切迫早産で緊急搬送🚑入院の記録(4)胎児は知っている

2023年5月に出産予定の妊婦です。

緊急搬送、羊水除去の処置を終えて、十二指腸閉鎖の疑いがある我が子とMFICUにて管理入院をしています。

今日は入院初日の夜、パニックで落ちるとこまで落ちて感じた、我が子との不思議な話。

▼入院の記録(1)最初から読む方▼

▼入院の記録(3)前回の記事▼

だめな母ちゃん

検査と羊水除去の処置がもろもろ終わり食事を終えて、これからどのくらいになるかわからない入院生活が始まる個室にひとり。

する必要ないってわかってはいるけれど、止められず　自分を責める＆検索魔行為に

6,000〜10,000人に1人と言われる先天性十二指腸閉鎖。調べても情報が少なく、他にも多くの合併症を乗り越えたダウン症の子の愛くるしい表情と奮闘する家族がたくさん出てくる。

どんな子でも愛するって漠然とは感じるし、綺麗事では思えるけど、〜でも愛するってなんだ、〜でも受け入れるってなんか変な気がする。違和感。

じゃあわたしは何がこんなに悲しいんだ。

妊娠がわかってからもカフェインを接種してたのがだめだったかな

ちょっとだけとアルコールをちょろっと味見したんがいけなかったかな

旅行先でひと口だけって戻りガツオ食べたんがいけなかったかな

タバコもくもくのとこにいたりもしたな

妊娠前に戻りたいって弱音吐いたり、このチビのせいで〜って冗談とはいえ悪口言ったりしたな

助産院で自然に産む！とか自分の理想やエゴだけ掲げてやりたい放題。

こんな母ちゃん、せっかく選んだのにがっかりだよね。涙ぽろぽろぐすぐす。ずびずび。

点滴の副作用が、なかなかきつい

張り止めの点滴は入院中ずっとつけるらしい。張りを抑えるぶん、他の臓器への副作用も強く、動悸、息切れ、発熱、頭痛となかなかしんどい。

夜の時点でわたしの脈拍は111。バクバクすぎて、わたしの心臓が心配になる。その作用もあって、不安要素もどんどん大きくなってくる。

子どもに対しての不安でドキドキしてるのか、副作用でドキドキしているのかわからない。

お母さんを選んで生まれてくる

胎内記憶について、すでに知っている人も多いかもしれません。3歳未満の子供のおよそ3割がお腹の中にいたときのこと、さらにはお腹に来る前の記憶を持っていて話すという不思議な話。

オカルトでも、スピリチュアルでもなくて、子どもたちが生まれてきた意味を語る素敵な現象。

わたしも教員時代、結婚してから、妊娠してから、その段階に合わせて様々な視点から本を読んだり、たくさんの気づきをもらってきました。

わたしがわたしのお母さんを選んだように、ここでこんな体験をしようと決めたように、うちの子も何かを感じてわたしのお腹にきてくれた。

胎児は知っている

めそめそしてもしょうがない
検索してもしょうがない

深夜の暗い病室で、ひとりゆっくり瞑想をする。

＊＊＊

この妊娠期間、わたしはわたしのことで精一杯だった。あなたのことを思いやっているつもりでいながら、あなたの気持ちを全然聴いてなかった。

本当は全部気付いてた。

結婚する前に、10〜20代の姿であなたが夢に出てきてわたしの枕元で何かを訴えかけてくれたこと。

夫と神社の前で一礼したときに、あなたがチクンと着床をしたあの日のこと。その数日後に陽性反応で2人で驚いた。

お母さんになれる自信がなくて、空回りしてるわたしにつわりを通して、弱音を吐くことや他人を頼ることを教えてくれたこと。

絶対男の子だよねーとか勝手なこと言うから何を思ったのか7ヶ月になるまで性別を隠し続けてたこと。

わたしが妊娠してるのを忘れて動き回るから、どんどん増える羊水だらけの子宮でぶんぶん振り回されながらも必死で破水せずに耐えてくれたこと。

もういよいよやばいというのに大人しくしないわたしに、40cmになった身体を狭い子宮の中で思い切りひっくり返して逆子になったあの日。(わたしは呑気にめっちゃ元気じゃん、落ち着け落ち着けってしてた。)

それでも慌てないもんだから、思い切り何度も何度も恥骨を蹴ってメッセージをくれてたね。

恐れは現実化する

病院のスケジュールに合わせて、うちの子の人生をスタートさせるのは産まされた気がして悔しい。

自然に医療の手を借りずに自分の力で産むことが本来のパワーだし自分はそうできる。そうできない自分に価値はない。

これは願いではなくて、恐怖や執着。

自分の恐れやプライドばかり掲げて、チビとの対話を完全にしてこなかった。たくさん話しかけてくれてたのにね。本当にごめんね。そしてありがとう。

きっとあなたが生まれてからもたくさんやっちまうかもしれない。やらかしまくると思う。

チビの人生、チビの好きに生きて欲しいと思いながら、例えば将来あなたが医者になりたいとか、自衛隊になりたいとか言ったとき、心から応援できる母ちゃんには正直なれないくらい、わたしにも頑固で確固たる信念みたいなのがある。

だから、たくさん話そう。

愛ってなんだろうってたくさん話そう。

そして気持ちのいい愛し方をみつけるお手伝いをよろしく頼むぜ。

さあ逆子ちゃんどうする

34週で逆子が頭位に戻る確率は2〜3割。
すでに今日1600mlの羊水を抜いているので、昨日よりひっくり返りにくい。

このまま成長した場合には100%帝王切開。

帝王切開でもいいんだ。あなたが元気に産まれるために必要なら。わたしは産むまでだけど、あなたは生まれた後に手術が必要かもしれなくて、そこまで頑張ってもらわないといけない。子宮の中は羊水でぷかぷかだったけれど、外の世界は重力や光が一気に強まり、腕を動かすのでさえ重く感じると思う。

だからあなたが一番気持ちよく、これからの人生強く楽しく生きていけるに相応しい方法で出ておいで。

ただやっぱりわたしは、あなたと一緒に力を合わせて下から産んでみたい。どうかな。

そのためにはさ頭が下にきて、予定日が近づいたら頭を恥骨にセットしたりと準備が色々あるのよ。どうかな。

何時間も何時間もベッドの上で話しかけてみた。

ぐるぐる、ボコッ、どかっ、ボコん

うん。いいね。上手だね。頑張れ。
ありがとう。わたしも色んなポーズをして動き回る。

そして落ち着き、入院初日の夜が明けた。

涙で泣き腫らした夜、落ちて落ちて落ちて落ちて落ちきって、でもだからこそお腹のチビとできた会話がありました。

この日は夫も家で1人大号泣だったらしい。

子どもってこうやってたくさんたくさんお父さんお母さんを強くしてくれるんだなあ。

次回▶︎入院２日目_希望はそこに