見出し画像

須磨海岸で閑古鳥が鳴く。

SSブログ『吾輩も猫党である!』の「須磨海岸で閑古鳥が鳴く。大阪湾岸道路西伸は、神戸の歴史・文化的観光資源を破壊して、素通り都市神戸をつくる下の下の政策である。」を読んだ。

須磨海水浴場の真ん中にはカラー舗装の遊歩道があり、大型犬のリードを外して散歩させる家族など愛犬家が目立ち、公園の砂場で遊ばせるのも衛生的にどうかと言う人々がいる時代に、水着になる砂浜を犬が駆け回っているのを見てしまうと、愛犬家でない人たちの足が遠のいて当然だろう。

また、松林を三分の一も伐採して、田舎の国道沿いのショップやファミレス(明らかに神戸産の海産物でない料理を提供)のような建物を建てたりして、自然の砂浜の魅力が皆無になってしまっている。

さらに、そばの高層マンションから丸見えのため、望遠盗撮が気になって、くつろげない雰囲気なっている。

市民に愛された須磨スイは地方の水族館のチェーン店になって、よそよそしい雰囲気だ。

アジュール舞子は埋め立てた人口砂浜なのに砂浜の真ん中にはカラー舗装の遊歩道はなく、防波堤の上の歩道と、昔の防波堤との間の公園を散歩するようになっていたと思う。なのに、須磨海水浴場の自然の砂浜のまん真ん中にカラー舗装するなんて、どう言う感覚なのだろうか?

須磨浦の景観を守って須磨のブランド価値を昔に戻すことの方が大事だろう。

地方都市の国道沿いの商業施設群のような、経済性優先の建物や立体駐車場を、わざわざ何年もかけて育てた松林を潰して作る必要があったのか、疑問だ。

須磨スイが神戸須磨〜になるのは、神戸が兵庫神戸となったように、後に来る地名のブランドの価値が下がった証拠にしか見えない。

須磨浦公園も船溜まりの埋立地で、須磨浦が分断されて人の流れがなくなり、来訪者の利便性を高めるために国道沿いに専用の立体駐車場を作ってその横にファミレス(最後はガストで空き店舗?)ができた。敦盛塚(源平合戦)や須磨浦の景観に魅力を感じて来る人を呼ぶために作った設備が景観を破壊しただけで、地方都市の便利な国道沿いの出来損ないにもなれずに、凋落して行った気がするのだが、気のせいだろうか?

須磨浦の呼び名をわざわざ変えた須磨海岸の須磨海水浴場や須磨海浜公園は、伝統的な須磨浦としての魅力を破壊した後の須磨浦(埋立地の向こう側)の凋落の後追いをしているようにしか見えない。後知恵すらない神戸の開発は・・・

ま、関係ないか。


SSブログ『吾輩も猫党である!』の「須磨海岸で閑古鳥が鳴く。大阪湾岸道路西伸は、神戸の歴史・文化的観光資源を破壊して、素通り都市神戸をつくる下の下の政策である。」

須磨海岸で閑古鳥が鳴く。

神戸の凋落は、とどまるところを知らないようだ。

そう言う意味では、また、当ててしまったようだ。

2019年9月6日の『神戸新聞』のニュースサイトに「須磨海水浴場の利用客45万人→24万人 過去最低の昨夏を大きく下回ったワケ」という記事があった。
「神戸市は6日、今夏の須磨海水浴場(同市須磨区)の海水浴客は約24万1千人だったと発表した。1982年の統計開始以来、過去最低だった昨夏(約45万3千人)をさらに大きく下回り、ピークだった2002年に比べると2割弱まで落ち込んだ。梅雨明けが大幅に遅れ、お盆の時期に台風が重なったことも影響したという。」と書いてあった。

長谷部崇という記者は、
「市によると、過去に海水浴客が最も多かったのは02年の約138万6千人。近年は70万人前後で推移していたが、昨年は2度の台風襲来や記録的な猛暑で過去最低となり、今年はそこからさらにほぼ半減した。」
「一方で、酒類の持ち込みや飲酒を禁じる「ファミリーエリア」を拡大した結果、同エリアには前年比4倍の約6万3千人が訪れた。市海岸防災課は「海水浴離れが進む中、親子向けのPRに力を入れていきたい」としている。」と、神戸市の言い分を書いているが、
「遊泳期間が同じだったアジュール舞子海水浴場(同市垂水区)の利用者数は、約18万3千人(前年比18%減)だった。」と、神戸市の政策評価の甘さを暗に指摘している。

天候では、同じ条件であるアジュール舞子が前年比18%減なのに対して、

須磨海岸は前年比46.8%減という異常事態なのである。

つまり、神戸市の分析は甘いということである。

なぜ、もっとハッキリ書かないのかとは思うが、

ま、良く書けている方だろう。

2018年7月22日の『神戸新聞』のニュースサイトにある「六甲山系土砂崩れ 『局所的、犠牲者なし』の理由」という記事にある写真 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201807/p1_0011469049.shtml と、

現在須磨海岸から見える景色 https://kobeport.exblog.jp/29534162/ を比較すれば、神戸市が意図的に無視していることが、見えてくる。

須磨海岸は、自然の砂浜で、須磨海岸から鉢伏山へと続く海岸線(撮り鉄の聖地須磨塩カーブ)が、えも言われぬ雰囲気を出していたのである。※震災後知らない間に須磨浦漁港(埋め立て地)ができ、須磨海岸から鉢伏山へと続く海岸線はもう失われている。一ノ谷のベルトコンベアーの終点(桟橋)http://nobukoba.my.coocan.jp/richst.htm はあったが、撤去後は景観が回復されるものと思っていた市民は多かったのではないだろうか?須磨浦漁港の埋め立て地は●●家族専用のバーベキュー場になっているという噂である。

須磨の象徴の鉢伏山が、残念な姿になっている。須磨の象徴と言うことは、1990年代に神戸市が「アーバンリゾート神戸」と言って宣伝していたが、あのころの神戸のイメージ戦略の象徴の一つである。

『Lmagazine』や『ぴあ』を見て「お日様サーマー、夏がやーってくる」などと口ずさみながら、阪急に乗って須磨海岸へ行った関西人は多かったはずである。

あのころの須磨海岸からは、須磨海岸から鉢伏山へと続く海岸線が見えた。

神戸市の土木建築行政の基礎は明治以降の六甲山治山事業で培われたと思うのだが、

なぜか、鉢伏山の土砂崩れを放置したままである。

おそらく、大阪湾岸道路西伸部 https://saitoshika-west.com/blog-entry-3590.html が、須磨海岸(地下を通ると説明されているらしい)を通って鉢伏山にトンネルを穿って垂水区名谷町(イオンジェームス山店の北側あたり)へ至るルートで計画されていることと、関係しているのだろう。

兵庫県知事の井戸敏三が、NHK大河ドラマの『平清盛』にクレームを付けたのも、平家物語の名所の鉄拐山(鉢伏山の隣の山)や鵯越の坂落としや一の谷(鵯越、一の谷兵庫説というトンデモ論も鉢伏山周辺開発を忖度したものだろう)に国民の注目が行かないようにするためと、解せば、意味不明の『平清盛』へのクレームにも合点がいくはずである。

利権があるのだ。

治山事業が得意の神戸市がなぜか、放置したままの鉢伏山の土砂崩れも、『平家物語』の舞台となった歴史・文化的景観を利権のために破壊することが動機となっている可能性が大である。

大阪湾岸道路西伸の工事をこっそりするには、兵庫県も神戸市も、須磨海岸あたりで閑古鳥が鳴いてくれた方が好都合なのである。

反対されなければ、須磨海岸はトンネルでなく高架橋で建設し、費用を安く上げることもできる。

そのときは、須磨海岸の景観は二色の浜とそっくりになっていることだろう。

大阪湾岸道路西伸は、神戸の歴史・文化的観光資源を破壊して、素通り都市神戸をつくる下の下の政策である。

2019年9月7日『神戸新聞』のニュースサイトの「神戸市が人口減少対策の第1弾 街灯増設など10項目」という記事によると、
「総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査で、神戸市に住む日本人の人口減少数が全国ワーストだったことなどを受け、神戸市は4日、新たな人口減少対策「リノベーション・神戸-人にやさしく明るい神戸へ」の第1弾を発表した。駅周辺・通学路の街灯や防犯カメラの大幅増設など10項目を盛り込んだ。」のだそうだ。
「第1弾では「明るいまち」「駅前空間の刷新」「やさしいまち」の3点を挙げ、通学路など生活道路の街灯を20年度末までに1・5倍の約14万4千灯に増設し、すべてLED化。駅前でも19年度中に、市内全駅で1駅当たり約50灯のLED街灯を増設する。防犯カメラは、21年度末までに主要駅周辺や全163小学校区に平均10台ずつ(計約2千台)を新設する。」というが、これらは、「人口減少対策」(人口減少を防ぐ対策?)ではなく、防犯対策である。

つまり、警察政策だ。

市街地が閑散として、街灯を増設して、通学路や駅を明るくして防犯カメラの画像が鮮明に撮れるようにしておかなければ、不安な状態(街中で犯罪が起きても目撃者がいない)になっているということである。

人が多いところでは、街灯を付けて明るくすると光害問題になる。

明らかに、神戸市が言う人口減少対策は、人口減少を防いで人口を増加させるのではなく、このまま人口が減少していった場合の治安悪化を想定しての防犯対策の先行投資である。

つまり、神戸市は人口増加は無理と考えているということである。

去年の10月から神戸市が「空き家・空き地地域利用バンク」https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201809/0011676628.shtml を設けているが、これも割れ窓理論の応用で、閑散とする街の防犯対策である。

このブログのどこかに書いたが、警察化(漱石は探偵と呼んだ)が進むことで非婚化、少子化が進むのであるから、防犯対策(警察政策)を「人口減少対策」と呼ぶ神戸市の未来は、暗い。

私だけかも知れないが・・・

震災前と震災後では、六甲山からの夜景の質が変わった気がする。

なんだか取って付けたようなものになっている。

おそらく、

人口減少のため、

防犯対策で付けた同一の街灯ばかりが増えて、

人の暮らしを感じさせる温かい光が消えてしまったせいではないだろうか?

警察化の向こうには、人の心は無い。


神戸市は、大阪湾岸道路西伸の布石を打っている。須磨多聞線公害紛争(「神戸の須磨多聞線公害紛争 調停委、市に出席勧告 異例の対応」『神戸新聞』2019年6月4日 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201906/0012393502.shtml)がそれである。この紛争が須磨海岸で閑古鳥を鳴かしていると思われる。

神戸市は須磨海岸の治安悪化を喧伝し、2011年に「須磨海岸を守り育てる条例」を改正し、須磨海岸の管理を強化(花火、バーベキュー、アルコールなどを禁止し健全化をはかった結果利用者が激減)した。

これは神戸市の政策に反対する市民運動(神戸空港反対運動などの市民運動参加者は極左暴力集団認定されるらしい)に流れる地域住民を無くすために警察下部組織に地域住民を取り込む官製市民運動(市民を分断する警備警察の手法)にみえる。神戸市の警察化はとどまるところを知らない。

「須磨海岸を守り育てる」のなら、須磨海岸を分断し、須磨浦の歴史文化的景観を完全破壊している須磨浦漁港(●●家族専用バーベキュー場との噂あり)の埋め立て地を除去しなければならないだろう。

「須磨海岸を守り育てる」のなら、須磨離宮公園から須磨海岸を結ぶ、離宮道の景観(マンションだらけになってしまった)を守るべきだっただろう・・・

あ、須磨多聞線などの神戸市の開発事業に反対する地域住民を分断するのが目的だから、これでいいのか。

神戸市は思惑通り、須磨海岸の歴史文化的景観を破壊し、須磨海水浴場の利用者を激減させることに成功した。いよいよ大阪湾岸道路西伸はトンネルと比べて格安の高架橋での建設が実現できそうだ。

須磨多聞線では反対する地域住民がいたが、もう、いないだろう。

西須磨に屋敷を構えていた人々は、西宮市(涼宮ハルヒの憂鬱の聖地近く?)に引っ越したとのもっぱらの噂である。※取って付けたようなタワーマンションが景観破壊のとどめを刺している。

西須磨は、神戸空港の騒音と須磨海岸の歴史文化的景観の破壊で、その価値は地に落ちたという。

むかしは、女性の名前になるほど(日本人の憧れの景勝地?)だったのに、情けない話である。

※女優の松井須磨子が有名だが、このブログに再三登場する戦前の代表的警察官僚である松井茂の母の名前も松井須磨子である。明治時代以前は、須磨子は女性の名前としてポピュラーだったと思われる。

SSブログ『吾輩も猫党である!』
リートン作:閑古鳥鳴く須磨海水浴場

いいなと思ったら応援しよう!