ちっぱいの起伏
「ちっぱい」
なんて秀逸で愛情あふれる言葉なのかしら。
彼が放ったこの言葉を初めて聞いた時、なんだか妙にしっくりときた。(世間的にはかなり流通している言葉なのかもしれないけれど、時代の流れに取り残されがちなわたしは初めて聞いた)
ぐっとあごを下げて自分の緩やかで小ぶりな起伏を改めて眺めてみたら、なんだかとても愛おしく尊いものに感じられた。
これまで「貧乳」だと卑下や自虐をしてみたり、実は「隠れ巨乳」だと見栄を張ってみたり、主張しすぎず奥ゆかしい「品乳」なのだと何かしらの価値を見出そうとしてみたり、なかなか落ち着くところがなく居心地の悪い思いをしていたのだけど、ようやくポジショニングが定まったというか、自分の心の置き所が見つかったような気持ちになった。
「ちっぱい」
う〜んかわいい。
親しみが込められた、とっても愛らしい響き。
これから、わたしはこの”ちっぱい”と本当の意味で仲良く人生を共にすることができる、気がした。
わたし:「ねえねえ、”ちっぱい”って言葉、なんか気に入っちゃった。」
彼:「え?今なんて?ちっ↘︎ぱい↗︎?」
わたし:「うん。ちっ↘︎ぱい↗︎。なんか可愛らしくない?」
彼:「発音違うよ。ちっ↗︎ぱい↘︎だよ。だって、おっ↗︎ぱい↘︎じゃん。」
わたし:「はっ。そっか。」
彼:「ちっぱい(↘︎↗︎)って、なんか”失敗”(↘︎↗︎)みたいじゃん。」
わたし:「・・・だね。発音的にそうだよね。」
彼:「まあ、同義語だけど。」
“ちっぱい”の平穏は、一瞬だった。
きっとこれからも、永遠に、山あり谷あり・・・。
ああ、起伏がほしい・・・感情の、じゃなくてね。
ちなみにポケモンにわたしの名前をつけている彼からの、ある日のライン。
そりゃないぜ、ダーリン。