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ポケポケ:5連勝イベント初日達成!ピジョットEXデッキ
昨年10月末にリリースされた「ポケポケ」というカードゲームアプリがかなり面白くてやり込んでいる。にも関わらず、語らう友人がひとりもいない。noteはもちろんXも込みで、ポケポケをやっているフォロワーはあまりいない気がするが、渾身のデッキができたので公開する。
以降は、ポケポケをやっていない人が読んでも「何のこっちゃ」となる記事になります。でも読んでほしい。いい年してゲームに熱を注ぐ、こども社会人の姿を目に焼き付けてください。
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デッキ完成までの紆余曲折も記録したかったので、とても長くなっています。5連勝イベントも達成したデッキレシピは一番下に画像で紹介していますので、そちらをご覧ください!
環境について
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大前提として、このデッキは「幻のいる島」環境で生まれた構築です。現環境、メタが回り続けていて面白いです。ですが、トップメタはギャラドス、ミュウツー、その後ろにピカチュウ、セレビィ&ナッシー、といった形だろうか。端的に言うと、構築単位でギャラドス・ミュウツーへの回答は必須になっています。
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さらに言えば壁役としてあらゆるデッキで重宝されるクリムガン、ミュウツーやリザードンのメタであるミュウ、ひとたび回ればどんなポケモンも1パンするセレビィあたりを迅速に処理できる能力も求められます。
目を付けたポケモン
先に言っておくと、僕はどんなゲームでも「環境トップ」を使うことを好まないマイナー厨です。最強の遺伝子環境ではアーボックを、幻のいる島環境でも初期はペンドラーを使っていました。ポケポケはまだリリース間もなく、マイナーと呼ばれるほどのデッキはないものの、ギャラドスやミュウツーのデッキは触っていても面白くなかった。そこで目を付けたのが、ピジョットEXです。
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ピジョットEXのいいところ
①HP170
現環境で、ギャラドスEXとミュウツーEXの攻撃を一度だけ耐えられる数少ないポケモン。
②最大火力140
ピカチュウEX、セレビィEX、ミュウEXなど、メジャーな種EXをワンパンできる火力。
③無色ポケモン
エネルギーを指定しないため、相方となる壁ポケモンを選ばない。これがミソ。
この3点で、十分に強力なポケモンであることはわかります。しかし、当然弱点もあります。
ピジョットEXの悪いところ
①2進化ポケモン
どうしても展開が遅くなるため、時間を稼ぐ相方選び、エネの貼り先などで効率良く立ち回らないと後手を取る。
②火力が不安定
相手のベンチが埋まるケースは少なく、基本的に火力は100・120と見なして運用する必要がある。
③進化過程が弱い
ポッポ・ピジョンともに2種類いるものの、どのカードも貧弱で、打ち合える性能はほとんどない。
この3点をどう補うかが、デッキ構築の妙となります。ギャラドスのHP180、ミュウツーはHP150。攻撃を耐えても、こちらの攻撃で落とすことはできないため、ピジョット種だけで戦うと絶対に勝てません。
構築案① クリムガン×サワムラー
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最初に考えたのは、どのデッキでも活躍するクリムガンを2枚、サワムラーを1枚差した構築でした。クリムガンで相手エースをHP120圏内に、不意打ちのサワムラーでコイキングを落とすことを狙ったデッキです。正直、弱くないです。十分勝てました。しかし、そもそもコイキング相手にサワムラーを用意できるケースが少なかったこと、そしてみんながクリムガンの対処を覚えてきたことで、環境デッキにはかなり分が悪かったです。みんながギャラをメタる過程で、クリムガンもメタられました。
要は、クリムガンを立てた時点で相手に主導権が移るのがかなりキツかったのです。相手はエースポケモンをピジョットEXのワンパン圏外で保つように立ち回るため、あと一歩及ばないという展開が多々ありました。それを防ごうと、クリムガンが逃げるためだけにエネを貼ったり、リーフを入れるということ自体が、かなり弱い動きでした。
では展開を早めるデッキはどうだろうと、ピジョットEXをとにかく早く立てることに特化したデッキで戦うことを検討しました。
構築案② ミュウ×シンボラー
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幻の石板、かけだし調査員も含めて、超エネでサポートする構築です。シンボラーのドロー加速も、ミュウの壁としての性能も非常に高く、安定してピジョットEXを立てることができました。
しかし、その2体は火力がほとんどないため、壁ポケモンの処理はピジョットEXに頼ることになります。後出しじゃんけんになっても勝てる相手も多いのですが、ギャラを相手にすると絶対勝てません。環境トップメタに弱いデッキになってしまいました。
ここで、現環境に対応するためには、ピジョットを育てる過程で能動的に攻めていく姿勢が必要だとわかりました。
もちろんピジョットは要求エネ3、かつ2進化。事故ったときには逃げエネも必要です。クリムガンは要求エネが0であることが評価されているポケモンです。能動的に攻めるにしても、要求エネは「1」に抑えたいと考えました。
構築案③ オコリザル
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要求エネが1のポケモンの中で、目を付けたのはオコリザルでした。現時点でマンキ―は3種、オコリザルは2種と、かなり豊富な選択肢がありますが、火力と要求エネの低さから、いわゆる新マンキ―と新オコリザルを組み込みました。エネ1ながら、最短2ターンでクリムガンを処理できる火力がウリです(カモネギにはできない)。
目の前に立つ壁ポケモンを2パンで飛ばして、相手のエースポケモンを削る。その目的はギャラ相手にはうまくいきました。が、すぐに気が付きました。ミュウがきつい。
超が弱点の闘タイプ、かつHPが80しかないため、サイコショット2発で落とされます。同じく1エネで動くナッシーEXにもコイン表でワンパンされます。いまだ環境に存在するフリーザーEXのふぶきでもワンパン。序盤戦で普通に打ち負ける試合も少なくありませんでした。
さらに言えば、マンキ―はHP50で、セレビィの1表も耐えられない。ギャラドスEXにはサワムラーを入れておけばイージーウィンのケースもありましたが、そのほかの多くの環境デッキに安定しない試合を繰り返しました。
ここでピジョットの魅力に立ち返りました。ギャラドス、ミュウツーの攻撃を一度耐えるところです。耐えて、返す。その一撃で倒しきることができればいい。「能動的に攻める」ことを「壁ポケモンの処理」という目的にしていましたが、そうではなく、壁ポケモンもエースポケモンも含めて「相手の全ポケモンをピジョットのワンパン圏内にする」という方針に切り替えました。
要はベンチにいるエースポケモンも、目の前にいる壁ポケモンも「倒せずとも削ろう」ということです。それを要求エネ1でこなすのが「ゼブライカ」だと気づきました。
結論構築「イナズマサイクロン」
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結論、ゼブライカは完璧な相棒でした。1番の強みは「ベンチに”も”攻撃できる」というところです。狙撃ポケモンは現プールではかなり貴重な存在ですが、さらにゼブライカは「相手の全ポケモン」から攻撃先を選べます。
つまり相手はベンチと入れ替えで対策できず、こちらの手札状況に合わせて「好きなポケモンに削りを入れる」ことができます。これがサワムラーとの大きな違いです。同じことをエレブーは無進化で行いますが、これは要求エネが2という点でピジョットの育成が間に合わないケースが多く、断念しました。個人的にエレブー好きなので悔しいです。
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これで、序盤から前に立つミュウやセレビィ、ナッシーも、後ろで育つギャラやミュウツーも「均等に削る」ということが、難しくなくなってきます。もちろん、シママを見せた時点で相手がコイキングを場に置きにくくなる、というのも強みです。
さらに言えば、HPラインが必要最低限はある、というところも魅力です。シママのHP60は、ミュウツーEXのねんどうだん、セレビィの1表、ミュウのサイコショット2発を耐えます。多くのデッキを相手に2ターンは時間を稼ぐことができます。
次にゼブライカのHP90。先ほど挙げたナッシーEX、フリーザーEXの攻撃を耐えるギリギリのラインです。ワンパン条件も絶妙に厳しく、ピカチュウEXならベンチを埋める必要が、ミュウツーEXなら超エネを2つトラッシュする必要があります。最速セレビィも、2表=全表を出すしかありません。
2体とも、決して高くはない数値です。壁とは呼べません。ですが、シママ、ゼブライカともにピジョットEXを準備するための1ターンを稼ぐには悪くない数値です。
次に火力について。1エネで全範囲という優秀な特殊効果を持つため、火力は30と控えめです。が、それでいいのです。ミュウツーをHP150→HP120に、ギャラドスをHP180→HP150(120)にする価値は計り知れません。削れたエースポケモンを、ポケモンの笛やサカキを使って、ピジョットEXで倒すのがこのデッキのコンセプトですから。この30のダメージが大きいのです。
またシママも、1エネ20とこれまた必要最低限の火力を出してくれます。コイキングは弱点込みワンパンですし、ピジョットデッキは、ポケモンの笛も含めて「20」のダメージをどう相手に入れるかを考える戦いなので、時々ありがたいです。
ということでこうなりました。
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構築の意図は伝えられたかなと思います。最後に、デッキの動かし方とともに、他のカードの採用理由にも触れて終わります。
①ゼブライカを優先
初期手札にピジョットEXまでの3種が揃っている、かつ後攻、などの幸運がない限りは、ゼブライカを優先しましょう。シママを前に立ててエネを貼り、以降はピジョットEXの準備を急ぎます。ピジョットEXが前に出る前に、ゼブライカが何回攻撃できたかで試合が左右されます!
2つ目以降のエネはすべてポッポに貼れるとスムーズですが、もちろん2体目のゼブライカに貼ることもあります。
②安易にピジョットEXにしない
このデッキの動き方の理想は、1-1-2です。2ポイント取られた状態で、ピジョットEXとまくっていくのがセオリーです。「1-1」については、もちろんゼブライカ-ゼブライカとなるのが理想ですが、時に「ピジョン」もカウントするようにしましょう。
ゼブライカが壁としてはHPが低いので、エネを3つ貼ったピジョットEXが2体も並ぶことはまずありません。ピジョンもポッポも、ターンを稼いだり、リーサルに入れる最後のダメージを稼ぐために使いましょう。手札にピジョットEXがあっても、進化させることで勝ち筋が消えるケースも多々あります。
③ピジョット族の新旧選定
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1-1-2のコマとしてピジョンを使うという前提から、新旧選定については、1エネで動く旧ピジョンを選びます。HP80はオコリザルと同ラインで残念ですが、1エネで動ける魅力の方が強いです。仮に2エネで動くHP90のピジョンが出たとしても、こちらを採用すると思います。それだけ、エネを節約してダメージを与えていくことが大事になります。
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またポッポの選定についても、旧ポッポを選びます。新ポッポの20ダメは魅力ですが、現環境で種ポケモンのHP50はかなり危険です。事故を起こしたときに、せめてミュウツーEXのねんどうだんやセレビィの1表は耐えたいところです。ちょくちょく見かけるバチュルにも弱点込みでワンパンされます。以上の理由から旧ポッポを選びましたが、これは苦渋の決断ですし、好みが分かれるかもしれません。
とはいえ、旧ピジョンは先2で動ける1進化ポケモンですし、基本はシママ優先。ポッポで攻撃しないといけない試合は、実際あまりありません。気にしないでいきましょう。
④グッズとトレーナーについて
ポケモン10枚と博士モンボを合わせて、残り6枚をどう割り振るかについては自分の中でも諸説あります。1月に予定されている5連勝イベントの途中などに変わるかもしれませんが、今の考えを記しておきます。
大前提、リーフ/グリーン/きずぐすりは不要
逃げエネは全ポケモン1と軽く、そもそも逃げる場面はあまりありません。また、HPラインはどのポケモンもギリギリなので、10や20上がっても厳しいです。どうせ2パンでやられます。きずぐすりはたまにフリーザー相手に欲しくなります。
ポケモンの笛はサカキの上位互換
壁ポケを倒した後に出てくるエースを、笛込みで倒すという運用が強いデッキです。相手もお祈りなのか、笛をケアせずに突っ込んでくることが結構多いです。なので、単純にサカキより10攻撃力が上がるカードと思って使えます。グッズなので「博士で引き入れてそのまま使う」「笛で呼んでナツメで引き出す」などの動きが取れるのも魅力です。
笛を2枚使う試合はありませんが、「引けない」というケースは絶対に避けたいので、サカキより優先して2積みです。でもサカキも強いです(130ラインを処理するときにすごく強い)。
ナツメはゼブライカともシナジー
ナツメと笛のシナジーは、実はそんなに強くないのですが、このデッキにおけるゼブライカとナツメの相性は抜群です。他のポケモンなら「目の前のポケモンを削りたいけど、ナツメでエネを付ける時間を稼ぎたい」という局面で使用是非を悩むシーンがよくありますが、ゼブライカなら両立できます。このデッキは、最後はエースとの撃ち合いを想定しているので、リーサルに使うというより序盤戦でエネ遅延に使う方が強いです。そういう背景で、雑に使いたい&序盤で引きたいので、2積み。
逃げないデッキでもスピーダーは欲しい
ここまで書いたら「笛とナツメとサカキを2枚ずつ」で良さそうですが、やはり2進化デッキは事故が怖いです。ポッポを前に立てる展開になると、ピジョットに進化する前に倒されます。なので、初手で引けなかったシママを迅速に、エネ消費なしで前に立てるため、スピーダーは保険として入れています。本当は2枚あれば安心できるのですが。
バランスがとても難しいので、これからも回しながら試していくと思いますが、今のところは攻めのカードが笛2枚・サカキ1枚の合計3枚、守りのカードがナツメ2枚・スピーダー1枚、というバランスがちょうどいいのかなと考えています。
そのほかのカードは、非エクのピジョットも採用アリだと思います。HP・エネ・火力・特性すべて優秀です。ピジョンを前に立てて戦う展開で引けると、とても心強いと思います。その場合はナツメを1枚抜くべきなのかもしれませんが、先述の通りナツメは序盤戦で使いたいカードなので、難しいところです。
以上となります。相手デッキごとに戦い方の変化は、特にありません。ゼブライカで誰を優先して削るべきか(もしくは落とすべきか)、ピジョットEXに進化するべきか否か、ナツメはいつ切るか。このあたりの戦術の妙を楽しめる、カードゲームの醍醐味が詰まったデッキだと思います。コイントスもありません。非常に満足のいく構築になりました。
2025年1月20日 5連勝イベント達成レシピ
本日から始まった5連勝イベント、2度失敗しましたが、何とか初日に達成しました。途中、環境の変化を感じて調整を入れています。具体的には、ナッシーEX+セレビィEXのデッキが増えたこと、ギャラドスEXとあまり当たらなかったことから「ナッシーの処理速度向上」「セレビィへのエネ遅延」などを鑑みて、ナツメを1枚抜いて非エクのピジョットを追加しました。より一層、進化の判断が難しくなりますが、対応幅は広がったように感じます。
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こんな感じで、僕はこっそりポケポケに熱中していました。ただ「いい年してアプリなんて」と恥ずかしがって、オープンにはしていなかったのですが、僕はゲームが大好きですし、熱く語れることなんてゲームか漫画か日本ハムファイターズのことくらいなので、がっつり書いてみました。というか、自分が好きなものを発表するのを恥ずかしがるなんて、自分自身に失礼でした。反省します!ポケポケ、おもろいよ!みんなやろう!ガッチャ!
大好きなポケモン×BUMP OF CHICKEN