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今年の振り返りと2024年に向けて

これまでずっと私って、仕事の領域では周りに求められるまま動いて、その結果今に至ってるような気がします。多分(周りから求められることなく)自分の意思で大きな決断をしたのは、メンタル患ってリクルートを退職した時くらい。他は大体、周りが居場所を見出してくれたり、求めてくれたりのありがたい環境があって、そこで精一杯がんばるのを続けてきた感じ。

私は仕事では、私自身のために動くということがほとんどありません。実はキャリアプランを描いたことも全然なかったし、今もないし、自分がどういう人間になろう!と目指して動いてきたことがなかったのです。主体はいつも自分が関わっている会社だったり、チームだったりで、その会社やチームが強くなることにはものすごい情熱を注ぐけど、そのために自分が前に出るのはあくまで手段。いつも実在の自分を斜め上から別の自分が見つめながら、そういう役割を演じている自覚があったし、基本的に自分が関わっている人や組織や社会がHappyだったらそれで良い。そのためになるなら自分は立場を演じるし、抵抗なく必要な知識を得たり経験積むし、チームを守るためなら自分はいくらでも強くなるよと思って動いてきていたのです。

私がずっと好きな言葉に、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という古巣リクルートの言葉があります。やりたいことがあれば自分でやる場を創れば良い、チャンスだと思ったら飛び込めば良い。それによって自分の立場や視座が変わる。そんなイメージだと思います。その「機会」と出会うために色んな人と会ったり、越境したり、新しい特技を身に着けたりするんだと思うんです。それを繰り返すと、最初は「別に私じゃなくても希望する人がいたら与えられる機会」だったのが、「私を必要としてくれる機会」に変わる。「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」をやり続けて、それを超えると、今度は周りが自分のぴったりの機会を創ってくださるようになる気がする、そんなことを実感した1年でした。

そのきっかけにもなったトピックスを2023年の振り返りとして。

2023年の振り返り

MBAも修了した

おととし2021年の秋頃、当時MOTの修了が翌年の春に見えていた時、まだ他にも研究したいことがあるし、もっと知りたいし、先生方とも出会いたいし、その環境で議論してみたいこともいっぱいあると思って、MOTを修了する前提で別の大学院のMBAを受験しました。

MOTを修了して2週間後から別の大学院のMBAコースに通って1年間。1年間と言っても別に取得単位が減るわけでもないし、空いてる時間も空いてない時間も学びと研究に費やして、論文も出し無事修了。

ありがたいことに成績評価はオールSだったんですが、知識というよりも探求の姿勢とアウトプットに対する評価をいただいたと思うので、ちゃんと学びに真摯に取り組めたんだなぁと満足はしてます。

でも「修士論文は研究に対する仮免許のようなもの」とはよく言ったもので、ようやく研究とは何かとか、どう進めていけば良いのかが身についた位。ご指導いただいた先生方に感謝しながら、査読審査に出したり、また別の研究をはじめたりして、学びと研究の習慣はこれからも続けていきたいなと思ってます。

色々話す機会が増えた

大学院を修了してから、イベントでの登壇だったり、講義を持たせていただく機会が増えました。トピック的には、経済産業省主催のJ-StarX海外派遣プログラムの国内研修、早稲田大学情報生産システム研究科のDX人材育成プログラム、企業内の新規事業担当者へのものとか。カバー範囲もマーケティングだけでなく、アントレプレナーシップ、M&A、新規事業開発、組織、ダイバーシティと色々。COOってあらゆる方面の知見を使った総合格闘技みたいなものなので、その時の経験が、MOT/MBAの学びでのバックアップを経て役立っている気がします。

自分のこれまでの経験と、アカデミックなポイントをうまく融合させた講義にしたいなぁといつも思いながら、n=1の私の経験をどこまで伝えれば良いのか毎回悩みます。このあたりは概念化させてn=1を成仏させてあげたい。

興味の対象が拡がった

大学院に通っていた時は若干仕事をセーブしていたのですが、今年はフルスロットルでがんばりました。ありがたいことにカラフルは、こちらから営業せずに紹介だけでこれまでやってきています。繋いでくださる方たちの幅が拡がったのか、会話する経営者の方や担当者の方の幅も拡がって、気づけばこれまでのIT/SaaS系企業以外の業種の方々と議論やお仕事が増え、カラフルのクライアントのポートフォリオも幅広くなりました。

マーケティング思考はマーケターだけに必要なものではないし、もともと私が主に話すマーケティングの内容は施策より戦略中心なので、お話しする相手は自然と経営ボードの方がほとんどになりました。そうすると、企業や事業の別の課題が見えてきます。特にトラディッショナルな企業は、変革の方向性とそのやり方についての会話が増えていきました。

長く続く企業の変革、モノづくりの企業の変革。MOTの学びがこの領域に対しての抵抗を大きく下げてくれました。むしろ愛着を持てるようになり、どうにかしたいと強く思うようになりました。

日本の中小企業がちょっとずつでも今より面白いことができたり、新しいことができたら、日本ってもっと生活していて楽しい国になると、本気で強く思ったのです。

このあたりはこの前詳しく書いたのでこちらを参照↓

あと、#CMC_Meetup の東京以外での開催が活発化して、私も行ける時はできるだけ行こうと、今年は名古屋(2回)、大阪(1回)、広島(1回)に参加させてもらいました。ここではじめましての方たちと出会い、コミュニティに対する可能性を上記の興味の対象の拡がりと掛け合わせた確信に変えられたのも大きいです。

2024年に向けて

2023年は、正味2年間の大学院生活も終わり、これまでになかった機会もいただき、あれ、私のステージがちょっと変わるかも?と思った1年でした。

それも別に、自分がこうなりたいと思って意図的に進めた感じではなく、導かれるまま歩いてたら、いつもの道とちょっと違う道に来たなぁ…みたいな。

私はそれを、自分にもらった機会であり使命なんだと感じながら、高い山を超えたり、荒れた道を整えながら進んだりするような生き方が好きです。楽しいものもしんどいものも全部与えられたもので、やりきればきっと周りに笑顔が増えたり、学びを共有できたり、次の山も越えられる人が増える。社会人になって仕事を始めてからそのたびにステージは変わるけれど、ずっとそんなことを思いながら仕事をしています。

来年は新たな役割やプロジェクトで埋まっていて、もう新しいプロジェクトは受けられなさそうです。キャリアプランを描かない(描けない)のと同様に、2024年のプランも相変わらず求められるがままに決めている感じなのですが、今までの延長に加えて、少しずつ軸足が変わる感じが見えてきました。

今私に求めてもらっていること、それが自分に与えられた機会であり使命ならば、その機会は精一杯活かして、真摯に学び、ちゃんと全うしていきたいなと思ってます。何かあった時に私を思い出してもらえるのは本当に嬉しくて、その分ちゃんと期待されているもの以上で返したい。そしていつでも、誰かが困って話を聞いて欲しいと思ったら、最優先で動く自分でいたい。

自分を必要としてくれる方々に感謝の1年でした。来年もがんばろ。


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