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キュリナリーズのポトフ13

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「あああぁぁ…!! お願い、息をして! おねがい…!」

火がくべられた暖炉の前で母親が泣き叫ぶ。
その腕で抱いていた我が子が、絶命した。

町を突如襲った冷気は、赤子や年寄り、体の弱い者から命を奪っていった。
彼らと共に暮らす者たちの悲痛の声が町中に響く。
だが、ほどなくして、その声もひとつ、またひとつと消えていく。
響き渡るのは一面を銀世界と化す吹雪の音だけになった。

その白い悪魔は、城に近づいていく。

――つづく

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