コロナ第9波の足音
6月下旬の朝9時前、千代田線大手町駅の改札を出ると、会社に向かう人の多さで酔いそうになる。アルバイト先に向かうため、私も人の流れに乗って歩くと、白い物体が落ちているのを見つけた。
その白い物体は、不織布マスクだった。
「最近、マスク落ちてること多いな」
考えてみると、道端やエスカレーター、電車の中などでマスクが置き去りにされているのをよく見かけるようになった。顔を上げ、すれ違う人を見ても、その半分ほどはマスクをしていない。かく言う私も、最近の暑さには耐えかねず、外でマスクを外すタイミングが増えた。
マスクの着用が義務となり、行動制限まで強いられた新型コロナウイルスの拡大。5類感染症に移行されてもうすぐ2か月となるが、夏が近づくにつれてマスク離れが進んでいると感じる。夏場のマスク着用は熱中症のリスクが高まるため、個人の判断で十分に注意しなければならない。
厚生労働省も、「夏の感染対策のポイント」を以下のように挙げている。
一方で、コロナウイルスの第9波を懸念する声も出ている。共同通信によると、今年6月19~25日の1週間に報告された新型コロナ感染者は計3万255人で、6週連続で増加している。【https://www.47news.jp/9548506.htmlより】
朝の通勤ラッシュや多くの人でにぎわう観光地で聞こえる足音は、コロナ第9波へと近づいている足音なのかもしれない。
道に捨てられたマスクを見ると、そんなことを考えてしまう。