蜜月と破綻のループ
”寵愛期間の末に関係が破綻する”
愛されて落とされる、そんなループを
これまで何度となく辿ってきたことに気づいた。
社会に出始めた20代から
幾度となく訪れるこのループ。
あるときは通っていた習い事の師匠
あるときはイベントの運営者
あるときは通っていた講座の講師
あるときは入り浸っていたコミュニティの主催者
あるときは常連だったバーのオーナー
みんなみんな全て男性だった。
わたしは気に入られるのが得意。
好かれるのが得意。
やり方は簡単。
一列の並んだその他大勢から、
ただ一歩抜きん出ればいいだけ。
尊敬や好意をあからさまに示すだけ。
相手の喜ぶことがわかって行動に移せるから、
すぐに距離を縮めることが出来た。
シンプルとは雄弁なのだ。
そこから蝶よ花よとチヤホヤされて
特別扱いを受けまくって、
恩恵を受けまくって、
それを実力と勘違いして、
いつもわたしはミスをする。
”エラーが発生しました”
距離を縮めすぎて
身体の関係になることもあった。
身体の関係が出来ると
一時的な一体感が継続するものと勘違いして
超えちゃいけない線を超えて
無礼な振る舞いをしては
嫌われたり出禁にされたりもした。
肉体関係がなくても、
ニコイチかってくらいいつも一緒で、
”センセイの秘蔵っ子”みたいな扱いになって
とにかく喜んでもらえるよう
一生懸命お手伝いをしていた。
やがて相手の気持ちや欲しいものが
手に取るようにわかるようになり
まるで母親のように踏み込み過ぎて、
生意気だって言われて急に冷たくされたり
もう来なくていいって言われたりもした。
数年単位で訪れる蜜月と破綻のループ。
恋人やパートナーとは違う関係性として、
甘えあって支え合って、
でもそこから尊敬や謙虚さが
知らないうちに削られてしまって
途端にバランスが崩れる。
ずっと一緒に楽しい活動を
やっていくと思っていた人ほど
このループが起こるのは、
きっと自力では離れられないから。
起こるべくして事件が設定されているんだろう。
”エラーが発生しました”
もちろん、その瞬間はダメージも食らうし、
感情もぶれぶれに揺れる。
怒るし泣くし荒れる。
でも、わたしは慣れた。
だんだんと事件が起きても、
”新しい距離感”で関わる
そのタイミングが来たのだと
動じずに受け止められるようになった。
破綻が訪れようとも、
結局相手を最後まで憎めないし、
それよりもたくさんの恩恵をもらったことに
感謝する気持ちの方が優ってしまう。
”エラーが発生しました”
終わり方はこうならざるを得なかったし、
これが最良の方法なのだと今なら信じられる。
そうやってまた新しい蜜月を
楽しみにしているところ。
いつも温かいご支援をありがとうございます💕サポートしたいと思われるような文章をこれからも綴っていきます✨