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春の海終日のたりのたりかな   蕪村

与謝蕪村の俳句に
春の海 終日のたり のたりかな
という有名な句がある。

須磨浦(一の谷)で詠まれたものだと思っていたら、

『俳句の教科書』


この句は与謝蕪村の生まれ故郷である、丹後与謝(現在の京都府北部・丹後半島にある与謝野町のこと)の海の姿を詠んだ句だと言われています。

と書いてあった。

図書館のレファレンスサービス

によると

この句は当時の『俳諧古選』『其雪影』『俳諧金花伝』等に載せられていて、『俳諧金花伝』の前書には、「須磨の浦にて」(兵庫県須磨)とあるようで、それが何故、宮津湾なのか不明です。
と書いてあった。
『俳諧金花伝』の前書には、「須磨の浦にて」(兵庫県須磨)とあるようで

と、
「あるようで」と推量のような、
なんだか歯切れが悪い書き方だったので、
確認してみると、

確かに

『誹諧金花伝 下』

https://www.library.pref.ishikawa.lg.jp/toshokan/dglist/2012/2012002-032.html

には「須磨の浦にて」と、
書いてある、
ようだ。

「あるようで」と歯切れの悪い表現だったのは、
図書館のレファレンスサービスの方が、
私同様、
草書体の読解に自信が無かっただけのようだ。

他にも蕪村の句には、
笛の音に 波もよりくる 須磨の秋
という、
須磨浦を詠んだ句があるようだ。

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