JAPAN JAM 2021を終えて
2021年5月5日。
2年ぶりの屋外フェス。
どれだけこの日を待ち侘びただろうか。
最終日は生憎の強風と雨だったが
そんなことはこれまで長い間耐えて耐えてこの日を迎えた私たちの敵ではなかった。
毎年ゴールデンウィークに催されるJAPAN JAMというフェスは、去年行われなかった。初めての体験だった。
ロッキングオンは今年、コロナ禍での開催を決意してくれた。
すぐ隣の東京都では緊急事態宣言が発令されている最中であった。
今回の開催を良しと思わない人は多かっただろう。
しかし私たちにとっては、いつ終わるのかわからない長く暗い闇から希望の光が見えた気がした。
前代未聞の状況下で、すべてが探り探りな状態であったであろう。
実際、例年のJAPAN JAMと比較すると、スクリーンはは右側に1個しか設置されておらず、どの飲食店にも看板は掲げられていなかった。会場内の装飾もいつもより簡素に感じた。
それでも採算は取れないほど、この業界は危機を迎えていた。
端々から試行錯誤の跡が見え、どうすれば開催できるのか、いかにしてこのフェスを成功させるか。
関係者すべての人の想いを感じずにはいられず、目頭が熱くなった。
ちなみにここまででまだアーティストは見てない。
いよいよ、ステージが始まるというとき。
スタッフから感染対策の呼びかけの説明があった。
きっと観客は高揚と緊張でそれどころではないのでは、と一瞬思ったが、
説明が終わると観客から大きな拍手が沸き起こった。
ここでも少し視界がぼやけた気がした。
どう楽しんでいいのかわからず、戸惑っていた観客の心が一つになったように感じた。
私たちにできることはただ一つ。定められたルールの中で全力でこの場を楽しむことだ。
最初のアクトが始まってからは一瞬であった。
アーティストから発せられた言葉と音楽は、
間違いなくその場にいる人たちの心を救った。
蘇我のステージで堂々と歌うアーティストたちは、大きく、最高にカッコ良かった。
稚拙だが、カッコいい以外の言葉が見つからない。
「ありがとう」と叫ぶ代わりに、高く掲げた右手と、血行がよくなりすぎて痒くなるまでの拍手にすべてを込めた。
きっと、今年のJAPAN JAMを一生忘れることはない。
そして、開催から20日が経ち、
JAPAN JAM 2021における集団感染(クラスター)の発生はなかった、との発表があった。
この成功は、あとに続く数多くの大型フェスやイベント関係者、音楽業界全体に多くの勇気を与えたことだろう。
運営スタッフ、アーティスト、関係者のすべてに
「お疲れさまでした、ありがとうございました。」と感謝の気持ちを伝えたい。
苦難を乗り越え、はっきりとわかった。
この場所をなくしてはいけない。
そのために自分たちで守らなければいけない。
来年も、その先もずっと歌えるように。
#JAPANJAM2021
#渋谷社長に感化されて書いた
#深夜のテンション
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#ロッキングオン大好き