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小さなお茶会とダイアローグ

ワールドカフェとは

Juanita Brown(アニータ・ブラウン)氏とDavid Isaacs(デイビッド・アイザックス)氏によって、1995年に開発・提唱されました。

当時二人が、知的資本経営に関するリーダーを自宅に招いた話し合いの場において、ゲストがリラックスしてオープンに生成的な話し合いを行えるように、様々な工夫を凝らした空間で話し合いを行った結果、創造性に富んだダイアローグを行うことができたことが始まりとなります。

その後、想像できないほど多くの知識や洞察が生まれたことに感銘を受けた二人が、その経験から主体性と創造性を高める話し合いのエッセンスを抽出してまとめたのがワールド・カフェです。

ワールド・カフェ・ネット
https://world-cafe.net/about/about-01/

我が家のティータイムは創造性に富んだダイアローグ足り得るか

実はずっと、アニータとデイビッドが作り上げた「原初ワールドカフェ」の場に強く憧れていた。

これまでにもワールドカフェ自体を体験してきたが、大人数での対話は確かに価値がある一方で、あの二人が生み出したような創造性豊かな空間とはどこか異なるように感じられた。
そこで、より親しい少人数の仲間たちと日本酒を囲んで対話する場を試みたこともある。
なかなかいい感じではあったが、私があまりお酒に強くないこともあって、どうしても限界を感じる。話が深まる前に、眠くなってしまう。

そうしているうちにコロナ禍が訪れ、リアルな対話の場を持つ機会がすっかり減ってしまったのである。

そんな中、紅茶の勉強を始め、自分で英国菓子も焼くようになった。
夫と二人でベランダでティータイムを楽しむ習慣もでき、時には友人を招いて4~5人でお茶を囲むこともある。
そうした時は、話題が次から次へと飛び交い、関連する本を本棚から取り出したり、Webページを参照したりしながら対話が進んでいく。
こういう会話は、外食では体験できないものかもしれない。
(そもそも外食では4時間とか長居はあまりできないだろう。)
もしかしたら、ここでしか体験できない創造的な対話の場が生まれているのでは?とも感じる。

特に夫婦でのティータイムは、その傾向が顕著である。
普段の会話ではついスマホを手にしがちだが、紅茶の時間だけは手元にはカップだけがあり、集中力は自然と紅茶と会話に向けられる。
だからであろうか、時折驚くほど深い対話が生まれることがある。

もしかすると、これはアニータとデイビッドが目指した「原初ワールドカフェ」に少し近づいているのかもしれない。


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