2021/3/16
だいぶ回復してきました、コンバンワ。
土日は七間町ハプニングスタッフとして朝から晩までよくご奉仕しました(笑)身体のモードが緊張からいっきに解放に入っているので今は隙あらば寝ています。
さてさて、イベントの振り返りその2。
演目『the carnival〜獣害プロジェクト』を。
土曜日は大雨だったので室内バージョンで展開。
獣害とは。鹿や猪など天敵の狼などがいないため増えてしまった野生動物による、人間界への干渉。農作物を荒らすなどの被害が絶えない。
そこでハンターの出番となるのですが、猟銃で仕留めるための免許が必要だったり罠で獲るにしても免許取得に費用がかかるなど…に対し獲ったあとも全て食用として流通するのはわずかで、焼却処分や穴を掘って埋めるなどが殆ど。しかしそれも労働の割が合わないため引退するハンター多数、新人育成ができないなどの問題もついてまわる。
美しい展示は、雉(キジ)の羽根だったり。雉も増えすぎてるのか…
鹿や猪の頭骨。
本番スタート。
まずは会場のCCC入口にて猟師兼俳優の山﨑さんのレクチャーが始まる。
1日めは雨天のため物語は室内で展開されました。
2日めは外へ。道路の真ん中が公園になっている青葉通りを森に見立てて観客は野生動物の足跡を追います。フンを撒いて観客を誘導するスタッフさんの努力。
青葉公園通りから常磐公園へ。ここで鹿の罠猟と解体の様子実演。本当は本物の鹿の解体を実演したかったそうですが、見立ての演出に収まったようです。ダメかな…ダメですか、うーん。
作品後半はダンスで表現されていきます。仕留められた鹿の魂を送る巫女の登場。
解体された鹿の頭骨を持つ巫女に誘導されて観客は席に向かいます。
観客の前には赤い布が被せられた鹿。
鹿と巫女のダンスが始まる。
この常磐公園の噴水と石畳、午後3時を回りオレンジに傾き始めた陽射し、観客の作り出す影。子どもさんも動かずじっと見入っている。
これだけでも鳥肌が立つような素晴らしさだったのですが、ダンスのクライマックスと噴水の勢いが一気になくなり一瞬で音が静かになったこの偶然に、え!と思いました。
演出で噴水の量をいじっていたのか聞いたら一切やっていないと。噴水の量は静岡市の自動設定なので一切。この偶然にぞくっとしました。とんでもないものを見ました。だから舞台はナマモノなんだってば。
1日目と2日目、ロケーションが変わったためにお得だったかもと、今なら思います。
前日の大雨で空気が洗われ紫外線量がとんでもなかったのがなかなかに辛いですが、屋外の借景で成立する作品はいいものだなと。それがあるから照明や舞台美術は越える努力を続けなければならない。
この一年の新型ウイルス禍により多くの照明家や舞台美術家の仕事が奪われました。彼らがいなくなったら舞台を作ることができない。
そこをよく知ってほしいと願います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?