Agile Japan で学んだオンラインコミュニケーションの難しさと対応策
あやなるのアドベントカレンダー 23日目の記事。
AgileJapanふりかえりに引き続き、オンラインカンファレンス当日のコミュニケーションの工夫について、語りたいと思います。
使用ツール: EventHub
本イベントでは、EventHubというツールを使用しました。タイムテーブルやスポンサーブースなど非常に見やすく、複数チャンネルの切り替えも簡単にでき、後日動画も視聴可能。まさにオンラインカンファレンス運営時に欲しい機能が1つにうまくまとまっているツールでした。
EventHubの唯一の欠点
しかし、コミュニティの場づくりをするには、かなり難しいツールでした。メッセージ機能が、DM(ダイレクトメール)機能しかないのが、特に致命的でした。
つまり、他のコミュニティイベントでよく見られるような、みんなでチャットに書き込んでワイワイすることが、全くできません。セッションも一方通行で放映され、テキストによるQ&Aの機能はあったものの、Zoomのように対話することができませんでした。参加者からすると、YouTubeの配信をコメントもできずに見ている状態が続きます。
開催をする前から、このままだとコミュニティ感を求めている参加者には満足いただけないなという不安や、スポンサー企業が参加者と会話できないのではないかという懸念がありました。
オンラインイベントの運営は、やはりその辺りがとても難しく、悩んでいる方もとても多いと思います。
しょうがなくない
この問題を解決するために、他の実行委員(というか主にコサカさん)と相談して、様々な工夫を追加してみました。自分自身でもまだ模索中ではありますが、「しょうがないよね」とあきらめず、最後までできる限りの工夫をしてみたので、紹介していきたいと思います。
お試しDMでハードルをさげる
まずは今ある機能を最大限生かすために、EventHubの使い方を参加者に説明する時間を設けました。2日間のカンファレンスでしたが、それぞれの日の朝と昼休みに、どこで何が見えるか、どうやって使うのがオススメかを説明しました。
その最中に、唯一のコミュニケーション手段であるDM(ダイレクトメッセージ)のやり方を説明し、「私にDMしてみてください!」とその場で使ってみることを促しました。「いっぱいDMが来てモテモテみたいー!」とかゆったりしながらw
ここで一度誰かにDMしてみることによって、初めて使うときのハードルを下げようとしたつもり。気軽に交流していく雰囲気を作りたいって気持ちも最大限表現したつもりです。結果的にそのあと私自身も参加者の方々と交流しやすくなり、ご意見が聞けるというようなメリットもありました。
チャットでワイワイの代わりにTwitter
オフラインイベントのときはもっとTwitterって盛り上がっていたのは気のせいじゃないですよね?オンラインイベントでは、そのイベント内のチャットが盛り上がり、イベント中のTwitterの量が以前より減ったように感じています。
いつもは私もそっち派なのですが、今回はDMの説明をした時間で、「Twitterでも交流しましょー!」ともお声がけをし、全Twitterをおっかけて、できる限り何かしらの反応をしたり、自分自身もつぶやくようにしてました。
結局そこまでたくさんのTwitter量ではなかったのですが、まあでも目が痛くなるほどには読んだ印象があります。Twitter派の一部の人には、楽しんでいただけたんじゃないかなと思います。
だけどやっぱりZoomでワイワイ
もっとコミュニケーションを求めている人には、セッション終了後に両日ともZoomで懇親会を実施し、発散してもらいました。ブレイクアウトルーム機能を使ってなるべく少人数にわけ、メンバーチェンジを何度か繰り返し、参加者同士で会話をしてもらうように促しました。最初は固い雰囲気だったものの、繰り返していくうちに何度か盛り上がり、いつものコミュニティ感がやっと出て来た感じがしました。
「聞き専でもいいよ」と言ってあげるのも重要で、聞き専の人としゃべりたい人がうまく共存できたんじゃないかなと思います。ブレイクアウトルーム機能、すごくいい!実は私もこのとき初めて使ったので、今後もっと使っていこうと思いました。
スポンサーと参加者の懸け橋が激ムズ
朝や昼、懇親会では、EventHubを見せながらスポンサー企業を紹介しました。その流れでDMをしたり、Zoomで話したり、ということを促せればと考えた取り組みでした。しかしなかなか・・・なかなか難しかったです。そもそもEventHub内にTV会議のアポイントをとるシステムもあったのですが、そこも活発には活用されていない模様でした。オンラインでは、やっぱりここが一番どうしてもハードルが高いところです。
ただ、スポンサー企業様側の工夫で、ご自身のセッションの後に「気になった人はこのZoomにいるので覗きに来てね」と紹介し、人が集まったという企業様がいました。1日目でそれがあったので、2日目は急遽それを真似る企業様も出てきました。すぐに対応するあたり、アジャイルイベントっぽいですね♪ この方法が今のところ一番効果があるのかなと感じたので、今後はこれをうまく取り入れていきたいと思っています。
やっぱりDiscordかな
以上が、今回やってみた工夫とその結果です。結果的に物凄くコミュニケーションが生まれた感じにはならなかったとは思うけど、何もやらなかったよりは、工夫したことによって楽しいと思ってくれた方が増えたんじゃないかなと思っています。
もし他にももっとできたとすれば、もうひとつツールを追加するところでしょうか。ツールが増えることによる参加者の混乱を避けてDiscordは使わなかったのですが、他のカンファレンスの経験を踏まえても、Discordでコミュニケーションができれば、もう少し違ったかなと思いました。大事な情報はEventHubに流して、使い人だけDiscordにに集まるようにすればよかった気がします。
現状のノウハウ総まとめ
今回の経験を踏まえて、スポンサー向けにオンラインブースをどう活用すればいいか、同じAgileJapan実行委員であじゃてくオーガナイザーの関さんと話し合いました。その結果をまとめてくれた記事がこちらです。
まだまだ模索中
オンラインカンファレンスの運営。今のところ費用面や使いやすさなど色んなことを鑑みると、Zoom+Discordがベストだと思ってはいます。でもまだまだ参加者同士のコミュニケーション、さらに参加者とスポンサー企業やスピーカーとのコミュニケーションは、まだまだ進化できる部分がある気がしています。これからも色々と試しながら工夫を重ねていければと思っていますので、何か新しいアイディアをお持ちの方は、是非私までご一報いただけたら嬉しいです。
来年も、みなさんに素敵な学びの場、交流の場が提供できるように、社内外関わらず頑張って活動していきたいと思いますので、よろしくお願いします(^^♪
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