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雨が降ると思い出す~親切がくれた優しい日常~

台風10号が近づいており、突然の風雨で思わぬアクシデントに見舞われることもありますよね。

幸い、これまで大きな災いに見舞われることなく生活しておりますが、今回は雨が降ると、思い出すちょっとした出来事をお話したいとおもいます。

毎朝電車通勤をしていますが、下車駅から職場まで5分ほどのため、折り畳み傘を持たずに通勤することが多々ありました。

そんな短い5分の間にも、突然の雨は訪れるわけで、ある日、駅を出で数秒で

パラパラ…

ザアアぁ―――――――――

という感じで、大粒の雨に降られてしまいました。

朝濡れてしまうと、制服や着替えがあるわけではないので、その日一日、じめっとした服を着用したまま仕事をしなくてはならず気持ちもどんよりしてしまうのは目に見えています。

少しでも濡れないよう、近くの小学校の木の下で雨宿りをして、もう少し雨の強さが弱まらないかと待っていると校庭の方から声が…

「良かったら使ってください」

グラウンドを利用していた若い男性が差し出してくれたのは青い傘でした。

突然のことでびっくりしましたが、会社もそんなに遠いわけでもなく、また返せるかどうかもわからないと思い、お気持ちだけありがたく…とお答えすると、

 「返さなくても大丈夫です。迷惑でなければどうぞ。」

と、遠慮がちだった私に再度傘を差しだしてくれました。丁寧にお礼を言い、受け取ると、男性はそのまま立ち去ってしまいました。

ちょうどコロナ過で人との関わり合いが疎遠になっていた頃でしたので男性の優しさがとても嬉し、く救われた気分になりました。

親切にされた分、自分も親切にしようと思っても、なかなか他人に向けて助けが必要かどうか声をかけることって意外と難しいと思います。

ただ…やさしい目で日常を見れば、普段の生活のありふれた日常の中にも自然とできることってあるのかもしれません。

席を譲ったり、エレベーターを開けてあげたり感謝の言葉をしっかり述べたり、仕事で手が空いた時に何か手伝えることがあるか聞いたり

ちょっとした親切で自分だけでなく周りも明るくなる。そんな日常って幸せだなと、前向きな気持ちと傘を渡してくれた男性への感謝を雨が降るたびに思い出すのでした。

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