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ビーフストロガノフの様な舞台を作る人たち
「ビーフストロガノフ」という単語を聞いて、何を想像するだろうか?ビーフとあるからには、多分牛肉のことだろうし、食べものなんだろうな。それにしてもストロガノフってどういうことだろうか?
仮に一人でふらっと入ったお店に、このメニューが写真もなくあった場合、これは一体どんな食べものなのですかと、わざわざたずねる人は少ないかもしれない。(興味を持って聞いてみて、あんまり美味しそうじゃなかったときでも、注文しないと失礼かしらとか、頭を巡り、だったら聞かなくていいかなと思いがち。)
私にとって、踊る『熊谷拓明』カンパニーの舞台とはまさに「ビーフストロガノフ」であった。
説明するのが難しい。いや、要素は説明出来るのだけれど、それだと魅力が伝わらない。「奢ってやるから、まずは黙って一度味わえ!」くらい乱暴に引き入れて、体験してもらったらわかってもらえる。
わかってもらえるどころか、次はどんな舞台を作るのかな?(前情報がなくても)この人たちなら何か面白いことをやるだろうとチケットを買ってしまう中毒的魅力がある。
縁あってスタッフとして関わってから、ますますファンになっている。
昨日はそんな踊る『熊谷拓明』カンパニーの「踊る楽語」の千秋楽だった。2月から2ヶ月間に渡って毎週土曜に野方で開催されたその作品は、タイトルからして予測不能。踊るのか語るのか、4演目もあってどう観たらいいのか。しかも4演目の物語の登場人物は伊坂幸太郎の小説の様に所々、オーバーラップしているらしい。
よくわからないまま観に行った一本目が終わると、わけがわかって4演目全部観たくなる。舞台は日々成長するので、同じ演目でも、また観たくなる。そんな魅力が詰まっている。
また秋には別の舞台をやるらしい。きっとまた素晴らしい内容なんだと思う。ぜひ、多くの人に味わって欲しい。
ちなみに、ビーフストロガノフは母が新婚当初、父に作った料理の中で、父曰く「今まで、こんなに美味しい料理は食べたことがない」と言わしめ、村上家では特別な行事に出てくる思い出の料理でもある。
熊さんと演出助手のかなちゃんと。
今回は古い店舗を野方噺亭として会場に
多田ちゃんの描いた屏風には隠れ熊さんの姿も。
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