乳がんになった私 #17「公表」
名古屋ライブから3日後。
4月19日のお昼に乳がんであることを公表した。
#0にも載せたが、あらためてその時の文章を載せておく。
バンドは活動休止しない。ただ、この先のライブ活動は今のところ未定。治療優先で、やれる範囲で音楽を続ける。
公表する時はさすがに緊張した。どういう種類の緊張なのかと言われるとうまく言葉で説明が出来ないけど…。
そして、いざ公表したら驚くほどたくさんの連絡、メッセージやコメントをいただいた。
中には、もうずーっっっと会っていない懐かしい人や、一度会ったことがあるかないか?というような人、SNSのみで繋がっている人も。
(ファンの方、フォロワーの方からもメッセージやコメントをたくさんたくさんいただきました、ありがとう。)
発表を見てすぐに直接連絡をくれた人、なんて言えばいいか悩んだけど…と伝えてくれた上で迷いながらも連絡をくれた人、色んな人がいた。
知らない間にネットニュースにも取り上げられていたようで (びっくり…!)それを見て連絡をくれた人もいた。
私が逆の立場だったらどうするだろう、と思った。
もし、友人や知人が病気だと知ったら。
近い存在だったら迷わず連絡をする。
だけど、ずっと会っておらず疎遠になっていたり、そこまで深い関係性ではないような人には、果たして自分なんかが連絡しても良いものか…迷惑なのでは…と遠慮してしまいそうだと思った。
ただ、今回自分が色んな人から言葉をもらって思ったのは…
純粋にすごく嬉しいっ!!!!!涙
なので、これからは迷うくらいなら連絡をしようと思った。
と言いつつも、性格はなかなか変えられないもので、きっと今後も迷った挙句に連絡をやめる…ということを選んでしまいそうな自分なので、そんな時は、連絡をもらって嬉しかったというこの時の気持ちを思い出して勇気を出したい。
その日の午後も病院だった。
初めての抗がん剤治療の日程は5月2日に決定した。初回は、アナフィラキシーショック等、身体に異変が起こらないか様子を見るために2泊3日の入院をすることになっていた。(これは病院によるのかもしれないが) 抗がん剤投与の前日、5月1日から入院することになる。
この日が入院前の最後の診察。あらためて先生から治療内容の説明を受け、その後、心臓の超音波検査も行った。抗がん剤を始める前に心臓に異常がないか診ておく必要があるらしい。使う薬の中には心臓に負担がかかるものもあるようだ。
意外と長く、ちょっと痛かった心臓のエコーが終わり (グイグイと胸を押されるので…)、最後に入院の説明を受けに。入院中のスケジュールや、持ち物、注意事項などを聞いた。
私にとって人生初めての入院。大部屋 or 有料個室、どうしようか迷ったが、私は睡眠がとてつもなく浅いのできっと大部屋だと眠れなさそうだなあと思い個室の希望を出すことにした。ただし、個室が空いていなければ自動的に大部屋になるらしい。それは当日にしか分からないとのこと。
日に日に治療開始の日が近づいてきていることを実感する。
ライブを無事に終えるまでの私は、どうやらかなり気を張っていたようだ。無意識に、とにかく心をポジティブに保っていた。
そしていざライブを終えると、病気や治療に対する不安が一気に増した。
公表した文章に書いた通り、なんでも受けて立ってやるぞ!という強い気持ちは持っている。嘘じゃない。
だけど、そりゃあ怖いに決まってるよなあ。
(#18へ続く)
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