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農園レストラン 「Table in Farm」 in 和歌山
"和歌山で柑橘農園の中に1日限定のレストランがオープンする、
気になる人がいれば一緒に行きましょう"
友人(たぶん当時は知り合い程度)のそんな募集を見て手を挙げた。
翌日私は休みの申請をした。11月、バースデー休暇を使った。
行ったのは和歌山県有田郡湯浅、善兵衛農園さん。
農園で採れた柑橘食材を使い、和歌山での自然や景色、食文化、その日だけの特別な体験を楽しんでほしいと開催された「Table in Farm」というイベント。
--リンクはこちら
「Table in Farm」
https://www.instagram.com/table_in_farm/
「善兵衛農園」7代目井上さん
https://www.instagram.com/shintaro_zenbee/
--
当日、私たちは時間より少し早く集合して、湯浅という初めての土地を散策することにした。というより、友人がそうしようとしていたところに私は便乗した。
滋賀県から大阪で乗り換え、初めての方向に向かう電車に乗った。
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電車の窓から見えるみかん畑を眺めていたら到着し、友人について湯浅の街を見て回った。
湯浅は醤油が有名なところらしい。
醤油蔵にいくつか行ったり、味噌の食べ比べをしたりした。
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友人が「一緒に行く人見つかってよかった~」と言っていた。好きなこと、やりたいこと、勝手にひとりで叶えてどこでも楽しんでしまう人だと思っていたから、なんだか意外だった。
もう満足してしまいそうだったけれど、ここからが本命。
集合場所から山の上の農園まで車で送迎があった、軽トラの後ろに載せられ、細い道をぐわんぐわんと行く。
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着きましたよと言われ車を降りると、素敵な景色が出迎えてくれる。
学生スタッフの方が、昨日から準備をしてくださったらしい。
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ウェルカムドリンク、紀土のスパークリングを頼んだ。
あっさりすっきり、でも味わいがあって、普段日本酒に馴染みのない私でも美味しくいただけた。
好物のクラフトジンもいろいろあるというのでわくわくとする。
ドリンクをいただきながら、農園で育てられている柑橘のお話を伺ったり、景色を眺めたりする。
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本日のシェフが、こちらも焼きます~と見せてくれる。
何かわからないけど美味しいのだろう、楽しみ。
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シェフも和歌山で活動されていて、善兵衛農園園主の井上さんが縁あってお誘いされた方だそう。
井上さんはこちらの農園に来られた際、"この景色を守りたい"と思い農園を継ぐことを決められたそうだ。
本業の農作業だけでなく、和歌山や農業のよさを広めていきたいと、今回の「Table in Farm」のような新しい取り組みを積極的にされているとお聞きした。
これからもどういった活躍をされるのか楽しみで応援したくなるような、アクティブで素敵な方だという印象を受けた。
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ついにお料理が運ばれ始める。
もちろんだけど、すべてのお料理に農園で採れた柑橘が使われているという。
器として使われている石や竹なども、学生スタッフの方が前日に集めて洗って準備してくださったそうだ。
近畿だけでなく東京などの遠方からもスタッフの方が来られていると聞き、学生時代のこういった出会いや体験が、今後彼ら彼女らにとってとても貴重で素敵なものになるんだろうなと感慨深くなる。
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元農学部森林学研究室生としては、"獣害"という言葉には手を合わせたくなる
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本当に素敵な場だ
順番は前後するけれど、コースの間はずっと座りっぱなしだったわけではなく、自由に景色を観たり、お酒を取りに行ったり、猪が焼かれている焚火を前に他の参加者さんとお話しをしたりした。
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料理人見習いをされている学生さんや、和歌山で桃農家をされている方など、私の普段の生活圏では出会えない方たちとこうして食で繋がって時間を共有できること、とても豊かな時間だった。
焚火からも少し離れて暗いところで夜空を見ていると、隣に友人がやってくる。やっぱり山の上の星は綺麗だった。
「実は大学時代天文部に入ってたんですよね~、なんか星好きで」と、まだお互いのことをほとんど知らない友人に、宝箱の隅を見せるような気持ちで話す。
すると夜の空にきらっと光るものが流れて、思わず2人で顔を見合わせた。
この日のこと、きっと私は忘れることができなくなるだろうなと思った。
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終電の関係で、お開きまでの滞在もままならず名残惜しく会場を後にする。
たくさんお酒をいただいたので軽トラの後ろで頭もぐわんぐわんとする。
行きに比べて、乗り合わせた他の参加者さんたちとも盛り上がりながら帰った。
初めての土地、レストランの素敵な1日。
食べることに多くの幸せを感じ、食べる以上の体験を大切にする人たち、
こういった場所に接続できる機会を持ち続けたいし、そんな機会に人を巻き込んで楽しんでいける人間になりたいと思った。
そしてガストロノミー、という言葉を私が知るのは、ここからもう少し後のことになる。
和歌山湯浅は、もう私にとって特別な街だ。
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