お客様全員とLINEで繋がったら利便性以上のものが得られた話。
私のサロンのお客様は、予約前日になるとこんなLINEを受け取る。
○○様
こんにちは♪
明日のご予約に際し、来店前にアンケートをお願いしております。
□37.5度以上の発熱や咳などの症状がある
□だるさや頭痛、息苦しさなどの症状がある、または体調がすぐれない
□過去14日以内に、政府からの入国制限・入国後の観察機関を必要とされている国、地域等への渡航した
□過去14日以内に、上記地域への渡航者との濃厚接触があった
□過去14日以内に、新型コロナウィルス感染者が発生したクラスターとされる場所を訪れた
□過去14日以内に、上記の場所を訪れた人と接触した
□ご家族や同僚、お近くの方に新型コロナウィルス感染者がいる
□ご家族や同僚、お近くの方に感染が疑われる方がいる
□1週間くらい前までにインフルエンザ・ノロウイルス等にかかっていた
□味覚および嗅覚にいつもと違う変化を感じる
□その他新型コロナウィルス感染可能性の症状がある
□その他外出や来店に不安があり予約をキャンセルしたい
上記の項目であてはまるものはありますか?
お手数ですがご回答をお願いいたします。
我ながらとても面倒くさいネイルサロンだと思う。
それでも優しいお客様は、ほぼ全員の方が
あてはまるものはないです。
明日はよろしくお願いします。
などと丁寧な返信をくださる。
大切なお客様に対して、ともすれば
「コロナ罹ってないよね?」
「罹ってそうならこないでよね」
とも捉えられかねないような文面に、当初はこんなことをお客様に聞くこと自体とても悩んだ。
それでもやることを決めたのは、
面倒くさい店だと思われても、神経質な店主だと思われても、それより大切な人を守りたいと思ったから。
5月上旬。
私のサロンは、緊急事態宣言の解除を待たずに営業を再開した。
これにもいろいろ事情があったのだけど、やるからには徹底して対策をとり、リスクを常に頭に入れてそれを起こさないように、最小限にするようにできることはすべてやる!と決めていた。
にも書いたような物理的対策の他に、このLINEでの対策。
今日はその軌跡を記録として残しておこうと思う。
[1]お客様とLINEで繋がりたいと思った訳
4月上旬に遡り、緊急事態宣言の発令とともに自主休業を決めた時、既に予約をいただいているお客様への連絡はすべて電話で行った。
80件以上、こんな世間がバタバタしているときにスムーズに電話が繋がることのほうが稀有で、留守電にメッセージも残せない、かといって連絡が取れないまま店を閉じる訳にも行かない!とそれはそれは苦労した。
営業再開した後も、急を要してお客様に連絡しなければならないことは少なからずあるはず。
あってはならないことだけど、
・万が一私やスタッフにコロナ罹患の可能性が出て店を開けることができなくなってしまったら…
・万が一この緊急事態宣言以上の非常事態が起こったら…
・万が一電話連絡もできないほどに私が体調不良になってしまったら…
店側からお客様へ、そんな重要なことをお知らせするのにLINEはフォーマルじゃないよね、というそもそも論はさておき、やはりほとんどの現代人にとって身近で確認されやすく、電話よりも時間帯を選ばないLINEはとても便利なツールだと思った。
[2]一方通行のLINE@から双方向へ
サロンでは元々キャンペーンのお知らせなどの発信用にLINEアカウントを持っていて、ことあるごとにお客様へ登録のお願いをしていた。
例えば全員20%OFFとしていたキャンペーンも、
『LINE限定クーポンで20%OFF!(その場で登録して当日使用もOK)』としたり、ポイントカードをLINEの中で貯められるようにしたり、と3〜4年前から積極的にLINE登録を促していた。
ただ最大の難点は、LINE@の場合登録していただいてもこちらからは登録者数しか見えないこと。
誰が登録してくださったのかも見えないし、過去に一度でもLINEからお問い合わせをくださった方以外は、特定の誰かにメッセージを送ることもできない。
そこで全員に向けたメッセージ配信でこんな内容を送ってみた。
※ちなみにこれを送ったのは5月1日。
緊急事態宣言の延長が噂されながらもまだ発表されていなかった時。
[3]予想しなかったリアクション
普段はキャンペーンのお知らせやネイルの画像のみ送っていた送信専用のアカウントで、こういう内容を送ることには内心ドキドキ。
店からお客様へのDM。反射的にイヤ、と拒絶する人も一定数いるはず…と。
しかし、お客様からは予想以上のスピードで、予想を遥かに上回る温かい返信が次々と届き始めた。
「早くネイルしたくて再開が待ち遠しいです。スタッフの皆さんも大変だと思いますががんばってください!」
「大変な状況ですがまたカワイイネイルできるの楽しみにしてます」
などなど…。
嬉しくて感激して、(内緒だけど)泣きながら返信しました。
正直こんな状況でサロンを再開すること、本当にいいのかな…という不安や迷いもあった中、背中を押された想い。
そして今まで大切に向き合ってきたお客様との関係が再確認できた瞬間でした。
[4]新規のお客様や電話予約のお客様には
LINEを未登録の方や新規のお客様にもできるだけ来店前にLINEをご登録いただいてアンケートをお送りできるよう、SMSやホットペッパー経由のメールでLINE登録を促すリンクをお送りした。
それでも間に合わないかたや操作がうまく行かない方には来店された際に紙で同じアンケートに回答していただいた。
[5]LINEで繋がったメリット
それから約2ヶ月経った今も、毎日予約の前日に同じアンケートのLINEを送りしている。
「○○様こんにちは。
明日のご来店に際し…
…毎度お手数をおかけいたしますがご回答お願いいたします」と。
お客様からは、予約の前日リマインダーのように思っていただけて、中には
「あ、明日でしたっけー?忘れてたー!」という方や、
「連絡しそびれていたけど都合が悪くなっちゃって…」と変更の連絡をくださったりする。
当日キャンセルも格段に減った。
さらには明日こんなネイルにしたいの、と画像を送ってくださったり、1本折れちゃってるから長さだし追加してください、と連絡をくださったり。
手軽にコミュニケーションが取れるLINEでつながったことでお客様との距離もグッと近くなった。
「前日にスミマセン、足の爪が思った以上に伸びちゃって…明日フットも同時でできたりしますか?」
↑これもつい昨日実際にあったLINE。
予めご連絡いただけたことで手足同時のセッティングをした状態でお客様をお迎えすることができるし、お客様にも「急だったのにありがとう」とよろこんでいただける。(#両者ハッピー)
さらには先日都内の大手ホテルにお勤めのお客様に、
「ここのサロンはそこらへんのホテルよりもコロナ対策しっかりしてますよね。あのLINEのアンケートとか、ちゃんとしてるなって思うから安心する」
と褒めていただけた。(うれしすぎる♡)
こんなちょっとしたことだけど、コロナ対策がきっかけでお客様との信頼関係を深めたり距離が近づいたりしたこと、うれしいオマケとしてLINEの登録者数が増えたこと。
地道なドブ板営業の大切さを改めて感じつつ、楽しさも感じられたのでこれを今後も生かしていこうと思います。
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