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出っ歯について考える①これは歯科医療か?美容医療か?

こんにちは、不正咬合研究所・所長の ayataro です。
歯並び・かみ合わせが悪い状態の総称を
不正咬合(ふせいこうごう)と言いまして、当研究所では、その治療法である歯科矯正に関する調査・研究が日々の業務です。

ところで最近、ラーメン屋の麺が短くなっていないか?
突然ナニを言い出すのかとお困りだろうから解説すると、日本ではラーメンはすすって食べるのが一般的ですよね。

一気にすすれるのなら何の問題もないが、うっかり多めにすすり上げてしまうと、すすったものの途中で小休止が必要となる。
この間ラーメンをキープしておくには、前歯どうしの接触と唇の閉鎖力が必要です。
そして量が多すぎたら前歯でカットする必要があります。
食べる際にレンゲが手放せないのは、
彼氏の前で上品さをアピールしたい!それだけが理由ではないかもしれない。
そもそも機能的にラーメンが食べにくいという、かみ合わせの問題が隠れていないだろうか?
こういう方々にもラーメンを食べて頂きたい!
店主の熱い思いが、麺の短さにつながっている気がします。

この説を検証するために、不正咬合に関するデータを漁ってみました。
厚生労働省がひっそりと行なっている歯科疾患実態調査によると、
日本人の 20 歳未満の不正咬合有病率は
1969年には 13.36% だったものが、
1981年には 17.99% に増加し、
2016年には 50% となっており、
今や日本人の若者の半数は何かしらの不正咬合なのです。

特に、通称  ‘‘出っ歯” 
1969年には不正咬合者のわずか 0.79% だったものが、
2016年には重度の出っ歯は 6.5%、
軽度の出っ歯も含めると 40.1% となっています。
若者の4割は出っ歯なのです。それ故、いつも口が開いている者が多い。
 
さらに、
どのように下あごを動かしても前歯どうしが接触しない ‘‘開咬” は、
1969年には 1.63% だったものが
2016年にはナント 11.0% に増えています。
出っ歯の中でも〈開咬付き出っ歯〉が主流になりつつあるのです。
これではラーメンが食べにくいはずだ。


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