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第128回 NPO法人「D×P」今井さんに聞くNPO起業とは
このnoteはVoicyで配信中のつれづれあやにーを
テキストで書き起こした「読めるつれづれあやにー」です。
今回の配信はここから聞くことができます
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今日の放送は大阪からお送りします。
NPO法人D×P(ディーピー)様にお伺いして
代表の今井さんにお話を聞いてきました。
ー今日はD×Pの今井さんをゲストにお迎えしてNPO法人のお話を色々聞いていきたいなと思います。
認定NPO法人D×P(ディーピー)理事長 今井 紀明氏(以下、今井):はじめまして。認定NPO法人D×P(ディーピー)の今井と申します。
【NPOと株式会社の違いとは?利益や設立方法は?】
ーまず会社の起業とNPOを立ち上げるっていうのは何が違うんですか?
今井:会社と仕組み的にはそんなに変わらなくて、利益もあげていいんですよね。よく間違われるんですけど。
会社と違うのは出資受けられないっていうのはありますね。
ただNPO法人だと寄付を受けた時に税金かからずにやれたりっていうのはあるのでそこも株式会社とは違うのかなという気がします。
ーNPO法人立ち上げるのって申請とか大変ってイメージです。
会社の起業は登記すればいいからそんなに大変じゃないんですけど。
今井 超大変ですね。めちゃくちゃややこしくて、申請してから確か4ヶ月くらいかかるんですよね。
ある程度メンバーを集めてこういう事しますって公表して、認められたらOKっていうプロセスがあるので時間がかかります。
全然起業のこととか最初考えてなかったんで、最初そこの部分はETIC.(エティック)っていう創業支援というか
ソーシャルベンチャー系の支援をやっているNPOさんが東京にあって、そこで最初支援を受けてコンセプトとか起業の流れとかまとめていきました。
そこまでして何でNPOでやるかっていうのがみんな疑問だと思うんですけど。
ーなぜ今井さんはNPOを選んだんですか?
今井:うちがやっている事は通信制とか定時制とか、いわゆる高校中退とか不登校の子たちが多く通っている高校の支援をしているんですね。
就職までとか起業の支援を今年間1000人くらいやっているんですけど、やっぱ学校と関わるのって株式だとなかなか難しい。
うちは今スタッフが全体で28人いて、ボランティアさんが250人くらいいるんですけど、ビジョンを元に無数の色んな力を使えるっていうのが株式とは違ってNPOの利点かなと思います。
ーなぜ高校生への支援なんですか?
今井:通信制とか定時制の子達って、卒業した後に進学も就職もしない進路未決定の子が半分近くなんです。
ニートになったりひきこもりになったりとか、まあポジティブな理由でなってたらいいんですけど、日本って社会に出た後にひきこもりになったらなかなか接点持てないじゃないですか。
そこがまず高校生に対しての支援を始めた理由です。
で、通信制と定時制に関しては対象生徒がいっぱいいるので、そこからなんとか関わろうかなっていう。
ー確かに社会に出ると、羽ばたいたんだから勝手になんとか生きろみたいな世の中ですから、D×Pみたいな場所があると全然違いますよね。
今井 そうなんですよね。卒業生のコミュニティとかも作ってるのでなんかあった時に関われる。
うちは相談室もカフェも全部寄付でやっているんだけど、それを仕組み化して、寄付者さんもボランティアもスタッフも生徒も混ぜた
コミュニティをどんどん作っていくっていうのが面白いところかなって思います。
ー教育系の支援って、勉強を教えるとかっていうイメージがあるんですけど、全然違ったところの支援だからめっちゃ面白いと思って。
今井 :そうですよね。学習支援のNPOっていうのは全国的に見ても結構あるんですけど、うちはクラウドファンディングの支援とか
起業支援とか、高校生のコワーキングスペース作ったりとか。
方法とか人との繋がりっていうのを提供しまくるのが重要。
それで成果を出してきたから、今どんどん広げていこうっていう感じです。
大人との関わりでパソコン始めたりとか
プログラミングの勉強したいなと思って、クラウドファンディングでお金集める方法あるんだ、みたいなバイト以外の選択肢とか
そういう事を肯定出来るじゃないですか。ポルカとかでの300円ぐらいの支援が半端ないくらい自己肯定感につながるんですよね。
【支援する中で大変なこと】
ー 高校生の子と常に関わっている中で大変な事はありますか?
今井 :色んなタイプの大変さを抱えた子たちがいて、それこそ本当にお金なかったりとか虐待とかあったりするケースもあるし
大人との信頼関係も無い場合が多いから関係性を作るまでっていうのが結構大変かなと思います。
うちはボランティアさんと共通のルールを持っているんですけど、「否定せずに関わる」っていう。
ー 大事!
今井 :彼らから学ぶことってめっちゃ多いんですよね。感覚とか好きなものとか彼らがどういうものに面白さを持つのか、そこに実はこれからのヒントもあるっていうのを実感してます。
それで関係性を作っていくと彼らも動いていくので、面白い。
ーNPOの運営ってどんな風にやっているのか想像つかなくて。営業とか行くわけではないし、色々大変そうだなっていつも思うんですけど。
今井 うちは確かに特殊かなと思っていて、2015年から経営を変えて寄付型に変えたんですよね。前まで事業収入が半分くらいあったんですけど、それを完全に切って寄付を集めてる感じです。
なぜかというと、うち公立の高校と提携しているんですよ。
公立高校のがやっぱ経済的に厳しい家庭も多いですし
だからそっちと関わるためにじゃあ寄付集めていきましょうって話をしていって、今ネット上でも寄付を集められるようになってきた。
個人の資産家とかも結構増えてきたから、そういう人から集められるようになってきて。
そういう決断を2015年にしたんで、まあ運営は大変でしたけど共感してくれている人がちょっとずつ増えてきたんで。
だから営業はそういう意味ではしてるよね。お願いするというか。
ー そういう優しい気持ちになる寄付みたいなのはどんどん増えていくといいなと思うんですよね。
私も毎月動物支援にドネーションしているんですけど、なかなか支援集まらないってみんな困ってて。
支援したいけどどこにしたらいいかわからないとか、どういう活動しているのか見えにくいみたいなものもあると思っていて。
今井さんはどうやってみんなに伝えているんですか?広報、PR部分っていうのは。
今井:うちは年次報告書とか会計はネット上で全て公開していて、動画で毎月とか2週間に1回くらい配信してるんですよ。
そこでD×Pの方針だとか雰囲気とか知ってもらっている人多いんですよね。
ひとつ強調して言いたいのは、寄付した事が無い人は1回寄付してみた方がいいなって思ってて。
これしないとわからないんですよね。何が送られてるかもわかんないし。
だから何か月額の会員で気になるところとか、千円とかでもいいからやってみてもらえたらいいかなと思います。
ー 色々貴重な話を聞いてきたんですけど、実際に支援したいという方向けに、D×Pさんにはどこから支援が出来るんでしょうか。
今井:うちのWebサイトから、もしくは僕のTwitterア
カウントから、もしよかったら。Webサイトから会員の登録もできます。
月額千円からできます。
ボランティアももし関西で聴いている人がいたら、関わってほしいなと思ってて。
ー どういう人が多いんですか?年齢層とか。
今井:20代後半とか30代前半くらいが多かったと思う。20歳から45歳までの方がやってて、8割が社会人。
ー そこがまた新しい出会いの場になったりとか、社会とかを考えるきっかけになりますね。仕事とか会社だけじゃなくてそういう関わり持っておくのいいですよね。
今井 :うちのスタッフ結構変わったやつ多いんで、めっちゃ面白いと思いますよ。
それこそ幹部メンバーで時計職人目指してるやつもいるし。あと週末他のカフェで働いてる人もいますけど、やっぱ今社内だけで育てようなんてあんまり僕思ってなくて
もちろんそれも重要だと思うんですけどやっぱ新しい価値観をどんどん取ってきてほしいから。
そういう面白い人達にも会えるから、ぜひ来てほしいですね。
ー ぜひD×Pで検索して見ていただけたらいいなと思います。
今井さん、ありがとうございました!
それではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。
書き起こし:安藤ろこさん
グラレコ(イラスト):ことみさん
図解:カイトさん
ちなみに、8月には今井さんとイベントを開催する予定です!
また告知しますね!
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