Annaの日記 お産する病院の選択
注)「キラキラしたお産」を目指している人と、それを経験した人は不快に感じるかもしれないのでこの記事を読まない方がいいと思います・・・笑
でも最初に目に見えるように太字で書いておきます。
「お産はバカンスじゃないんだぞ!!」
高級ホテルのような内装で、4Dエコーも完備!
無痛分娩で痛みなく出産できる!産み方も選べるなんで素敵~!
入院中は完全個室で、食事もホテルシェフ監修の超豪華メニュー、毎日高級スイーツがおやつ、寝る前にハーブティー。高級アメティーも揃ってる!
スタッフは充実していてなんでもしてくれて、夜はベビーと別で寝るからゆっくり寝られて、エステまである!!
お祝い膳はフレンチのフルコース!!!
出産一時金で50万円あるし、赤ちゃん生まれたらしばらくどこもいけないし自分へのご褒美で♡
と、思ってる人は退院した後の育児地獄にどうぞはまればいい。
狭い自分の部屋で泣き止まない子供と向き合って無駄な大金払ったなと後悔する日が来るだろう。
・・・と出産を経験した今、経験できなかったただのヒガミかもしれないが、セレブや芸能人でない限り、普通の人がここに大金をつぎ込むのは全く子供のことを考えていないと私は感じてしまう。
あくまで主体は自分であり、赤ちゃんの事を考えていない。
私には選ぶ選択肢がなかった。
ハイリスク妊婦の称号があったからだ。
確かに出産というのは人生で数回しかない超ビックイベントだ。そのイベントを盛大に盛り上げたい気持ちはわかる。
しかし、これらはすべて「母親」への提供。新生児は結局どこの病院でうまれてもコット(新生児の寝るベッド)で転がって泣いているだけだ。
子供を不自由なく育てるにはお金がかかる。いくらあっても足りないのに、こんなところで散財していいのか?
もう一度いう。
「お産はバカンスじゃないんだぞ」
そう、産む場所はいくら内装が「ホテル風」でも「病院」なのだ。
特にコロナからは、家族が思うように入れないのでヒトリ病院でフレンチのコースを食べて何が楽しい・・・
ご飯が豪華だろうが、出産の痛みと、その後の3時間置きの授乳で体がヘトヘトの状態で豪華な料理なんで食べられない、とにかく寝かせてくれとなる。
そして、母子別室を良しとする病院があるが、これこそ入院中の5日間で一番トレーニングしておかないといけないポイントだと私は思う。
何エステしてゆっくり寝ようなんて考えてるんだバカヤロー!と思う。
退院したら待ったなしで24時間育児が始まる。
周りの援助があっても「泣き声が聞こえない夜」なんてない。乳も張り漏れてくる。
垂れ流し状態のおむつを常に交換して、ほんの数十ミリのミルク作って冷まして、ミルトン、ミルトン・・・
召使のように動いてくれた看護師さんはもう目の前にはおらず、毎日の豪華食事からインスタントに転落し、そのエステで磨いた顔は疲れと寝不足で
一気に老婆のようになる。
これで程度の差はあるが、追い金を40~50万払うのか。
色々落ち着いてから、家族でいい食事をしたり、旅行をしたほうがよっぽど皆が幸せでいいお金の使い方が出来る。
「(普通の病院でも)一時金を使っても大体10万くらい足がでるよ」と、最近産んだ友達から聞いていた。
心拍が聞こえて、出産予定日が決まり、先生が産む病院は決めているか聞いてきた。
全く考えていなかった。・・というか、この時はまだ正直堕ろすことが念頭にあったので、手術の出来る病院は検索していても、産む病院なんて頭になかった。
実家近くの病院をいったら、即却下された。
妊娠について無知な私は、親に頼れない家庭環境でない限りお産は「里帰り」でするもんだと思っていた。
超ハイリスク妊婦な上、特大卵巣嚢腫まで抱えている。
里帰りや個人病院での出産はやめた方がいいと言われ、ならば・・・自分の家のと隣にある市立病院の名前を言ってみた。
先生は納得して、すぐに紹介状を書いてくれ、かなり早いタイミングでの転院がきまった。この病院でいいのかどうかなんて判断のつけようがなかった。
無事、妊娠から出産まで終わって思う事がある。本当にこの病院で私は
「良かった」と思っている。
①家から近いに超したことはない。
これを一番に掲げたい。妊娠期の最初は問題なくても、妊娠後期になると行く回数も増えるのに、とにかくお腹が重たくて移動が大変になる。
車の運転も止められる。そんな状況で「キラキラした出産」のために片道1時間以上かかるような病院にするのはバカかと思う。出血などの緊急時も近いほうがいいに決まっている。
そしていざ陣痛始まってタクシーで行っても、1時間狂ったようにもがく妊婦と同じ空間にいるタクシー運転手の身にもなれ。
出産が終わってからの入院時期も旦那や家族がくるにも時間がかかる。まだコロナ制限をしている病院が多く、面談15分のために長距離移動を強いられる。
私はありがたいことに徒歩30秒のところに、立派な市立病院があった。口コミや評判は全くわからないが、通院はとにかく楽で、入院してからも、毎日夫が見舞いに来てくれた。
短い面談時間だが、やはり出産で精神的にも不安定になって、独りぼっちの時間が長い入院生活に、短い時間でも家族の顔が毎日見れる事はかなり安心できた。
②NICUがある病院がいい
この詳細は後日書くが、まさか自分の子供がここでお世話になるとは当初思いもよらなかった。
個人病院ではNICUを持っている病院が少なく、問題があれば新生児を救急搬送する。最悪の場合、その間に命を落とす事になる。
そして、母子別病院になり、少なくとも母親が退院するまで子供を見ることが出来ない。同じ病院ならば入院中も様子を見に行けて連携出来るのはかなり精神的な負担が少なく済む。
③先生は多いほうがいい
生まれるその日まで、何かと不安は付きまとう。
「人がいい」のと「腕がいい」は全く異なる。
お花畑出産の人は
「優しい」「人のいい」先生を選びがちかもしれないが、やはり二つの命を任せるには、どれだけ不愛想でも「腕がいい」人を選ばないといけない。
私は羊水検査を受けないと決めたは決めたが、やはり病気がないかずっと心配だった為、毎度先生に問題はないかしつこく聞いた。
市立病院は曜日で先生が違ったため、わざと次回の検診の曜日を変えて多方向から意見を聞いた。
そして、最終的にかなりハズレの先生が主治医になり、最後大問題が起きたが、別の部長先生がいてくれたおかげで母子とも助かった(後日記載)
④(しいて言うなら)食事が「豪華」ではなく「おいしい」
とにかくひどかった病院食・・・私は11日入院したが、生まれるまでの4日間で2キロ体重が落ちた。豪華なんか期待しないが、この粗食飯では産む元気すらとられるんじゃないかと思うくらい粗食だった。
⑤(しいて言うなら)3D・4Dが見れる病院はいいかも
市立病院にそんなハイテクな機械があるわけなく、エコーも最初はエイリアンのような物体がもごもご動いていて、どに何があるかわかり感動もあったが、膣内カメラからエコーにかわるくらいの時期からは、もうエコー写真をもらっても何がなんだかわからなかった。
(赤ちゃんが大きくなり全体が映らなくなるため)
嘘か本当かわからないが3D・4Dで「ダウン症」の子がわかるという記事を読み、性別もこれだったら確定できるかなと思い、単発でエコーを見てくれる病院(最初に行ったクリニック)で見てもらった。
一度この感動を目に焼き付けておけといわんばかりに夫も連れて行った。
まぁ・・・経験した二人の感想は「なんとなく人間の顔してるね」くらいだった。
写真とDVDで5000円。
なんとか正面むいた写真をもらったが
お世辞にも「かわいい♡」とはならない写真だった。(タイトル写真が我が子の4Dです)
向きによっては全く顔が見れない時もあるらしく、また性別も結局「たぶん」女の子という中途半端な回答で終わった。
心配してたダウン症についても「たぶん」大丈夫。
医者の回答なんてそんなもんである。
私の場合は1回きりだったので、体験でおわったが、これが毎月見られたら、顔つきとかだんだんはっきりして感動も大きくなるのかなとは感じた。
色々書いたが、とにもかくにも
病院は手伝ってくれる所であり、
代わりに産んでくれる場所ではない。
あくまで、自分が苦しんで産むので、
そこにお金をかけるのも個人の勝手だ。
私は食事が酷かったことと、
看護師さんがスパルタだったことを
除けば(逆を言えば、粗食で痩せれたし、
スパルタだったので、退院時に心配が
少なかった)
何より、びっくりするくらい安くすんだ。
私は直接支払制度を使い、必要経費を
病院側で計算して、あまりが出たら振込
されるシステムを使った。
11日入院して、個室を使い、
緊急帝王切開して、その時に膿腫の
摘出手術までして、追金どころか
なんと!2ヶ月後通帳に
268000円も振込があった。
このお金が、子供に使えること。
家族ででかける思い出に使えること。
本当に幸せなお金の使い方が
出来ると感じている。