鳩と魂を飛ばします、東京に。
鳩といえば、毎日のように実家のベランダに現れるはた迷惑なヤツでしかありませんでした。
昼間、ふと窓の外を見るといつの間にやらベランダの柵に腰を下ろしている鳩。お邪魔しますの一言もなく、その上ひどいときにはうんちの置き土産まで置いて去っていく失礼極まりない存在でした。立つ鳥跡を濁さずと最初に言い出した人には、ぜひとも皐月家ご招待券を進呈したいところです。
ある日痺れを切らした父が柵に設置した鳩避けにより、鳩が我が家に足を踏み入れることはなくなった──かと思いきや、鳩は今度は