声が大きい人には、その特権を活用する責任がある
「アヤ、グループの対話をみなが助けあうように促してくれてありがとう」
緊張感のあるグループ対話を終えた休み時間に、講師でファシリテーターのレアが話しかけてきた。笑顔で応じた私は、レアの次の一言で、笑い顔を引きつらせた。
「さっきね、アミールにお礼を言ったら、彼が、言い出したのはアヤだから、あなたにお礼を言えって教えてくれたのよ」
アミールはアムステルダムでコンフリクトファシリテーターをしている、男ざかりな人気者だ。言動の端々から、普段もかなり責任のある仕事を担ってるのが