Annaの日記 犬というこども②


良く言えば「懐っこい」、悪くいえば「超かまちょ」な我が家の犬。

     犬の名前はアムロという。

 犬界にも犬付き合いが色々とあるようで、散歩は新しい発見の連続だった。当初住んでいた場所は、散歩がしやすい場所だったからかとにかく彼には「犬友」が多かった。
 そこから繋がる、飼い主同士のコミュニティーも私には新鮮だった。

 さすがシンパパ。最初に、会うわんこのすべての名前と犬種、飼い主の特徴ををiphoneにメモり、次から名前で言えるようにしていた。


 自分の犬の名前をいってもらえるというのは、飼い主にとってかなり嬉しい事のようで、夫は犬保護者の仲間が多かった。
 まるで幼稚園。みんな我が子がかわいくて仕方ない感じだ。

 特に一生懸命散歩に連れて行っている人は若い人よりも40代以上の人が多い印象があった。子育てが終わった人、子供がいなくて子供のように愛情を注いでいる人、状況はマチマチだが、とにかく「犬ファースト」の人が多かった。夫も仕事があるのに、毎日朝夜 各1時間も散歩に連れて行っていた。ペットショップで家犬の散歩は週2回でいいと
きいたと言ったらもはやそれは虐待だといった。



 もう今では何も感じないが、私の事を

   「アムロちゃんママ」
  と言われた時は不思議で仕方なかった。

 でも、犬だけでなくペットを飼っている人は皆、動物を家族と思っている。まさに子供であり、その動物の親であり、人間よりも短い人生と決まった中で最大限の愛情を注いでいる。


 まだお互いの家を行き来している頃(もちろん我が家にも犬が来ていた)
 別れた後の犬がすごく寂しそうというLINEが毎度来ていた。
 これも今思えば二人の作戦だったかもしれないが、だんだんと
「もっと一緒にいてやりたい(犬と)」と思うようになっていった。


 違う角度から「犬のいる生活」が始まった。
 一人暮らしで犬を飼う方法を聞いた最初とは状況が違うが、犬慣れした人と犬を飼うのは犬初心者としては心強かった。
仕事から帰れば、しっぽがちぎれるんじゃないかというくらいの勢いでぶんぶん振って口をペロペロ舐めてくる。
 何をするにも後ろをついてきて、夜ご飯の準備の時には何かおこぼれがもらえないかとキッチンにへばりついている。


 最初は正直「元彼女」との犬という、小さな嫉妬があったが、もうこの頃にはもう「私たちの犬」になっていた。

                 ~続く~


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