見出し画像

ダウンタウン フェアバンクス(DAY5)

フェアバンクス三日目、12月22日。

前日にチェナホットスプリングスに行って夜更かししたので、この日の起床はゆっくり。ほとんどの時間が暗いのでいつ寝て起きようが関係なくなってくる。
午後1時過ぎにバスに乗りダウンタウンへ。

スポーツ用品店

今回は飛行機での旅行ということで機内に無料で持ち込める手荷物が限られている。ダウンやスキーウェア並みの暖かいパンツはちょっと無理して着て行ったが、手袋やフェイスマスク・タイツなどの小物は現地調達にした。
地元のスポーツ用品店に行くと寒い地域ならではの必要そうなものが売っている。アラスカでは釣りや猟が盛んなので、普段見ないグッズがあったりキャンプ用品であってもよりサバイバル感漂う本格的なものが多くて楽しい。

しばらく町のショップをひとつひとつ見てまわる。

昔は「金鉱の町」として栄えたフェアバンクスのジュエリーショップ
職人が作るレザー用品やナイフが買えるギフトショップ

フェアバンクスコミュニティミュージアムでは、町の歴史とゴールドラッシュ・冬期の生活・犬ぞりレースについての展示が見られる。

Fairbanks Community Museum エントランス
犬ぞりレースのルートマップ

ミュージアムが入っている施設内にはカフェがあり、アラスカならではのクレープが食べられる。私が頼んだのはサーモンのクレープで、ツナフレークのようにほぐし身と玉ねぎをマヨネーズで合えた具が入っていた。

生地がパリパリなサーモンクレープ&コーヒー

とにかく外に出ると寒いので、暖かい飲み物食べ物が毎回格別に美味しい。

ギフトショップ
ギフトショップ店内

おそらく春夏の観光シーズンはお客でごった返すダウンタウンも、この時期は閑散としている。それでもギフトショップは開けてくれていて、掘り出し物はないかとゆっくり見ることができる。
アラスカならではのお土産から、どこにでもありそうなグッズもあるが全てパッケージがかわいい!

そして店を出るともうすっかり暗い。

さりげないイルミネーションが趣深い
午後3時40分
町にグラフィティはないが、アラスカにちなんだペインティングがところどころに見られる。

「晴れの国」岡山生まれで天の邪鬼な私は普段ピーカンだとテンションが下がってしまうのだが、アラスカに降り立ってから常時薄暗い中わくわくする気持ちとは裏腹に体内時計がどんどん狂っているのを実感していた。
辺りが暗いと、家に帰る時間だなとか、朝だとまだ起きる時間じゃないなとか、食事の時間感覚も変わってくる。遥か遠くにあるのに、やはり太陽のパワーはすごい。

午後5時過ぎに宿へ戻る。
共有スペースでは各々夕飯を始めているところ。私は節約もあってサラダやエナジーバー、お湯で戻すマッシュポテトなどを買い込んでいる。
向かいでは仕事から帰ってきた地元のおじさん(名前は忘れてしまった)が見たことのない惣菜を食べていた。異国の料理好きな私が質問すると、友達お手製のサーモンのピクルスだと言う。レシピも調べて見せてくれ、「ちょっと食べてみるか?」と聞いてくれたのでありがたくいただいた。
スタンダードなピクルス液に一口大のぶつ切りサーモンと玉ねぎ・レモン・ケイパーなどが入っていたと思う。本場の天然サーモンだからか脂の少ない締まった身で本当に美味しくて感動した。

向かいに Pickled Salmon

食事を済ませたら今夜はオーロラを待つ。
いつでも外に出られるよう完全に防寒をして、アラスカ大学のホームページで提供されているオーロラ発生予測を見ながらリビングで待機する。

フェアバンクスは晴天率が高く、オーロラが出現しやすい緯度に位置しているため、だいたい3~4泊して根気よく待てば1度はオーロラを拝めるだろう。
オーロラツアーもたくさんある。大抵が町から離れた森の中のロッジや山頂のビュースポットへ連れて行ってくれ、数時間の滞在の中でチャンスを待つというもの。個人で行くのが難しいロケーションや暖かいロッジで快適に過ごせるのが魅力的で、参加する価値はあると思う。しかし費用が3万円前後かかるのと、オーロラが出現しない場合も返金がない(そりゃそうだが)ので私は申し込まなかった。

さて予測を見ながらそろそろかなと外に出たのが午後11時過ぎ。宿の周辺を散歩してどこかの空に光はないかと探す。最初の光を見たのは日付が変わった午前1時頃。宿にほど近い住宅地の真上に現れた。
撮った写真は露光時間(?)が長すぎて微妙になってしまったが、実際の光景は本当に素晴らしかった。

宿から歩ける距離が限られていて町を出ることはできないので、最高の眺めとはいかない。でも、オーロラ初心者には十分な満足感だった。
個人的に、オーロラは一度見て終わりとはならない。これから何度見ても同じ感動を味わえると確信できるくらいの魅力がある。

光がだんだん淡くなって消えそうだったので、一度宿へ戻る。その後午前4時くらいまで起きて粘っていたが、結局出現したのは15~20分程度のものだった。フェアバンクスでは晴れていればほぼ毎日見られるというオーロラだが、その瞬間は長くないしどの場所に出るかはわからない。
この特別感も大きな魅力の一つである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?