までの繋ぎの部屋だし、結婚したらちゃんと暮らすから適当でいいもんね。結婚したらおしゃれで丁寧な暮らしするもんね」
などと人生の本番はこれから来るという姿勢でおり、服とか旅行とか化粧品とか飲み代にお金使いたいし、家のことに使うお金はないと思って生きてきました。
ひとり暮らしを始めた13年前に適当に選んだ家具家電と、インテリアは好きなのに方向性のわからない、どうなりたいか不明な部屋。壁薄いし何となく好きになれない部屋に適当に暮らしてました。どうせ飲んで帰って寝るだけだし、と。

しかし転勤先でひとりで過ごした2年半でひとりの楽しさと幸せを知ったわたしは、そろそろ人生の本番を始めなければならないと思いはじめていました。
「34歳だし婚活ラストチャンスの年だ、今年だけ婚活したらもう引退しよう」
と思って迎えた2020年はコロナ禍に終始。
婚活さえさせてもらえないなんて人生終わった、結婚は縁がないんだと落ち込んだのも束の間、ステイホームが快適すぎて世間が望んでる以上に喜んで常に家におり、
「ひとりさいこー!!!」
と独り言を言いながら目覚める日々。
ああ本当に幸せな日々だった。

そんな日々の中で
「どうやら私は結婚できないんじゃないだろうか」
「結婚できなくても割と楽しく生きていけるタイプの人なんじゃないだろうか、意外に」
と34歳のクリスマスに嬉々としてひとりでホールケーキを食べながら悟ったのです。
結婚したら人生の本番が始まると思ってたけど、どうやらこのまま本番はやって来ないようだぞ、と。
「結婚できないらしい自分」をようやく前向きに受け入れられました。
「結婚できないんじゃなくてしないんです」と強がってたけど、「結婚しないんじゃなくてできないんです」な自分でいいじゃん、何か文句でも?の域に達したような感じです。(世間はそれを開き直りと呼ぶ)

でもそしたらもうなんだかすごく楽になって。
新しい部屋では、「いつか結婚したらいいお家住もう〜!いい家電使おう〜!」でなくて、いま、自分のできる範囲で最高の好きなものしかない家にしようと決意。
コロナの影響もあり内見ができなかったのですが、ホームページで画像とスペックだけ見て即決でした。壁紙と床の色、間取りが好み。スペックも申し分なし。気に入りすぎて新居でもこの部屋の壁紙使いたいと思ってるくらいです。
若干予算オーバーでしたが悔いはない、今のわたしに借りられる最高のお部屋です。

なかなか正式な内示が出ず見切りで先に契約したため、部屋の引き渡しと会社通して手配する引越しの日取りがうまく調整できず必要最低限すぎる荷物を持ってこの部屋に住み始めました。
布団とケトルとパソコンしかないスタートで寂しかったけど、その寂しさをおもしろがっていた記憶。ホントに手持ちの荷物は写真のカバンだけ。キャンプみたいでした。あ、この食材は冷蔵庫なくても何日は持つんだなとか。

世間はコロナで大変な時期でしたが、自分の中では新生活に密かにウキウキ。そして、「ひとり暮らしを、独身を楽しんでやるんだ!」と顔も知らない独身見下し野郎にメラメラしながらスタートしたひとり暮らしなのでした。

【38歳のふりかえり】
コロナ禍の影響もあると思うのですが、自分が1番長い時間を過ごす家をよい空間にしようと引越し前に決めたのはよかったなと思います。
仕事で辛いことあって帰ってきても、「この部屋での暮らしを守るためにわたしは働くぞー!」って思えて何度もこの部屋の存在に救われました。転職失敗して無職になった時、この部屋じゃなかったらとっくの昔に実家に戻ってたかも…

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