決めつけなければ広がる世界
先日浴衣着付け講座に参加してきました。
みなさん、お着物の着付けってできますか?
私はできません。自分の着物も持っていません。
以前娘の七五三の足袋を呉服屋さんに買いにいったら、連絡先を書いたばかりに怒涛のような電話やはがきが届き続けました。
それでなくても私にとって着物の世界は縁が薄く敷居は高い上に、近づくと売り子さんの圧がすごすぎて着物の世界にはあまり積極的なきもちになれずここまできました。
浴衣も最後に着たのは結婚前なので10年以上着ていません。
独身の頃、母親に着せてもらっていると、毎回ケンカになり着たいのだけれど、着付け終わったら嬉しいんだかなんだかよくわからない気持ちになったことを思い出したり。
それでも夏の浴衣くらいは自分で着られるように、そして娘に着せてあげられるくらいにはなりたいな、と心の端っこにはそんな小さな気持ちも無きにしもあらずでした。
ようするに講座にはそこまでワクワクして出向いたわけではなく、予定もないしな、くらいで参加したのですよね。
しかしこれが予想以上に楽しかったんです!
会場の中だけとはいえ和装をすると気分が上がるではありませんか!
そういえば、昔林真理子さんのエッセイで京都で着物を買い付けたり、和装で出かけるエッセイなんぞを読んだことがありましたが、庶民の私には縁のない話だわ、、なんて思っていました。
「今はとっても安くで揃えられるし、洗える着物もあってお手入れも楽だし、とっても気楽に着られますよ」
「こんなご時世ですが、みんなで着物や浴衣で散策できたら、しませんか」なんて先生のお声かけもテンションが上がりました。
ちょっぴり憧れてつつも違う世界のものやわ、と決めつけていたけれど和装でお出かけも夢ではないのかもしれない。
古都に住んでいるので、そういや和装のマダムもちらほらと見かけることもありますし違和感もない。
このロケーションを活用しないと宝を持ち腐っているんじゃないかともったいない気すらしてくる。
とは言えど講座では一度しか着ていないのでもう一度家に帰って復習してみました。
やっぱりなんか変や~ん。
はんなりそぞろ歩きを勝手にイメージしてましたが、先は長そうかも。
きっと慣れればできるはず。今は動画でも教えてくれているので夏本番に向けて練習してみようと思います。
食わず嫌いはあまりない方だと思っていても人ってやっぱり知らず知らずのうちに壁を作っていたりするものです。
それをとっぱらってくれるのは「人」や「場所」のエネルギーですよね。
興味がなかったものって期待もしていないので、思った以上に世界が広がるような感覚もありました。
いろんな経験をして成長するのは子供だけに限らない。
当たり前ですが、そんなことを思った一日でした。
浴衣を自分が着られるようになったら、ケンカせずに娘にも着せられるようになりたいと思っています。