「平均日販?」「人件費?」「廃棄金額?」 そんな数字はどうでもいい
「うちの店は平均日販100万円を超えているんだよ、へっへっへっ」
「今月は廃棄の金額を30万円に抑えられたんだ、すごいだろ?」
「今月の人件費150万円を超えたんだよやべぇよ本部チャージ率何とかしろよだから本部はクソなん(以下自主規制)」
同業者であるコンビニの経営者の方からよく聞く言葉です。みんな「思いっきり自慢」か「思いっきり愚痴」のどちらか両極端なのは聞いてて面白い(笑)。「経営者って自己主張が強くなきゃ続けられないよなぁ」というのが日々私が思うところです。
そんな自己主張が強い方々の言葉に、皆さんならどう答えますか?
「平均日販100万円?〇〇さんの店はすごいなぁ」
「廃棄の金額30万円?〇〇さん頑張ったんだねぇ」
「人件費150万円超え?そりゃ大変だねぇ、本部も何か支援してくれればいいのにねぇ」
本音を言えば角が立つ、そんな世間の一般常識をきちんと理解している皆さんなら、そんな当たり障りのない言葉で礼儀正しくお答えになると思います。そして同時に、皆さんの心の中では、きっとこういう気持ちが渦巻いているのではないでしょうか・・・
「そんな数字言われても良いのか悪いのかよく分かんねぇよ」
同じような仕事をしている同業者ならいざ知らず、そうではない自分にそんなこと言われてもよく分からん、そんな感じになりますよね。
数十年間コンビニを経営してきた両親を小学生の頃からずっと間近で見て育ち、いまではその両親が経営するコンビニで2代目として働き始めて数年が経った、同業者である私ならこう答えます。
「そんな数字言われても良いのか悪いのかよく分かんねぇよ」(笑)
同業者の私も、そうでない皆さんと答えは同じです。ただ1つだけ違うのは、私は心の中で思うのではなく、口に出して相手に答えますが(笑)。自己主張が強いんですよね、わたしも。
同業者の私も、そうではない皆さんと答えが同じになる。
コンビニの経営が上手くいっていると言えるかどうか、これは究極的には、皆さんの考え方次第でいかようにでも捉えられます。
あなたが「いつまでに」「いくら」お金を稼ぎたいかによっても変わりますし、どんなことに幸せを感じるのかというあなたの「感情」によっても変わります。
この世界は単純明快でシンプルですが、なぜか私たち人間だけは複雑で面倒くさい生き物です。要するに、経営が上手くいっていると言えるかどうかは、個人の価値観しだい、真実は1つではありません。
ただし、複雑で面倒くさい生き物だからといって、人間を辞めるわけにはいきません(笑)。自分にとって大事なヒトや大事なモノを守って行かなければいけませんからね。
そこで、上手く経営しているかどうかをある程度は客観的に捉えることが必要になってきます。それが経営数値です。コンビニ経営においては、大きく分けると「平均日販」「人件費」「廃棄金額」、この3つが主な経営数値となるでしょう。
そして、ここが大事なところですが、この3つの経営数値は、「絶対的な数値としての価値はない」ということです。
つまり、「平均日販が100万円を超えている」という情報だけでは、経営状態が良いか悪いかを判断することは出来ないということです。同様に、「今月の廃棄金額を30万円に抑えられた」というのもそれだけでは価値がない情報です。「今月は人件費が150万円を超えた本部の馬鹿野郎!!」う〜ん・・・お店の経営にとってプラスになることを示す情報かもよそれ(笑)
「な〜んだ、じゃあ経営数値なんて分析しても意味ないのかぁ」
そんな風に感じたかも知れないあなたに私はこう断言します。
「数字を見ない経営者はクソだ」
・・・こいつ頭おかしいんじゃね?って感じですね(笑)私もこの記事を書いていてそう思います。でも断言できます。数字を見ない、数字に基づいて経営できない経営者は、クソです。
そして悶々とした気持ちになった皆さんに朗報があります。経営数値の中でたった1つだけ、絶対的な価値がある数値があります。同業者の方も、そうではない方も、聞けばみんながはっきりと、良いか悪いか判断できる数値です。それは・・・
つづく・・・
この記事では、「コンビニは儲からない?経営者から見たコンビニ経営」をテーマに、おとんとおかんが経営するコンビニで嫁と共に日々奮闘する二代目候補のバカ息子の視点から、世間でブラックな仕事と捉えられがちなコンビニ経営の「実際はどうなの?」や「これからどうなるの?」を書いていきます。
また、他にも異なるいくつかのテーマで記事を書いていく予定です。興味がありましたら是非、他の記事もお読み頂けたらと思います。
それでは今日はこの辺で。
このクソッタレな世界と戦う皆様と明日もともに。