noteに妄想記事を書いてたらABEMA Primeに出演することになった件
はじまりは、1本のリプライだった。
ABEMA Prime!??
ABEMA Primeとは、あのABEMA TVの、あのABEMA Primeだろうか。
テレビ朝日がやってる、あの、あのABEMA Primeだろうか。
あのABEMA Primeが私の、noteを、読んだ?
とっさに感じた、「詐欺かもしれない」という感覚を胸に、フォローボタンを押す。詐欺だったら詐欺で、面白いじゃないか。
noteのネタにできる。
!!!????
「妄想」にて楽しく過ごされている様子を……?
拝読させて頂き……?
でもめっちゃ楽しそう!!!!!!!!!!!
詐欺なら詐欺でいいや、なんかわからんけど面白そうだから受けてみよう。
……と、なんだかよくわからないまま、ABEMA Primeで「妄想」について話すことになった私。
これは誇張ではなく、本当に何もわからなかった。
何もわからない状態でABEMA Primeの方と連絡先を交換し、何もわからない状態で翌日電話で話をすることになった。
■電話での打ち合わせ
担当は同世代の女性の方だった。
事前のメールからも感じていたが、とても気さくで話しやすい、よく笑う明るい方だなという印象だった。
正直なことを言うと、電話に出る前は、詐欺かもしれないという気持ち半分、本当にテレビかもしれないという気持ち半分で、えも言われぬ不安感に襲われていた。汗だくだった。
しかしながら、なんとかかんとか人間らしい会話をすることができたのは、この女性の明るい雰囲気によるものだったと思う。
打ち合わせの前半の内容は、だいたいこんなものだった。
・普段どのくらい妄想するのか
・どんな妄想をするのか
・どんな時に妄想するのか
どんな羞恥プレイだよ!!!!!
詐欺ではなく、羞恥プレイを専門とした業者なのかもしれない。
この私の妄想話を録音して、その手のお金持ちに売るんだろう。そうに違いない。
いや、そうじゃない。
私の羞恥プレイに価値などそうそうない。
そもそも、だ。
赤裸々すぎる妄想話を、よくも知らない人に何事もなく話す私の方がどうかしている。もうどうかしているとしか思えないことばかりが起きていた。
どうかしている話の後、後日Zoomでの取材する旨と当日の生出演についての話をさらりと聞いて、電話の後半はKing Gnuのファンだという彼女とずっとKing Gnuの話をした。全然テレビの話とかしなかった。ただただKing Gnuの話をした。めちゃくちゃ楽しかった。
■Zoom取材
「のちこさんはなんの達人なんですか?」
「妄想の達人です!」
そんな問いかけから始まったZoom取材。
先日話をした女性とのオンライン取材であったが、特になんの打ち合わせもなく突然投げかけられた問いに、これまたなんの疑いもなく「妄想の達人です」と答える私、本当にどうかしていると思った。もうずっと、どうかしている。
事前に、「妄想彼氏について聞きます」と言われていたが、妄想彼氏「ケンジ」との愛のストーリーは頭ではなく心に残っていたので、なんの難しさもなく語れた。
30分程度であっただろうか。あっという間に取材は終わり、その後何点か資料の提出を求められた。
・ケンジについてのExcelシート
・妄想「東京に住みたい」のExcelシート
・ケンジの外見のイメージ
■資料提出
妄想をExcel管理しているので、該当のデータの体裁を軽く整えてメールで送付した(ちなみに「東京に住みたい」妄想ネタは丸っと没になった。もう一度言う、丸っと没になった)
なぜだかわからないが、この資料送付、自分の心の内を明かすようで、何よりも恥ずかしかった。妄想についてあんなに赤裸々に語った後なのにも関わらず、こんなところで羞恥心を感じる自分は本当にどうかしてるとしか思えなかった。
そんなことよりも。
ケンジの外見のイメージを教えて欲しい、と言われた時には驚いた。
私の思うケンジをイラストレーターの方に描いていただけるというのだ。
ケンジが具現化されちゃう……!
複雑だった。
頭の、もとい心のケンジが具現化されてしまうのは、私にとってどんな影響があるのか、全く想像もつかなかった。私だけのケンジが、私だけのケンジじゃなくなってしまう。愛情が目減りしないか、不安だったのだ。
・・・ごめん、嘘。メッッチャ嘘。
正直めちゃくちゃ嬉しかった。ケンジを描いてもらえる。ケンジが目の前に現れる。
嬉々としてケンジの特徴を記載した。
ケンジが!!!!プロの手で!!!二次元になるなんて!!!!!
ケンジのポケットには常にモバイルバッテリが入っていることや、パチモンの鎖みたいなブレスレットをしていること、EXILEのアツシがつけてる風ティアドロップのグラサンを胸に差していることなど細かく写真付きで指定した。どうかしていた。
二次元のケンジには、当日本番の中で会えるらしい。楽しみが深まった。
■当日
本番はクリスマスイブだった。妄想話をクリスマスイブにする31歳。痛い。もう痛いの確定すぎる。でもやるしかない。やるしかないのだ。
番組は21時からだったが、私の出番は22時すぎだと聞いていた。
事前に出演者として「のちこさん」と書かれたツイートがされているのを見たときはどうかしていすぎてどうかなりそうだった。
この時ようやく、「詐欺じゃないんだ」と思えた。
どうやら本当にABEMA Primeに出演するらしい。嘘だろ???????
20時頃、カメラチェックを行った。
Zoomでの出演だったため、カメラチェックというより接続がしっかりできるかのチェックという感じだったが、スタジオが写し出された瞬間、「あっテレビだ」と思った。
すごく馬鹿な感想だと自分でも思うが、「あっテレビだ」というのが正直な感想だった。めちゃくちゃテレビだった。テレビテレビしていた。このテレビに私は出演するらしい。信じられない。信じられない!!!!!!!
めっちゃ緊張する!!!!!!!!!!!!!!!
震えそうだった。妄想でテレビに出る?????えっ??????は???????????
現実だった。妄想でテレビに出るの現実だった。意味がわからないよ!!!!??????
飲み込めない飲み込めない!むりむりむりむり!!!!!!!
というわけで、出演の様子は、ぜひYoutubeで確認して欲しい。
どうかしているな、と思う。本当にどうかしている出演だった。
そこそこの年齢の女が、テレビで嬉々として妄想彼氏の話をしている。
ただ、EXITと横並びになったのは単純に嬉しかった。
この画像、末代まで大切にしたいが、末代が私で終わるかもしれないので、みんなが見て欲しい。
そんなことより、ケンジ(二次元)との出会いだ。
イメージ通りすぎて最高だった。
最高にケンジだった。
(ケンジとしっかりツーショットになるよう、裏で担当の女性が指示を出してくれていたらしい。マジか)
ただ、ただ、だ。
生放送中、全く記憶がなかった。もう全然覚えてない。
びっくりするくらいど緊張だった。せっかくの機会だったのに、完全に舞い上がってた。もっと空気感楽しみたかった。そこだけが悔しい。
だが総じてとても楽しい出演ができたように思う(多分)
ところで出演直後、当日担当してくださった男性スタッフの方にめちゃくちゃ爽やかに「本物の彼氏もできるといいですね!」と言われたのはなかなかに刺さった。
■感想
放送後、件の担当の女性からお電話をいただいた。
とても丁寧にお礼の言葉をいただき、「本当によかったです!」と笑う彼女の声に、心底ほっとした。と同時に、担当してくれたのが彼女でよかったと心から思った。本当に素敵な女性だった。
テレビ業界の方、というくくりで話をしていいかわからないが、どの方も親切で、どの方も口々に「楽しみましょう!」と言っているのが印象的だった。
目の前の番組を作るために真剣で、そして何より楽しんでいる様子に、単純にすごいなと、ひたすらに感動した。
きっと楽しんで作っているから、楽しい番組が生まれるのだ。
彼らのプロ意識というのは、そういうところにこそあるのかもしれないと感じた。
そういった意味でも、私のアウトプットへの取り組み方や、働き方にも大きく影響を与えるようなテレビ出演だったように思う。本当に勉強になった。なかなかできない経験をさせていただいたと感謝の気持ちでいっぱいだ。
ど素人の私にも、丁寧に親切に対応してくださった皆さん、本当にありがとうございました!!!!!!!!
そんなこんなで、どうかしているテレビ出演は無事終わった。
どうかしてる、どうかしてる、と言っているが、まあ実際どうかしているとは思うが、ただ、私はこのテレビ出演に対して、一つの思いがあった。
ABEMA Primeは私の尊敬する先輩、シモダテツヤさんが出演されている番組だった。
詳細については、(これは私の目標の一つでもあるので)いつかどこかで書きたいとは思っているが、いずれにしても、14年前からシモダさんは私のアウトプットの原点であり、私がいまここにいることの原点である方である。
シモダさんを目標に、ずっと生きてきた。
シモダさんがいるから、ここまで来られた。
シモダさんは私の人生を変えてくれた。
だからこそ、形は全く違うけれど、比較にもならないけれど、何にしても同じ番組に出たということは、私にとって大きな意味のあることだった。
まだまだ、まだまだ、私の目にはシモダさんの背中は見えない。
もう一生見えないかもしれない。
けれど、ABEMA Prime出演は「シモダさんを尊敬しています」と少しだけ胸を張って言える勇気を私にくれたような気がしている。
そんなシモダさんから出演後いただいたメッセージを紹介したい。
サイコパス、早くシモダさんに恩を返したいです。
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