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私がバックパッカーだったときに体験した怖い出来事

このnoteの最初の記事にも書いたように、私は20代半ばにバックパックを背負って一人旅(いわゆる貧乏旅行)をしていた時期があります。

今日はそんなバックパッカー時代に実際に体験した「怖い出来事」を3つ紹介しましょう。

宿が取れず海岸で夜明かし

一つ目は、オーストリアの東半周をグレイハウンドという長距離バスで旅していたときのこと。当時はスマホなどはなかったので、電話でバスを予約し、何時にここから乗りますと予約をして長距離バスに乗ったものでした。

当時私はバックパッカーズ(通称バッパー)と呼ばれる安いゲストハウスやユースホステルのドミトリー(大部屋)を泊まり歩いていたのですが、特に予約はせず、その街に着いてから適当な宿を見つけ、「今日泊まれますか?」と聞くことが多かったです。

ほとんどの場合、それで特に問題なかったのですが、一度だけ、バイロン・ベイと呼ばれる海岸の町で、夜に長距離バスを降りたものの、すべての宿で満室だと断られてしまったことがありました。

どうしようもないので、とりあえず翌朝一番のバイロン・ベイ発のバスを電話で予約し、海岸とバス停で夜を明かすことに。特に危険な場所ではなかったのですが、なにせ20代女子でしたから、やはり不安でした。

眠りはしなかったので野宿とは言えないかもしれませんが、あの時ほど朝日が待ち遠しかったことはありません。早朝に開いたパン屋さんで買ったパンとコーヒーのなんとおいしかったことか。

有名なトランプ詐欺にひっかかりそうに

ふたつ目は、タイからマレー鉄道に乗り、マレーシアに行ったときのこと。クアラルンプールは想像よりずっと賑やかで人が多く、私は一人でぶらぶらと街歩きを楽しんでいました。

そんなとき、大通りに面したテラス席のあるカフェにいたマレーシア人の家族連れに声を掛けられ、何となく英語でおしゃべりを楽しんでいるうちに、「家に遊びに来ないか」と誘われました。

いま思うと不用心この上ないのですが、バックパッカーをしていると「ゲストハウスや現地で人と出会う楽しさ」みたいなものも何度も味わっているので、警戒心と好奇心のバランスが、ちょっと好奇心に傾いていたことは間違いありません。

おしゃべりも楽しかったし、人の良いファミリーに見えたし、現地の人たちの暮らしというのにも興味があったので、付いて行ってしまったんです。

家に招かれ、お茶を飲みながら家族の写真を見せてもらったり、仕事の話を聞かせてもらったり、楽しい時間を過ごしていたのですが、途中で(その家族の)弟という人が帰宅しました。

弟さんはカジノで働いているとのことで、見事なトランプさばきを見せてくれたのですが、「ちょっとポーカーをやってみないか? 掛金は少なくてもいいから。」と言い出しました。

ここでやっと気づいた私。これは東南アジアで有名な「トランプ詐欺」じゃないか、と。(いかさまで旅人から有り金を全部巻き上げる詐欺です。)

「お金持ってないから」と断ると、「クレジットカードでもいいよ」とさらに怖いことを言われ、もう涙目になりながら「トランプはしたくない、お金も持ってない、もう帰りたい」とひたすら訴えたところ、彼らは顔を見合わせて首をすくめ、「しょうがないか…」という感じで、私をもとのカフェの場所まで連れて行ってくれました。

いま思うと、そんなに悪人でもなかったのかもしれません。結果オーライで何事もなかったのですが、もし彼らがもっと悪い人たちだったら、泣いても叫んでも帰らせてくれなかった可能性だってあります。

本当に何事もなく帰れたのはラッキーだったといえるでしょう。

若気の至りというにはあまりにも危なっかしかった私。この出来事を教訓に、それ以降の旅では、好奇心を保ちつつも警戒心を忘れないようにし、「ここまではいいけど、ここから先はだめ」というように、自分なりの安全ラインを持つようになりました。

日本に帰国したら、空港で別室に連れていかれ…

最後は、東南アジアバックパック旅行から帰国した直後の、日本の空港での出来事です。

入国手続きを終え、バゲッジクレームで自分の荷物が出てくるのを待っていた私は、流れてきた自分のバックアップを受け取ったところで、空港職員から声を掛けられました。例の、探知犬を連れている職員です。

何も後ろ暗いところはありませんでしたが、「あなたの横で犬が座ったので、別室で荷物検査をさせてほしい。」と言われたときには、やはりどきりとしました。

別室で入念な荷物検査を約1時間かけて受け(靴も脱いで中敷きを取って見せるようにも言われました)、当然のことながら何も怪しいものは出てこなかったので、無事に解放してもらえましたが、あのときは怖かったです。

思うに、帰国前夜、私はタイ・バンコクにあるバックパッカーの聖地と言われる「カオサンロード」の安宿に泊まっていたのですが、その部屋がカーテンの仕切りしかないドミトリー(大部屋)だったため、同じ室内にいた人の煙の臭いが荷物に付着してしまっていたのでしょう。

あとは、私の格好がいかにも貧乏バックパッカーらしく、ボロボロだったのもよくなかったのかも(苦笑)

好奇心と警戒心の両方をもって旅にでよう

以上、私がバックパッカー時代に経験した怖い出来事3つを紹介しました。

いずれも、もっと用心していれば避けられた(可能性の高い)ものなので、若かった自分の不用心さに顔が赤くなる思いです。

海外では、日本の常識が通用しないことが多々あります。国や都市にもよりますが、治安面でも日本と同じとはいきませんから、やはり気を引き締めなくてはいけない場面も少なくありません。

とはいえ、警戒心だけをガチガチに高めてしまっては、旅を楽しめないし、旅での人との出会い(例えば現地の人とのちょっとしたコミュニケーション)も得られない気がします。

好奇心だけでもダメ、警戒心だけでもダメ。

好奇心と警戒心の両方をもって旅に出て、状況や場所に応じてそのバランスを柔軟に調節できる旅人でいたいと思うのです。

【追記】当時はありませんでしたが、今の時代、海外旅行で現地の人の暮らしに触れたい・交流したいと思うなら、Airbnbの民泊を利用するといいと思います。

私もニュージーランド旅行でAirbnbのゲストとして2件のお家に泊まらせてもらいましたが、夜一緒に食事に出かけたり、夜暖炉の前でおしゃべりをしたりと、楽しい経験ができました。

そのときの体験談は以下のブログ記事で詳しく書いています。よかったらどうぞ。

海外旅行、ホテル宿泊もいいけど民泊も楽しい♪ ニュージーランド旅行記4

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運営ブログ→ わらしべ暮らしのブログ

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