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わたしのはなし②自分のお店を持ちたいと思ったワケ

22歳の時、働き出した服屋さんは
社長、副社長、スタッフ4人といった小さなインポートものを取り扱うお店でした。

お客として、よく買い物をしていたこともあり、仕事に慣れるまでには、時間はかかりませんでした。

初めは、フランクで仲の良い感じが好きだったのですが、少しずつ違和感を覚えるようになります。

一つ一つあげるとキリがないので、わたしが無理だった大きな理由だけ。

一つは、スタッフの扱いが平等ではなかったこと。
仕事内容については、スタッフの出来ること任せたいことで役割分担することはいいと思うのですが、ここでは社長と副社長が夫婦で、その2人でお気に入り?のスタッフだけに、みんなの前でプレゼントしまくる。笑
というのがありました。

わたしは入ったばっかりだったのですが、
何度もその光景を目の当たりにし、
他のスタッフの絶妙な面持ちを見て、
やば、と思いました。

あげるなら、隠れてあげるとか、みんなに何か、と思わないのかなぁ上に立つ人なのに周りが見えてないなぁと思いました。
因みにそのお気に入りの子は、1番の古株。
古株と言ってもまだお店がオープンして1年くらいだったのですが。

そして、もう一つ。
そんなに気に入っている子がいるにも関わらず、その子に、相談もなく
なんと翌月わたしが店長になったこと。

わたしは、もちろんその子には社長や副社長から伝えているだろうと思っていたので、
その話をされた翌日、出勤してみるとレジ台には
"今月の売り上げ目標-店長 〇〇〇〇〇〇(わたしの名前)"
と書かれた冊子と、ボーッとそれを見るお気に入りさん。

「おはようございます」と声をかけるも
明らかに苛立っている様子。

いやいやいや、ぜっっったい知らんかったやん!!
ゆーとけよ!!

と、心の中で思いながら、
「なんか、昨日聞いてんけどそうみたいーです、よろしくお願いします」

お気に入りさんは、よろしくお願いしまーす^ ^と、言ってすぐさま社長に電話をしていました。

その直後から、〇〇ちゃんとわたしのことを呼び、タメ口で話していた、お気に入りさんは、
わたしのことを苗字の さん付けで呼び、敬語に変え、明らかにわたしのことを避けるように、、、。
そして、その時期から、社長と副社長の"お気に入りさん"がわたしに変わっていて、ご飯に連れて行かれたり、何か貰ったり、、、
さすがに、初め覚えた違和感があり、物を貰うのはなんだか嫌だったので、
「わー!可愛いー!でもわたしブランドもの知らなくてー!あんまり興味ないんですよー食べ物やったらみんなで食べれるんで、もっと喜んでしまうかもー!」といって、
分けれないものはやんわり断るようにしていると、
お菓子などのみんなで分けれるものに、変わっていきました。

しかし、旧お気に入りさんのことを気にしつつ、若かったわたしは、どうすることも出来ず、普通に仕事をする日々を送っていました。
他のスタッフは、変わらず普通に仲良くしてくれていたのが救いでした。

そして極め付けは、
急にマネージャー?になったこと。
いや、実質降格させられたんだと思います。

もちろんまた突然、副社長に呼ばれミーティングに行くと
「〇〇ちゃん(旧お気に入りさん)からこう聞いて、、、ちょっと店長交代かなって、でも違う店舗にも人が足りない時行って手伝ってもらったり、マネージャーになって欲しい」

はい?
それヘルプやん。
ほんで、その内容全部その子に教えてもらったことやねんけど。

この時まだ入って3ヶ月くらいです。
わたしのはなしは一切聞かず。
誰かの悪意ある話にだけ耳を傾けて。

物凄く悲しくて、腹が立って、わたしは
「〇〇さん(副社長)がそれを信じていらっしゃるってことですよね。なら、それでいいです。」
と言って、不覚にも泣いてしまいそうだったので「休憩回す時間なので、戻りますね」と言うと、副社長は少し驚いた感じでしたが、そのままでした。

他にも2番目に長く働いていた人の個人売り上げが悪く、新しく入ってきた子がどこかの店長だったというだけで、ミーティングもなしにその人をクビにしました。
これには、さすがにもう少し話してから、改善が見られなかったらとかでもよかったんじゃないですか、と言いましたが
「こっちは会社だから」と言われ、無知だったわたしはそれ以上何も言えませんでした。

その後、周りのスタッフのおかげで一年近くは働きましたが、わたし以外にもそんなことが多々あったような話を辞めた子たちや、スタッフに聞き、ここにいると心が荒むと思い辞めました。

この時に、思ったのがお店や服は可愛いのにやってる奴が中身ゼロやん。でした。
わたしならこうする、わたしなら、わたしなら、、、と。
昔からあった、"自分の店を持つこと"をリアルに考え始めたんだと思います。

なので、ある意味この店には感謝です。

そして、このあと、わたしの中で働けてよかった会社の二つ目に出会います。
(一つ目は潰れてしまった古着屋さん)

そんなわけで次は、好きな会社編です。