＃３🌅

　あけましておめでとうございます。2021年もどうぞよろしくお願いいたします。今回は「普通」の概念について、改めて感じたことについて少し書きたいと思います。

　あっという間に大学一年生が終わろうとしている今、「常識」についてよく考えることがあります。私自身もそうですが、日常の中で割と頻繁に「普通」という言葉を使うことがあるかと思います。「普通の家庭」「普通の成績」「普通の人」…。でも改めて考えてみると、「普通」の定義って何なんだろうとよく思います。例えば、「普通の人」と表現することがよくあるかと思いますが、その基準となる人なんてどこにもいませんし、何か明確な規定があるわけでもありません。コロナ禍で入学した私たち大学一年生は特に感じていることだとは思いますが、今年の大学一年生は明らかに「普通」ではなかったかと思います。「普通の大学一年生」という基準はどこにもありませんが、例年とは違うイレギュラーな生活を送ってきたかと思います。「普通」の概念なんてどこにもないし、「普通の大学生」の明確な例はない、だけど今年は「普通」じゃない。考えれば考えるほど変な感じがしますし、なんだか複雑ですね。

　私自身この言葉をよく使ってしまうので偉そうなことは言えませんが、「普通」という概念にとらわれてしまうと、自分の意見を持つことを忘れてしまうような気がします。多数派に従っておけばよい、みんなが考える常識に従っておけばよいなど「普通だから」とそこで思考をストップしてしまうと、成長も何もなく偏見だけが残るような気がします。でも必ずしもマジョリティーの意見が正しいとは限りません。視点を変えると、これまで事実だと思っていたこともそうではなくなることだってあります。

　こういった「普通」の概念は（特に日本で）根深い文化のようなものとして存在しているように感じます。あるバラエティー番組のコーナーで、「世間の価値観とズレずに多数派を当てろ！」というクイズをやっていたことがありました。私自身バラエティー番組が大好きでよく見ますし、この番組に出演されていた芸人の方々も大好きですが、これを見たとき、正直「怖い」と感じました。内容としては非常にシンプルで、あるテーマについて二つの選択肢があり、世間の多数派が「正しいと思う方」と同じ回答ができなければ負けといったルールのようでした。テレビの影響力はいろいろな意味で”すごい”です。影響力の大きいものや多数派、社会に対する疑問を持たなければ、世間と価値観と違うことは「変」だという常識を真に受けてしまいます。「出る杭は打たれる」という文化的な常識はこういった身近なとこから作られているのかなと感じました…。

　今年はコロナウイルスによって社会の常識が大きく変化したかと思います。外出するときは必ずマスクをつけたり、大人数で集まることは避けたりなど、これまで存在すらしなかった常識がわずか数か月で確立しました。この現状を通して感じるのが、常識なんてはかないものだということです。ほんの数か月でこれまで「普通」とされていたことが「悪」とされ、今まで考えもしなかったことが「常識」とされている…なんだか不思議な気持ちになります。

　一番大事なことは、自分の「普通」と相手の「普通」は異なるということを理解し、それを共生させるための努力をすることなのではないかと思います。結論として多様性を理解し、尊重することは現代社会において非常に重要であるということですね。勿論、秩序を保つためにも常識に従い、空気を読むことも大切ですが、社会に対して疑問を持つことも忘れてはいけないと思います。多数派に惑わされず、根拠をもって自分の意見を確立するためにも、多様な視点から学びを深めることは非常に大事だなと強く感じます。

　「普通」の概念なんて存在しないと分かっていても、ついつい使ってしまう言葉…「普通」ってすごく便利な言葉ではありますが、この概念に依存してしまうと無意識のうちに差別してしまったり、ただ影響力が大きい何かに支配されてしまうような気がします。2021年は、一個人として根拠のある意見を持つために学び、常に「疑問」を持つための努力を忘れないことを目標にしようかと思います😊（笑）

　拙い文章でしたが、読んでくださりありがとうございました！

#zop