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イエローディンギーの思い出01

ディンギーとはスナイプみたいな帆を持つ小さなヨットの呼び名だったり、フネの旅についてくる写真のような小さなボートだったり、ゴムボートみたいのを呼ぶ。
これの呼び方はディンギーと呼ぶ地域と、テンダーと呼ぶとこがある。
西オーストラリアではディンギーと呼んでいた。なので、タイトルもディンギーと名付けました。
値段はピンキリ。新品でセールだと200ドルで買えるのもあれば(買っている人がいた。教えて欲しかった)、もっと高いのもある。
中古でしか買った事がないので、詳しくは分かりません。中古も200ドルとかあるけど、インフレータブル(空気をいれるゴムボートみたいなタイプ)で、穴が空いてるなら、空気はいらないとか。走りながら、抜けていくとか。そういう感じで信用して乗れない。。
この黄色いディンギーはそう、拾った。笑
西オーストラリアでは粗大ゴミの日に使わない椅子やタンスを家の前に出すと、業者が回収してくれる日が年に数回ある。高級住宅地では、まだまだ使えるソファや机やディンギーや釣竿が並ぶ。
捨てる神がいれば、拾う神がおり、それを見計らって自身の欲しいものを平民が拾いにいく。
富裕層はその姿を見て、はしたないと言うが、たかがディンギー、されどディンギー。なくても旅はできるけど、冒険度はぐんと下がる。
ある日、僕らはあるかないかの大勝負に出た。
ゆっくりと車を走りながら富裕層が捨てた粗大ゴミたちを凝視する。
狙いはディンギー、ただ一点。
車を走らせながら、『無し』という予想が走る。そもそも、そんな上手い話があるのかと車内では笑いが起きる。笑
中古で買おうよと誰かが言う。
だけど、まだ諦めるのは早いよ。
と、誰かが答える。
そして、、、、、あった!
『あった!!黄色いの!あれ!ディンギーだよ!』
と、興奮の嵐。
ディンギーを拾おうと(貰おうと?)車を止めて見に行く。
ディンギーだ。これで旅が楽しくなる!
そう期待に胸を膨らませて、4人で持ち上げて、なぜ主人がコレを捨てる理由がわかった。
重い。
女4人で、持ち上げるのがやっと。
一筋の光が見えた直後、暗雲が立ち込めた。
と言うべきか。
航海中はこれをヨットに乗せて、港に着いたら降ろす予定なのだが、持ち上がる気がしない。
しかし、それはやってみないとわからない。
というわけで、私たちはイエローディンギーを仲間に加えた。
そして、旅の間に彼女はDODと呼ばれた。
DODとはDeath Of Dingyの略である。
その由来はまた。

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