秘密の戯言29
こんばんは。最です。あやなちゃんです。いかがお過ごしでしょうか?
「あの子。」
しばらく会っていないあの子が夢に出てきた。だいぶ久しぶりの連絡だなあ、と思いながらもラインを開くと、「今から裁判所に行きます。」とのことだった。「ああ、これで彼女の悩みは晴れるのか。」と安堵したと同時に少し心配になった。
あの頃の彼女はその悩みをずっと抱えていて、でもそれはひとりで決められるものじゃなくて、しばらく踏ん切りがつかないようでいた。私は話を聞きながら過去の判例や法律を調べたりしていたけれど、国家資格を持っているわけじゃないから力になれなくて、彼女もずっと迷っていて、そうこうしているうちに答えが出ないままいつの間にか疎遠になってしまった。
そもそも私が力になりたいだなんて考えが烏滸がましかったのだ。彼女が彼女の未来を自分で決めて今を進んでいるのであればそれでいい。彼女が納得しているということが一番大事だ。そうだったらいいんだけれどもお節介焼きの私はまた心配になった。でも今の私には話を聞くことも背中を押すことも力になることもできない。「そうか。頑張ってね。」と返事をした。
目が覚めた私はやっぱり彼女のことを想った。幸せでいてほしい。
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■あやなちゃん
最という名で活動中の音楽家。
10.19神戸市出身。現在は東京在住。
主にギターか鍵盤を用いての弾き語り。
最近DTMも始めました。(詳しいプロフィールはこちら)
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