amazarashi「永遠市」への旅✧♡④
ここまで来たら、奈良美智展を観ないで帰るわけにはいかない。「amazarashi & 奈良美智」ダブルで、体験!
2日目は、奈良美智展を観て帰ろうとやさぐれと計画していた。
姉も誘ったが、今回はそのまま青森駅から弘前に帰ると言う。
夜更かしした次の日は6時近くに目覚めた。6時前に温泉へ。ホテルに泊まりながら温泉に入れるのが、ドーミーインのいいところ。普段は飲まないヤクルトのサービスも嬉しい。
朝から、ゆったり温泉に浸かる。露天風呂にも入る。
ずっと雪が降り続いている。
姉が持ってきたみかんとりんごで朝食。私も姉も、朝食は野菜ジュースか果物なので、朝食ナシスタイルで宿泊。のんびりとおしゃべりと身支度。
9時チェックアウト。姉とは青森駅に向かうところで別れた。
ダイワロイネットホテルに泊まったやさぐれ親子と合流。
やさぐれの運転する車に乗って、青森県立美術館に出発。
ほぼ開場と共に、美術館に入る。
姉がこの展覧会の関係者だったので、姉からもらった私とダンナの分の招待券をやさぐれ親子にプレゼントし、私は当日券で入る。
驚いたのは当日券の値段。ネットで1500円と見てたけど、招待券と同じ、常設展もいれたら2100円だった。
たっか~。東京でもそんな値段の展覧会に入ったこと無い。
青森県の美術館で2000円超えるって。これは県民は、躊躇する値段かもなあと思った。(自分が躊躇した笑)
近頃、間違っていると思うのがケーキとかいろんなものの値段が、都会並みで、都会ほどの家賃とか払ってないでしょ?と思うことがある。ヘタすると、東京でそんなに安いのに!みたいな八戸が勘違いした値段もある。
地方は、色んな値段を東京に合わせずに青森県は、安くして!というのが私の考えだ。東京は物価も高いから、給料も高いけど。青森県民はそれだけの所得はない。全国均一の勘違いした値段の統制、やめて欲しい。
「ここが世界の果てだ」 秋田ひろむ
2回目の奈良美智展は、また別な意味で面白かった。
前回の内覧会で、さんざん観た気がしたが、あれ、この女の子の頭の上に犬が並んでいたとか、前によく観なかった作品をじっくり観た。
そして、いっしょに行った人が違うから、観るものも、なんとなく違う。
可笑しかったのは、奈良美智が高校生時代に建築にかかわった建物が、再建されて展示されているが、それを観た、やさぐれママが、奈良美智の設計図に感心していたこと。
実物大の建物を見て、右手の横の模型を観て、そして、奈良美智の描いた設計図を見て、ほお~とかう~んとか感心していたのである。
その順番で観たから、設計図のことがよくわかったと言っていて、私とか、板のサイズとか書いていても頭に入ってこないから素通りしていたところにひっかかっていたのが、ニッチだなあwと可笑しかった。凄いなあ!
2回目観たら、奈良美智の部屋みたいな小屋が自分の家に欲しくなった。この、生活空間とは何の関係もない、自分のドローイングとか小物とかが並んでいる部屋。古い木で建てられているから、自分で絵具で机を塗ってもいいし、なんだかそういうアトリエ的なものに心惹かれた。
自分の隠れ家。
秘密基地。
しかも、その部屋のごみ箱に、紙皿でふたがしてあって、子供の字で、
「I'm in a backet」と書いてあった。
amazarashiの秋田ひろむの「ゴミ箱」好きが思い出された。
それをやさぐれに報告。(以下👇私の描いたマンガの記事)
やさぐれはやさぐれで、昨日のコンサートで、amazarashiのマスコットみたいなやつが映像で、舞台に出てきて、手を前に出して、もがいて、血の付いた手形とかいろいろやっていたけど、作品の女の子の眼を見たら、それを思い出したと言う。
私とやさぐれは、奈良美智展に、秋田ひろむを探していたのだ( ´艸`)。
まだまだコンサートの熱冷めやらぬ翌日である。
やさぐれと奈良美智展を見ながら、高校時代から、大学生と混じってお店を作ったりしていたら、面白過ぎて、学校生活とかどうでもよくなりそうだよね~と話して展示を観ていた。
奈良美智も秋田ひろむも、作品を作るための孤独な時間を沢山、過ごしたに違いない。二人に共通することはそれだ。
常設展で、青森県の作家たちを続いてみたのも面白かった。
今純三のとても細かい版画に、胸を打たれる。
小さい絵より大きい絵の方が明らかに物理的に大変だろうと思われるが、彼のち密すぎる版画を見ていると、全くそうは思えない。
この小ささ、大変だろう!と思う。
その他、棟方志功の大きな木版画。
成田亨の怪獣のデザイン画。
寺山修司のいかがわしげな演劇のポスター。
こうしてみると、青森県には、面白い人々がケッコウいる。
青森県は、自然が豊かで、文化的には不毛だと思っているけれど、そうでもない気がしてきた。
今回の旅で、青森県の良さを再確認した。
そのうち王林が青森県知事になるかもしれないし。
まだまだ青森県をひっぱっていく人々は増えるはずだ。
新しい才能。新しい創作。
美術館のカフェで一服してから、ショップを見て、八戸に出発した。
ショップには、明らかにamazarashiコンサートにも行ったと思われる、グッズの袋をかかえた若いヒトがいた。
特に、遠くから来たなら絶対ここは外せないよね。
帰り道、昨日降り続いた雪のわだちのでこぼこ道を走っていたのに、どこからか、雪の無いスムーズな道路になって、ホント、三八地方って、素敵だと思った。
冬の青森市にくらべたら、八戸市は春みたいだった。
元、青森市民だったやさぐれ親子がしみじみと青森市を脱出してよかったねという話をしている。元、弘前市民だった私も、雪に関してはそう思う。
しかし、あの白い雪が、我々の文化を作っているのも本当のことだ。
八戸市に住む我々にとってあの美しい雪景色は、生活の風景ではなく旅行の美しい風景に変わろうとしている。
だから、懐かしく思い出す。
雪の降り積もる青森を。
雪の道を歩いたことを。
実際に出かけて行っては、雪に何度も打ちのめされるために。
根雪の白。(ヒーロー)
死ぬには早い降雪。(スピードと摩擦)
行けども行けども降り積む雪ばかり。(さよならオデッセイ)
by 秋田ひろむ(amazarashi)