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シェアハウスインタビュー vol.2 きょうすけくん

私は今、約140人規模のシェアハウスに住んでいます。
そこには様々な経歴、面白いキャラクター、素敵な価値観のひとたちがぎゅっと揃っています。
せっかくだから、この家に住んでいる間にいろいろなひとのお話を聴いてみたい!とはじめた企画です◎
第2回は、きょうすけくんにお話をお伺いしました。

<まずは自己紹介をどうぞ!>
きょうすけっていいます。大学まで関西におって、就職をきっかけに上京してきました!
趣味はフリースタイルフットボールや、コンピュータハッキングの勉強で、どっちかというと一人で何かをするのが好きかな。
あと最近できた趣味が、ベースを弾いたり料理を作ったり、コーヒーを淹れたりすること。どれも始めてまだ2ヶ月くらいやな。
小さい頃は静かな子供で、友達からはよく変わってるって心配されてた(笑)
シェアハウスに住むときも「お前変なところあるで、いじめられるぞ」って言われた。ただ自分では何が変なのかわかんないから例えが出せないんよね(笑)
あとこだわりが強いとも言われることが多くて、これは自分でも認識できてる。例えば、昔からサッカーをやっててんけど、今は「フリースタイルフットボール」っていうリフティングの競技をやっていて、その競技はサッカーの中の「リフティング」という部分に特化してるんよね。
あとは、IT企業に勤めているんやけど、「セキュリティ」に特化している部署にいて、ITセキュリティについては会社の誰よりも詳しくなるぞって気持ちで仕事してる。
自分は誰にも負けない”何か”を持ちたいと思っていて、それがこだわりが強いって言われる理由なんやと思っている。

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<自分の中で大事にしているこだわりがあるんだね。サッカーはずっとやっていたの?>
うん、小学校から高校までやってた。高校の時はサッカーが好きやったけど、そもそも始めたきっかけはお昼休憩に友達とご飯食べるのが楽しかったから(笑)身体動かすの嫌いやし、サッカーが好きっていうよりも、その時間が楽しくて入った。
ずっと続けてきたのも、小学校の頃サッカーをやってたから中学の部活でもサッカー部を選んで、中学の頃やってたから高校もサッカー部に入って、とそのまま続けてきただけやねん。
新しいことにチャレンジするタイプやなくて、長いものに巻かれるタイプやった。

<巻かれるタイプだったんだね(笑)
面白いなあと思うのは、これまではひとつのことを深めるタイプだったと思うんだけど、今は色々なものにチャレンジしている印象があるんだよね。
それは何かきっかけがあったの?>

おお、とっても良い質問ありがとうございます(笑)
大学3年生の頃かな。就活でなんかしゃべらなあかんと思って、今年1年自分がどういうことをしたのか紙に書こうと思ってん。そしたら、ゲーム買ったくらいしか文字に起こせんくて(笑)これはやばい、ちゃんと生きよう、なんかしよ思てん。
でも人ってすぐ変わらないんよね。そこで何か始めるわけでもなく、通ってた大学が銀行の就職に強かったから銀行行けばいいやーって気持ちに結局なった(笑)
心のどこかで「そんな人生楽しくないなあ」って思ってたけど。

ただゼミはITのゼミに入ってたんよ。時代はITやろって思ってたから。知らんけど(笑)
どんなゼミだったか言うとね、教授は、メガネで人とコミュニケーションを取るのが苦手で、就活情報もなんも知らん、パソコンが友達のような人やった。ゼミ生は自分含めてあと2人いて、そのうちの1人は4年間ずっと成績1位やって卒業式で表彰されてた。もう1人は、このゼミがボーダーフリーの誰でも入れるゼミやったから、流れ着いた人やった。多分結局成績足りんくて、留年してた気がするな(笑)
頭いいやつと、流れ着いたやつと、中くらいの俺と、パソコンが友達の教授。そんなメンバーで始まったゼミやったけど、なんやかんや楽しかったよ(笑)
あと、ITの可能性の一端にも触れることができたと思ってる。ゼミは交通システムを専門とするゼミで、卒論の研究もわからんなりに交通シミュレータとか使ったりしたんよね。
あと、ゼミを紹介する出し物で「パソコンと対象の物体の距離をはかる」プログラムとか「イケメン、美女を判定する装置」とか作ってん。これが見物人にハマってたのが面白くて(笑)。
このゼミに入ったことがきっかけで、銀行業界だけじゃなくてIT業界も見てみようかなって気持ちになった。

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<なるほど、そのゼミでの経験がチャレンジすることに繋がっていったんだね〜!
最終的に今の会社にしたのはどうして?>

何個か内定をもらった中で、一番自分のやりたい仕事ができそうだったからかな。
自分の会社はITサービスといわれるようなことは全部やっている会社で、配属部署は主にSOC(Security Operation Center)業務をやってるところ。SOCっていうのは、お客さんのネットワーク環境内で発生する通信を監視、調査、分析して報告してあげること。
…って今めっちゃカッコよく言うたけど、実際に今やってるのはほぼ調整事ばっかりかな。これはどうですか、あれはどうですか、きちんと進んでますかって細かい調整を、お客さんや社内としてる。
技術的なことを専門的にやっているかっていうとかなり怪しいし、なんの仕事してんねやろってなるときもある。

<そうなんだね。最初にやりたかったセキュリティのところはできてるの?>
できてないかも。セキュリティ、てかITって深くやっていくと底無し沼やと思うねん。やればやるほど自分がわかっていないことに気付くから分野としては面白いんやけど、別にそれを極めていくこと自体は会社の利益に直接的に結びつかへんからね。
会社としては、仕事をするうえで必要最低限の技術を身につけてくれればそれでよくて、技術力を深めていくことの優先順位は低いねんやろな。
そうなると仕事の中での成長って何なんやろなぁって思っちゃう。一般的なサラリーマンとして働くためには、できるだけ業務を属人化させず、誰でも同じ仕事ができるようにやることが大切なんだろうって頭では理解してるんやけど、そうなると「俺じゃなくても良いやろ」って思うし、仕事に対する責任感もなくなっちゃう。「そんな人生楽しくないなあ」って思っちゃうんよね。
あとIT業界は陰キャ多そうやから人とコミュニケーション取らんでええと思ってたけど全然ちゃうかった(笑)べらぼうにコミュニケーション取らなあかんくてつらたん。

<大きい会社だとなおさらそうなるよね。
全部取っ払ってなんでも好きなことやっていいよ!って言われたら何やりたい?>

なんでもええよって言われたら、ベーシスト兼カフェのオーナー兼サッカーのコーチ兼バーの店長兼パソコンの先生になりたい!
昼はカフェのお店、夜はバーのお店したい!

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<すごい!やりたいことがたくさんあるんだね。これらを選んだ理由はなにかあるの?>
選んだ理由は、「カッコいいから」。
あと、そっちのほうが人生楽しそうやから(笑)
ちょび髭生やして深緑のエプロン来て、お店入ってきたお客さんに「こんにちは」っていうカフェの店長になりたい。
「いらっしゃいませ」じゃなくて、「こんにちは」って言うて、「良い豆入ってるんですよ、こちらのマドレーヌと一緒にどうぞ」って言いたい。カッコよさそう。
あと、左利きのベーシストはカッコいいって友達が言うで給付金使って10万円のベースを買うてん。
別の友達に「ベースを買って弾きたい曲あるの?」と聞かれてんけど、特にないんよね。カッコいいから買っただけやし。やから今はドレミファソラシドの練習してるって言うたらびっくりされた(笑)
大抵音楽を始める人はみんな弾いてみたい曲があって練習するのに、そんな入り方ある!?って(笑)
「カッコいい」って思ったのも、たまたま友達のライブ観に行った時に、おっちゃんらのバンドグループを見たことがきっかけなんよ。
その時、グループの中に1人めっちゃ下手なおっちゃんがおってん。下手ってことはさ、多分最近始めたわけやん。おっちゃんなっても新しいことに挑戦してるのってカッコいいなぁ思って、自分もそういうおっちゃんになりてえなって思ったんよね。

ベースもコーヒーも最近始めたばかりやけど、50代くらいで早期退職してさっきの夢を全部叶えたい。今からやっといたらできるやろと思ってる(笑)
でもそれをシェアハウスの友達に話したら事業の見立てはどれくらいあるとか、初期費用がどうとかよーわからんことガン詰めされた。経営者って難しそう。つらめろ。

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<きょうすけくんは家の中で練習してる姿をよく見るんだけど、私は飽き性だからゴールが見えない中で努力することが苦手なんだよね。
20年後のゴールに対して頑張れるのは、なにがモチベーションなの?>

そらもう「楽しい人生にしたいから」でしょ!!おじさんなっても楽しめることがたくさんあるのハッピーやん。
逆にみんな自分の人生、ハッピーにしたくないの??
ただ、実はさっき話した5つの夢は前からやりたいと思ってはいたけど、やれてなかったんよ。やらんでも生きていけるし。
それがシェアハウスに引っ越してきて、ここで出会う人は夢に向かって生きている人が多くて。その姿がすごく「カッコいいな」って思った。今までの自分の人生いつも長い物に巻かれるというかとりあえずテキトーにやってたんやけど、ここに来て色んな人の話を聞く中で、自分も夢に向かって生きる「カッコいい」人になろうって思った。だからここに住んでいるみんなの姿が、自分が夢に向かって頑張れるモチベーションなんやと思う。
あと、環境もあるかな。例えば、コーヒー淹れたいと思ったらあゆちゃんに聞けばいいし、音楽室使えばアンプつないでベースの練習もできる。夢に向かって近づいていける環境がここにはあるよね。
あと、モテたい(笑)ベース弾けて、コーヒー淹れれたらモテるやろ。

<確かに、この家には素敵な夢を持ってる人たちが多いよね。
でも、そうやって自分の夢をまわりに堂々と言うことができるのもすごいなと思うよ。私はこういうふうになりたいって思っていても恥ずかしくて言えなかったり、馬鹿にされたらいやだな、無理だよって言われたらどうしようってすぐ考えちゃうんだよね。でもそのきょとんとした顔ってことは、そうやって言えるのは自分の中では当たり前のことなのかな?(笑)>

いや、わかるよ。元々恥ずかしい、馬鹿にされたらいや、無理だよって言われたらどうしようとかそういった周りの反応を気にしちゃうタイプやから。ただそういった感情は最近捨てた(笑)必要ないから。

話変わっちゃうというか、オフレコにしてほしいんやけど、小学生から大学生卒業まで女の人とコミュニケーションを取ったことがほとんどなかってん。女の人と話すの恥ずかしいし、キョドってキモがられたら嫌やし、振られたらたぶんショックで泣くし(笑)
でもこのままじゃあかん思って何も考えずに就職先の同期の女の子を片っ端からご飯に誘ってみてん(笑)ただアホやったのが、俺の会社って新人は最初寮に入るんよ。しかもここみたいなシェアハウスに。やからそういった情報は筒抜けで、飲み会の時に、同期の女の子に「中村くんってやばい人って聞くねんけどほんまなん?」って言われたことがあって(笑)思い当たる節しかなかったから「やばいよ」って答えたよね(笑)
けど一方で、「確かにやばいやつやけど、よくよく話すとええやつ」って言ってくれる人もいたんよ。その時に、わかってくれる人がいればそれでいい、他の周りにどう思われるのかは気にせんでいいやって気づいた。

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<片っ端から声かけたのは本当に面白いね(笑)そこまで自分を貫けるのはすごいな〜!
それでは、シェアハウスに住もうと思った理由は?>

シェアハウスって楽しそうやったから!出身が奈良やねんけど、奈良にはこんなとこないし!あと会社から近かったのもあるかな。
最初ここのHP見たときは満室って書いてあったんやけど、ノリで電話したら空きあるって言われたんよね(笑)
それで内覧に行ったら、今入居決めたら敷金か礼金かがないって言われて、じゃあ入るって決めた。友達にはかなり驚かれて、「本当にいけるか?お前は狭いコミュニティで生きるやつやろ?」とか、「自分からコミュニケーションとるやつでもないのに、ほんまに大丈夫か?」って心配してくれた。けど、「合わんかったら引っ越すからええよ」って言って7月に引っ越してきた(笑)

<まだ引っ越してきてから2ヶ月ぐらいなんだね。
わたしは最初のほうはなかなか他の住人に話しかけたりできなかったけど、きょうすけくんはもう馴染んでいるよね!>

それは94年のメンバー(1994年生まれの同い年のメンバー)のおかげやと思ってる。94年のメンバーがいれば違うコミュニティでも入っていけるんよね。めちゃ感謝してる。もし自分が94年のメンバーじゃなければ、馴染めずダンススタジオと音楽室を使いまくってるだけやったと思う。

<わたしも94年メンバーいなかったら友達0人だった可能性あるからめっちゃ気持ちわかるわ(笑)実際に暮らし始めてみて、この2ヶ月はどうだった?>
すっごい楽しい!!
ここにいる方々はみんな、めちゃめちゃ個性的でここに来なかったら一生出会うことはなかっただろうなって人ばっかりやから。そういう人たちとのコミュニケーションは、自分の人生をゼロベースで捉え直すマイルストーンを与えてくれる。そして自分にとってのwell beingは何かを考えるきっかけになるんよ。
ただこういう空間を楽しめる人と楽しめない人は当然いるんちゃうかな。俺がどれだけ「ここめちゃくちゃええよ」って言うても「俺は入らへんわ~」っていう友達が圧倒的に多いし。(笑)

<well being、まゆちゃんのインタビュー聞いてからいつか使ったろって言ってたやつじゃん(笑)急に笑わせてこないで(笑)
本来は隠キャ(笑)なはずなのに、すでにたくさんの住人とコミュニケーションを取りながら夢に向かって頑張っている姿尊敬するよ!どうもありがとう!>

こちらこそインタビューしてくれてありがと!またコーヒーのこと教えて!

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