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VoteShow

今日も彩花です。

昨日は「即狂館の殺人」について振り返りました。
本日はもうひとつの出演作、「VoteShow」の話。

実は、私のVoteShowは、他団体で携わらせて頂いたのを含めると今回が4回目。
シトラスの本公演としては2回目。
ようやく、肩の力を抜いてゲームに取り組めたかなあといった次第です(誰が脱出で誰がジョーカーか推理できるわけではないけど)。

そもそもOriginのメンツの中に入れてもらったのが、大変にプレッシャーを感じていた。
他の皆さんと比べて即興歴が長いわけじゃない。
シトラスに関わらせてもらってる歴だってそこまで長くない。
卑下したいわけじゃないけど、幕があがるその時までは、卑屈な自分がどこかにいるものだ。

お稽古の中で希望の光を見出したのは、自分にとって最後のVote稽古。
そういえば自分って身体を使って何かすることが好きだったなあと思って、積極的に身体を動かし続けるようにしてみた。
これまで色んな現場で「芝居中身体を止めるな」と言われていたのに、即興になると途端にそれができなくなるのは、例えるなら自転車を補助輪無しで乗ることができないのと同じで。
安定を求める。
別にそれが悪いわけじゃないけど、「可もなく不可もなく」をやりたいわけじゃない。
どうせならもっと自由に進みたい。

と思って、どうなるかわからないけど、脳みそを動かす前に、身体を動かすようにしてみた。

是非配信アーカイブを観てほしいのだが、私があの場で引いた「記憶の欠片」には、「深海」と書かれていた。
音響のGinziさんが、深海っぽい音楽を流してくれて。
照明のベルさんが、深海っぽいあかりにしてくれて。
ことば、音、光、あの瞬間でたくさんのギフトをもらって、とりあえず身体を動かしてみたら、あら不思議。
ちょっと自分でも何でたんぽぽのわたげになりたかったのか分かんないけど、あの瞬間そうなりたいって思ったのは、あの場を構成するすべてがそこにあったからというのが、理由なんだと思う。
理屈じゃないよね、これってね。

本編に入っていくと、もうメンバーがとにかく素晴らしくて。
いやすい空間を作ってくれた。
元気な時はアホ程元気だった(褒めてる)。
演劇が好きな方へ届けて楽しいストーリーメイク、マーダーミステリーや謎解きが好きな方へはゲーム性の面でも、ひとつで何度でも美味しい楽しい作品になってると思う。

言い方が合ってるかわからないけど、大人の本気の遊びだなって思う。
小さい頃って、おままごととか、秘密基地をつくって地球防衛してみたりとか、なんだかんだ「自分じゃない何者か」になって遊んでたなあって思って。
大人になって演劇の道を志して、「自分じゃない何者か」として、仕事をするようになって。
仕事となると、制約があったりして、それがたまに苦しくなったりして。
それが、シトラスさんに関わらせてもらうと、小さい頃のあの、何者かになって遊んで楽しむという童心を思い出すような気がして、心がうきうきする。
前もVoteShowに出させてもらった時に書いたけど、元より様々な職業の人たちが集ってるこの場所で、ご来場頂く皆様にどうしたら楽しんで頂けるか、そして出る自分も全力で楽しむことについて考えてる、私はこれが素晴らしいと思う。
だからこれからも関わっていきたいし、この楽しさをもっと多くの方へ伝えたい。
観てる方も、手放しで「面白い」って思えるから。

ひとがあたたかい、このばしょがすきです。
人として成長させてもらえる、このばしょがすきです。
またあえますように。

彩花

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