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人生に疲れた時に観る脱力系映画「架空OL日記」 特別ではない日常こそ特別

こんにちは。
福岡でテレビショッピングを中心に映像ディレクターをしている別府です。3児の母、共働きのフリーランスです。

先日、映画「架空OL日記」をhuluで見ました。
ドラマ「ブラッシュアップ・ライフ」でも光ったバカリズムさんの超絶リアルな原作脚本のドラマ「架空OL日記」の映画版です。

憂鬱な月曜日の朝。銀行員OLの“私”(バカリズム)の1週間が始まった。眠気に耐えながらもきっちりメイクして家を出る。ストレスフルな満員電車に揺られ、職場の最寄り駅で合流するのは社内で一番仲良しの同期=マキ(夏帆)。私と価値観の近いマキとの会話は、時に激しく不毛ながらも不思議に盛り上がる。会社の更衣室で後輩のサエ(佐藤玲)と入社8年目の小峰(臼田あさ美)、10年目の酒木(山田真歩)が加わり、いつものように就業前のおしゃべりに華が咲く…。

映画「架空OL日記」オフィシャルサイトより

映画の魅力は、そのフツーさ!
全日本人女子が共感するあるあるが満載。
男性に全く刺さらないかもしれない特殊な映画です。

OLや女子トークのリアルさが末恐ろしいくらいに設定やセリフに現れていて、そもそも素性を隠してOLが3年ブログを書くと言う設定でブログを書き続けると言う変態行為(褒めてます)をされていたことがもはや驚異的。
3年OLに憑依していたらそりゃあのくらいリアルさが出るわという納得の仕上がりです。

余談で、こちらのインタビューでも答えられていましたが

ーバカリズムさんのオリジナルの笑いは、やはり(構成作家の)オークラさんが言うところの「新しいシステムを生み出すこと」「ハードの量産」でしょうか?

バカリズム そういうことなのかもしれないです。当時は、ほかの人にはない感覚のくすぐり方を模索して、とにかくいろいろな方法をたくさん生み出せば何かしら見つかるだろうという感じでやっていました。

ナタリーWEB記事より

福岡のお笑いの方は、タモリさん、ロバートの秋山さん、バカリズムさん、博多大吉華丸さん、なかやまきんにくんなど芸風が個性派揃い。

独自路線を開拓して尖りすぎて、しかもそれを続けられるというメンタルの強さは福岡の"のぼせもん(調子に乗る人)"の特徴か。

本作でもその才能が炸裂していて、クスリと笑える場面が多々

例えば、上司に陰で変なあだ名をつけてちょっとした反撃でストレス発散、美味しいお店を見つけて女子トークでテンション上がる、女子トイレで歯磨きしながらのくだらない話、更衣室で充電するためにコンセントの取り合い…などなど

日常に特別なことは何も起きない!
びっくりするくらいに!笑

でも最後はチームで年上の小峰さま(臼田あさ美さん)の結婚式。
バカリズム演じる「私」と出席した後輩と先輩が映るスマホ撮影シーンがエンドロールになっていたりして、特別な1日も日常の1ページという演出がニクイ!

この乾いた日常の中に見出す、温かい人と人の関わり。
日常こそ特別なかけがえのないもの、という感情で涙が出ました。
年取って涙腺が弱い…

一瞬、男性のバカリズムさんが女装しているOLの「私」と対面し遭遇するという不思議カットも挿入されていて特別な映画感があって面白かったです。

ほかの人にはない感覚のくすぐり方を地味〜に100分観られる珠玉の映画。

よく映画は非日常を擬似体験できると言います。
しかしよく考えると誰かの日常も自分にとっては非日常なわけで。

歴史や戦争、SF映画などの対極を行く地味さですがこれも「誰かが生きた文化遺産」として後世に残すべき映画の可能性を広げるカテゴリーだなと思いました。

是非とも女性諸君におすすめです。


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#スキしてみて #架空OL日記 #hulu #バカリズム #日常 #映画が好き #映画感想文 #ブラッシュアップライフ

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別府 綾/映像ディレクター
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