【不妊治療と私】①〜医療者側から〜
はじめましての1発目の記事は、
医療者側からみた【不妊治療】について書いていこうと思います。
どうぞ、ゆるい感じで読んでいただけると嬉しいです。
私が不妊治療に出会うまで
私は現在、不妊治療のクリニックに勤務しています。
現在7年目に入りました。
それまでは病棟で高齢者の人生の終焉ばかりをみていました。
人が亡くなった時は、病院では泣けず、泣きながら帰ったこともありました。
これって、看護師あるあるな気がします。
そんな私が、「不妊治療」に出会ったのは、同僚が不妊治療をして妊娠したと話してくれたことがきっかけでした。
当時20代の私にとって、不妊治療って「名前は聞いたことあるけど、、、」っていう程度。
看護大学を卒業していますが、授業で「不妊治療」に触れるのって、教科書でいうと1・2ページじゃないかな?
ただ漠然と「不妊治療」=「命を生み出す」素敵な世界だ!と私の中で腑に落ち、転職を決意しました。
(当時、夜勤で体を崩していたこともあったかも)
単純な私は、友人が妊娠したというクリニックへ直接コンタクトをとり、内定を頂いたのでした。
(ありがたいことに、看護師は職には困らないですね、、、!)
不妊治療専門クリニックで勤務
私の働いているクリニックは【体外受精】に特化しています。
基本的には、不妊クリニックの経験者を除き、不妊治療の分野って勤務して一から知識を教わる感じです。
かなり特殊なので。
まず、働いて率直に感じたのは、
【妊娠・出産って当たり前のことじゃない】ということでした。
女性は望んだら、妊娠ができる。
お母さんが私を産んでくれたのだから、私もお母さんになれるだろう。
そんな漠然とした考えを持っていた私。
この考えが、不妊治療の過酷さを間近で見て、間違いだったのだと痛感したのを覚えています。
そして、この表現が合っているのか分からないですが、
【人生は不公平だ】ということ。
こんなにも頑張って治療をされている方がいる傍、
望まない妊娠をして、中絶をする人もいる。
虐待をして、我が子を殺めてしまう親もいる。
この人たちがお母さんになれたらどんなにいいことか、、、そう思いながら、通院される女性たちを見ながら感じています。
様々な背景のある女性たち
その一人一人にドラマがあることを、忘れてはいけないなと思います。