「前説」とは若手芸人の登竜門
バラエティ番組の話題になると出てくる「前説」ってご存知でしょうか?
とwikipediaに書いており、要は本番前の番組説明です。
前説がなぜ必要か?
観覧客がいる番組には
見学マナーのお願い(携帯電話の電源をオフにするなど)
番組のお決まりフレーズのタイミング合わせ
などを観覧客に説明する必要があります。
結構真面目な説明になるため、バラエティ番組番組でスタッフが行うと空気が重くなり、本番に支障をきたす場合があります。
そこで、芸人さんの出番。
本来の前説の役割にプラスして、オープニングアクトも兼ねて、会場の雰囲気を良くすることが求められます。
前説に出演する芸人のメリット
前説に出演する芸人さんにもメリットがあります。
前説の芸人さんもきちんとした出演者
前説の芸人さんは番組本編に出演しませんが、番組制作の一部です。
なので、きちんとギャラが出ます。
また、番組によってはお弁当がもらえるらしいので、貧しい若手芸人さんにとって貴重なご飯であることが伺えます。
スタッフに名前を覚えてもらえる
テレビ局や制作スタジオに出入りすることになるので、テレビ局のスタッフに名前を覚えてもらえる機会が増えます。
すると、番組のコーナー企画や同じスタッフが関わっている別番組などで呼んで頂ける可能性が高くなります。
例えば、ケイダッシュステージ所属のコンビ・ハルカラ。
同じ事務所のオードリーがきっかけで、水曜ヒルナンデスの前説を行っていました。
その後、ハルカラの浜名ランチさんが「家事ヤロウ!!!」の番組で優勝後、ヒルナンデスの料理コーナーにも出演。レシピ本を出版しました。
前説きっかけとは名言されていませんが、きっとヒルナンデスの前説で名前を覚えて頂いてたからこそのオファーであっただろうと思われます。
観覧客に名前を覚えてもらう
下積みの芸人さんの名前を覚えてもらうメリットは、スタッフさんだけではなく、観覧客にもあります。
前説で観覧客が芸人さん名前を覚えて、Twitterでフォローして、ライブに来てくれることもあります。
ファンはささいなことがきっかけで増えますので、たかが観覧客と思わず、チャンスがあれば思いっきりアピールすることが大事です。
前説をやる芸人さんの特徴
続きまして、どんな芸人さんが前説を任される傾向が多いのか?について説明します。
出演者のバーター
まず前提として、「出演者のバーター」が基本となります。
バーターとは出演者と同じ事務所だから出演させてもらえる的なものです。
例えばですが、M-1グランプリの前説は吉本主催のため、BKBさんを始めとした吉本のお笑い芸人で行っています。
なお、バーターは売れている芸人さんとは限りません。
例えば、ヒルナンデスでずっと前説をやっていたぺこぱ。
ぺこぱ当時ヒルナンデスレギュラーだった河北麻友子さんがオスカーだったため、当時所属していた事務所繋がりで起用されていたと見られます。
このような背景から、事務所が次に売り出したい芸人さんが起用されていることが多いことから、前説は「若手の登竜門」といわれています。
「売れる前から面白かった」
と話題になる人は、かなりの確率で前説を経験しているように思います。
お笑いの基礎がしっかりとしている
お笑いの基礎がしっかりとしている人が多く登用されている印象があります。
たとえ下積みの芸人さんであっても、
ネタは面白いけど、世間に認知されるタイミングが無い
芸風がバラエティ番組に向いておらず、単にネタを披露する場所が少ない。
といった、ちゃんと笑いを取っているプロの芸人さんですので、前説に起用されてもゴリゴリに滑ることは少ないです。
前説などの「会場の雰囲気を良くする雰囲気作り」を求められる場所に、すでに実力のある下積みの芸人さんが経験を積む場所としてもってこいです。
オードリーはほとんど前説を経験していない
若手の登竜門と言われる前説ですが、オードリーはほとんど経験していません。
ラジオでは、
事務所にコネがなく、役者のアシスタント仕事ばっかりだった
事務所に全く推されていなかった
目も当てられないほど滑っていたのに、急に面白くなった
ことが原因だと語っていました。
このような経験から、後輩に前説の仕事を経験させてあげたいので、裏で結構動いているとおっしゃっていました。
まとめ
前説とは若手芸人の登竜門的お仕事で、芸人さんが事務所に所属するメリットの一つであると見られます。
しかし、前説をやったことがあるから売れるわけではありません。
けれども何かを掴むためにも、前説は芸人さんにとって重要なお仕事の一つです。
売れるって難しいですね。
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