マガジンのカバー画像

取材note

1
福島県の話題を中心に、現場に足を運び・見聞きし・感じたことをまとめています。
運営しているクリエイター

#原発事故

そこに「人」がいるということ〜福島第一原発を視察して

「1号機は、まるで我が子のようでした」。 意外な言葉だった。 「我が子」って、一体、どういうこと? 12年前、未曾有の原子力災害を引き起こした、東京電力・福島第一原子力発電所。 事故を起こし、大勢の人のくらしやなりわいを一変させてしまった原発に、福島県出身の私は、ずっと、どう向き合えばよいのか悩み続けてきた。 ましてや、原発は、機械。金属の塊だ。それなのに、その人は慈愛に満ちたようすで「我が子のようだった」と言うのだ。 当初、その真意がわからず困惑した。その言葉に込め