狂犬病予防法(昭和28年改正)/ 第十四条第一項改正部分
狂犬病予防法が昭和25年に制定されて、初めての改正が昭和28年に行われました。その時の条文を読んでいます。
今回は、その中の第十四条第一項の改正部分。
まず改正条文の中のその部分を表示。
前回にそっくりですね。
ここも、法律だけではなく政令(狂犬予防法施行令)にも定めてあるからね、と書くようになりました(政令はこの後すぐに制定されます)。
今回も「政令の定めるところにより、」が加えられるだけですが、元の条文(改正前)の第十四条全体をみてみましょう。
法律第二百四十七号(昭二五・八・二六)
◎狂犬病予防法 (改正前)
狂犬病が発生している時、狂犬病で死んだとおもわれる犬の死体を解剖したり、狂犬病にかかったと診断された犬を病性鑑定のために殺すことができる。
こだけだと、理不尽に自分の犬を扱われてしまうのではないかと心配になります。法律の一般論として個人の所有権を奪うような行為は慎重に考えるようになっています。
なので「第六条第七項の規定を準用する(抑留された犬を引き取りに行かなかったことにより処分された犬の所有者に損害を補償)」があります。
これについては(昭和25年制定の)狂犬病予防法施行規則の(処分前の評価)第十五条に具体的なことが書かれています。
厚生省令第五十二号 昭和二十五年九月二十二日
狂犬病予防法施行規則 (昭和25年制定時の状態)
法律・政令・省令の関係がややこしいです。
まず法改正があり政令が制定され省令が改正されることで、この辺りも整理はされます。つまり、政令(施行令)の制定、省令(施行規則)の改正、それらを全て読まないと全体像がつかめません(法律だけでもなんとなくは分かりますが)。
まずは(法律のレベルでは)第十四条で狂犬病の犬の死体を解剖したり、解剖のために狂犬病の犬を殺すときは、政令の定めをもって行わなければならない、その政令はこの後に定められる、この程度の理解でいいとおもいます。
ここまで。