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24件の警察庁広域重要指定事件の内2件も、元警察官による複数殺害事件らしい。
「24件の警察庁広域重要指定事件の内2件も、元警察官による複数殺害事件なの」だそうだ。
以下は、SSブログ『吾輩も猫党である!』にあった記事。
富山市のビルオーナー夫妻殺人放火事件でのK警部補逮捕時(嫌疑不十分で不起訴処分)に、『産経新聞』は、富山「県警本部の会議室で22日午後9時に始まった記者会見。新美恭生(にいみ・やすお)本部長は1人で自ら逮捕容疑を説明する異例の対応。ひと言ずつ区切りながら伏し目がちに説明を続け『警察官が複数人を殺害した事件は私の知る限りはない』とうめくようにつぶやいた。『慚愧(ざんき)の念に堪えない』と涙目で話す場面もあった(「警部補逮捕 残忍手口で前代未聞の複数人殺害、背景に金銭トラブルか」『産経新聞』ニュースサイト 12月23日7時55分)と、報道したが、警察官による複数殺害は、K警部補以前にもある。
『朝日新聞』によると、現職警察官による殺人事件は、8件あり、うち一件は、複数殺害事件である。1958年(昭和33年)に新潟県警の男性巡査が酒に酔い、住民3人を射殺し、一人に重症を負わせ、自殺した事件というのは、1958年1月20日、新潟県松之山町で酔っ払った巡査(22歳)がウサギの密猟話から激昂して拳銃で1発ずつ頭を狙い3人を射殺、1人に重傷を負わせ、自身も拳銃自殺した事件(以下「ウサギ汁事件」と呼ぶ)のことである。
たしかに、現職警察官というくくりでは、複数殺害事件は一件であるが、元警察官(警察学校卒業者)というくくりで見ると、複数殺害事件は他にもある。
まず、現職警察官による複数殺害事件「ウサギ汁事件」。
1958年1月20日夜、新潟県東頸城郡松之山村(現在の十日町市)で新潟県警安塚警察署(現在の上越警察署)東川駐在所勤務のT巡査(22)が村民三人を射殺し一人に重症を負わせ、自身は拳銃自殺するという事件を起こしている。
この事件は、自殺したT巡査を含めると、警察貸与の拳銃で計四人が死亡した計算になる警察官による複数殺害事件である。
この日は小正月で、T巡査は、隣りの中尾部落へ私服で年始回りに行き、酒に酔っての帰途にTTさん(27)方に寄り、些細なことで口論になり、駐在所に引き上げたがおさまらず、制服に着替えた上、拳銃を持って、再びTTさん方を訪れ、凶行に及んだ。
T巡査は、TTさん方の玄関口でいきなり、拳銃を抜き、TTさん、TTさんの母ギンさん(48)、居合わせた部落消防分団長の農業Oさん(32)らの頭を一発ずつねらい撃ちし、射殺した。さらにT巡査は、そばにいたTTさんの義弟(農Oさんの弟)のOKさん(29)も撃ち、右首に重症を負わせた。T巡査は、この凶行の後、その場で自分の額を拳銃で撃って自殺した(「警官、三人射殺し自殺 一人重体 祝い酒に酔って」『朝日新聞』1958年1月21日夕刊)。
新潟県警の調べでは、即死したTTさんは、以前T巡査に狩猟法違反に問われたことがあり、事件のあった20日も密猟でウサギ二羽をしとめ、殺傷された四人でウサギ汁を作って酒を飲んでいた。そこへ私服のT巡査が上がり込み、一緒に飲んでいるうちに、ウサギ汁のウサギが密猟のものとわかり、T巡査は四人の狩猟法違反をとがめた。四人は「勤務時間以外なら警察官も普通の人間だ取締るとはけしからん」といって口論となったという(「ウサギ密猟で口論 新潟 巡査の殺人原因」『読売新聞』1958年1月22日)。
また、事件の後、凶行のあった松之山村を捜査した新潟地検は、「T巡査は事件のあったTTさん方で村民三人と口論してやりこめられ、憤慨のあまり凶行に及んだ」と発表している。
新潟地検の調べでは、事件のあった1月20日は、松之山村は20日正月の休みで、T巡査は、TTさん方で「巡査は休みでないのに酒を飲んでいる」となじられ、また、T巡査が無免許運転をしたことがあることから「無免許運転などしないで密猟でも取締ったらどうだ」などと揶揄されたという(「″口論に負け凶行″新潟地検発表 巡査の射殺事件」『朝日新聞』1958年2月5日)。
元警察官(警察学校卒業者)による複数殺害事件は、結構多い。正直何件なのか確認できない。元警察官(警察学校卒業者)による複数殺害事件の被害者総数(軽く100人を超えているという)も特定不能だ。
1952年8月7日、千葉県山武郡に住むIN巡査(63)が、養子のTさん(48)と、Tさんの実家の当主に当たるITさん(40)ほか一人の計三人を猟銃で射殺している(「猟銃で三人を射殺 千葉 元巡査、財産争いから」『朝日新聞』1952年8月8日朝刊)。
IN巡査と養子のTさんは、かねてから財産譲渡をめぐって係争中であったが、財産はTさんのものであるとの判決がくだり、1952年8月7日午後二時ごろ、Tさんは家屋の差押えと家財道具の持ち出しのため、執達吏を連れ、Sさん(36)運転のトラックでIN巡査宅を訪れ、屋内の取り片付けを行ったところ、IN巡査が、自宅にあった米国製5連発猟銃を持ち出し、まずTさんとSさんを射殺した。さらにIN巡査は、Tさんの実家の当主に当たるITさん方へ行き、敏雄さんをも射殺した後、付近の山中に逃げ込んだ。IN巡査は、成東地区警察署員に逮捕された。
元警察官は単なる複数殺害事件ではなく、警察庁広域重要指定事件を起こしている。115号事件、118号事件の犯人が、元警察官である。
警察庁広域重要「115号」(1984年9月4日) 京都元警官強盗殺人事件では 2人死亡している。
警察庁広域重要指定115号事件とは、1984年(昭和59年)9月4日、郵便局強盗で逮捕され、8月30日に出所したばかりの京都市上京区西陣署のH元巡査部長が、京都市北区船岡山公園を巡ら中の鹿野人詩巡査(20歳)を襲い、拳銃を奪って射殺。3時間後、大阪市都島区のサラ金を襲撃して店員の男性(23歳)を射殺し、現金53万円を奪い逃走した事件のことである。H元巡査部長は、翌5日に逮捕され死刑が確定している。
警察庁広域重要「118号」(1991年6月17日) 千葉・福島・岩手誘拐殺人事件では 2人死亡している。
警察庁広域重要指定118号事件とは、1991年に発覚した誘拐と監禁および強盗殺人事件で、別名を千葉・福島・岩手誘拐殺人事件ともいい、犯行グループは金銭目的に以前から凶悪な犯行を繰り返していた。
現在、警察庁広域重要指定事件は、101号から始って124号までの24件ある。
このうちの115号が元京都府警の警察官、118号が元岩手県警の警察官の犯行ということになる。ちなみに、117号は東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(●●事件)である。
24件の警察庁広域重要指定事件の内2件も、元警察官による複数殺害事件なのである。
この元警察官と呼ばれている人たちには、ある共通点がある。
じつは、元警察官は、全て警察学校卒業者なのである。
警視庁であれ、他の道府県警察であれ、警察官は例外なく、警察学校を卒業してから各部署に配属になる。
元警察官は、警察学校を卒業してから各部署に配属され警察官として勤務したから、元警察官なのである。
つまり、元警察官と呼ばれている人たちは、全て警察学校卒業者なのである。
24件の警察庁広域重要指定事件の内2件に、元警察官(警察学校卒業者)がいたとしても、
総人口の12分の1(8.3%)が警察官であれば、自然な数字ということになる。
だが、現実には警察官が総人口に占める割合は、0.2%ほどである。
人口比から考えれば、約41倍の数字ということになり、警察庁広域重要指定事件に占める警察学校卒業者数は、異常に多く、特異な数字といえるだろう。
このほかにも、元警察官(警察学校卒業者)による複数殺害事件には、山中湖連続殺人事件がある。
1984年(昭和59年)10月11日、警視庁東村山警察署を退職した元警察官のSKが、開店した料理店の経営に失敗し、1億5000万円の負債を抱え、不動産業のI、Pと共謀して、山中湖で宝石商の男性を殺害し、6000万円相当の貴金属を奪い、さらに、金融業の女性を絞殺し、5000万円を強奪する事件を起こしている。この事件も警察学校卒業者による複数殺害事件である。
警察学校卒業者には、凶悪犯も多くおり、警察学校卒業者の死刑囚も、珍しくないというのが現実である。
殺人・放火・強盗などの凶悪犯ばかりでなく、他の犯罪で逮捕される警察学校卒業者も多く、警察学校卒業者の犯罪事例を集めれば、刑法が想定した犯罪を網羅した犯罪大百科事典ができるはずである。
元警察官を含めると、警察学校卒業者は放火殺人事件も、たびたび起こしている。
警察学校卒業者による複数殺害事件や放火殺人などの凶悪犯罪は珍しくないのだ。
なぜか、
元警察官の犯罪として報道されることがないが、戦後最悪(昭和最悪)の大量殺人事件である寿産院事件(103人を殺害とされている)の容疑者も元警察官である。
主犯は元警察官の妻でその共犯が元警察官とされているが、この事件には不自然な点が多い。
寿産院事件は、1944年(昭和19年)4月から1948年(昭和23年)1月にかけて東京都新宿区で起こった嬰児の大量殺人事件で、戦後混乱期であったため、殺人罪にもかかわらず主犯に懲役4年、共犯とされた元警察官には懲役2年という極めて軽い判決となったとされている。
刑法(堕胎罪)で堕胎が禁止されていたことや戦後混乱期であったため、大量殺人事件(103人を殺害とされている)にもかかわらず極めて軽い判決となったとされているが・・・、この理由はかなり疑わしい。
同年同月、つまり1948年(昭和23年)1月に起きた帝銀事件(12人を毒殺、戦後混乱期で冤罪の可能性があった)では、容疑者に死刑判決が出ている。
寿産院事件と同様の事件とされる1913年に発覚した愛知貰い子殺人事件(1898年から1913年の間に200人以上が殺害されたとされている)では、刑法(堕胎罪)で堕胎が禁止されていた時期にもかかわらず、主犯と共犯者の3名が死刑となっている。死刑になっているということは、愛知貰い子殺人事件では、日露戦争(1904年 - 1905年)を理由に減刑されなかったことになる。
寿産院事件(殺人を生業とする極めてまれな事件)の異常に軽い判決は、一般的に言われている、刑法(堕胎罪)で堕胎が禁止されていたこと、戦後混乱期であったこと、以外の理由を考慮したためではないだろうか?
元警察官の犯罪だから、隠された可能性が・・・・
これ以上は、怖いので書かない。
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・現職警察官による殺人事件
1958年 新潟県警の男性巡査が酒に酔い、住民3人射殺、1人に重傷を負わせ、自殺
1971年 福岡県警八女署の男性巡査が、不倫関係の女性を殺害して遺体をダムに投棄
1975年 大阪府警四條畷署の男性巡査が、妻を拳銃で射殺。自分も自殺を図るが未遂
1978年 警視庁北沢署の男性巡査がアパートで一人暮らしの女子大生を殺害
1983年 大阪府警淀川署の男性巡査部長が、愛人女性を射殺
1989年 愛知県警愛知署の男性巡査長が、けんか相手を殺害して山中に死体遺棄
2000年 神奈川県警音楽隊の男性警部補が、女性音楽隊員を刺殺して自殺
2007年 警視庁立川署の男性巡査長が、飲食店従業員の女性を射殺して拳銃自殺
(「情報漏らし逮捕・休職 夫婦殺害容疑の警官 富山県警本部長、謝罪し涙」『朝日新聞』朝刊 2012年12月23日)
2015年 大阪府警阿倍野署の巡査長が、偽計をもって女性と関係した後、女性を殺害。
2015年 埼玉県警浦和署地域課の巡査部長が、不倫相手との遊興費目的で強盗殺人。
※戦後70年間(2015-1945=70年)で現職警察官が起こした殺人事件件数は10件になる。7年に1件起こっている計算になる。
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・元警察官による殺人事件
1948年 寿産院事件(103人殺害とされている)。
1952年 元警察官が財産争いから猟銃で3人を射殺。
1984年 京都元警官強盗殺人事件
1984年 山中湖連続殺人事件
1991年 千葉・福島・岩手誘拐殺人事件
2007年 神奈川県警元警部補が、義母(妻の母)に灯油をかけ殺害。妻は事件後焼身自殺。
2010年 京都府警元警部補が、元義兄(離婚した妻の姉の夫)宅を放火し元義兄を殺害。元警部補も焼死。
以上の元警察官による殺人事件は、ネット検索で確認できる範囲の事件です。元警察官と報道されない犯罪も多数あると思われます。
2008年 千葉県木更津市孫夫婦殺人未遂事件 容疑者は千葉県警の元警察官(88)。
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・元警察官による殺人かもしれない事件
2010年 横浜港韓国人女性死体遺棄事件 元神奈川県警警部補によるバラバラ事件。死体の一部しか見つからなかったため、傷害致死、死体遺棄、死体損壊罪で起訴されたという。
その他、未解決事件のうち警察が解決したくない事件。
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おまけ
・警察官(元警察官含む)の家族による殺人事件
1952年 荒川放水路バラバラ殺人事件 容疑者は警視庁警察官の妻。寝言で妻を風俗に売ると言ったのを妻が聞き、警棒を使って殺害。殺害方法は警視庁機関誌『自警』の記事を参照したという。首、胴体、腕、足などに解体して死体を荒川放水路などに捨てた。
1995年 松山市消防局中央消防署長殺害事件 容疑者は愛媛県警警察官の長男。包丁で首を刺した。
1999年 栃木リンチ殺人事件 主犯の父親が警察官。
2005年 自殺サイト連続殺人事件 容疑者の父親が元警察官。
2006年 帯広署地域課巡査部長殺害事件 巡査部長が妻に刺殺された。
2007年 京田辺警察官殺害事件 容疑者は警察官の次女。斧で首を斬った。
2007年 元石川県警幹部妻殺害事件 容疑者は元石川県警幹部警察官の次男。
2009年 千葉県警千葉西署巡査部長殺害事件 妻が巡査部長を絞殺。
以上の警察官の家族による殺人事件は、ネット検索で確認できる範囲の事件です。警察官の家族と報道されない犯罪も多数あると思われます。
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・警察官の家族による殺人以外の犯罪
2001~04年 佐賀・福岡連続女児連れ去り事件 警察官の孫で現職警察官が犯人、懲役20年の凶悪犯。なぜかWikipediaにない重大事件。
2003年 青森連続少女強姦事件 警察署長と次長の息子が犯人。
2006年 クラブきっず事件 児童ポルノ禁止法違反などで逮捕されたW教諭の父は警察官僚(神奈川県警察本部長、警察大学校長など)。ネット上の噂(陰謀論?)では、W教諭は、警察庁広域重要指定117号事件の東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(●●事件)の真犯人であるとされている。
2008年 須磨区の放火殺人未遂事件 兵庫県警高砂署警部補の次男が自宅に放火。動機は報道されず。
2014年 名古屋・暴⾛⾞無差別殺⼈未遂事件 容疑者の父親は愛知県警察本部総務部の幹部。
以上の警察官の家族による殺人以外の犯罪は、ネット検索で確認できる範囲のものです。警察官の家族と報道されない犯罪も多数あると思われます。
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警察の怪談の代表例として、勤務時間中に同僚警察官が警察施設内で拳銃自殺しても、同僚の警察職員(警察官と一般職員)が銃声を聞かなかったと証言することを例示していますが、警察学校卒業者の凶悪性から言えば、些細な問題でしかないのかもしれません。人間としては・・・
(「警察官は人間失格」と書かれた夏目漱石の写真があったが、画像省略)
と漱石は言ったが・・・
警察学校卒業者(現職警察官と元警察官)の犯罪事例を軽く調べただけで、こんなにあるとは・・・
ただ、人間の資格がないだけなのだろうか?