プロダクト作りの活力はいつだってオーナーさんからの反応です
こんにちは、heyのCPOをしております、塚原です。
6/15に、STORES レジ ( https://stores.jp/regi )という新サービスをリリースしして、2週間ほど経ちました。
リリース後、オーナーさん(=STORESサービス群を利用している事業オーナーさんのこと)から、「え!待ってた!」「めっちゃいいですね!」というお声を多数いただくことができまして、ありがたいことに、実際のご利用シーンも増えております。新サービスの初動としては、よかったのではないか。と思っています。
オーナーさんの「え!待ってた!」を見て、「自分たちの方向性は間違えてないんだ!」と、チーム全員が心から信じられるということって、ナニモノにも変えがたい魔法のパワーがあるよなーと思ったのを、日記として残しておきたいと思います。
記者会見の時のDEMOで出したレシートちゃん
簡単にSTORES レジ のご紹介
まず、簡単に、STORES レジ のご紹介をすると、
STORES レジ は、ネットショップとひとつになった、新しいPOSレジアプリです。
STORES レジ とネットショップ STORESは、完全に一体化されていますので、商品・在庫などがひとつの画面で管理ができます。STORES レジ 使ったら、勝手にネットショップ機能がついてくるようなものなので、ネットショップを今開始しなくても、開始したくなった時に、いつからでも、ボタンひとつでネット販売ができちゃいます。
喜んでくださっているオーナーさんは、主に、少人数でお商売をしているスモールチームのオーナーさんたちで、実店舗とネットショップや、POPUPイベント出店とネットショップなど、マルチチャネル販売をされている方々です。
実店舗とネットショップの在庫連動ができたり、商品情報の入力が1回で済んだりと、業務の生産性をあげるような仕組みが喜ばれています。
、、、と上記をテキストでさらっと紹介すると、、特に、IT業界に勤めている方々なんかは、在庫連動ね〜ふーん、くらいで新鮮さは感じられないという一般的な反応だと思います。いわゆる、OMO、O2O、オムニチャネルのようなマーケティング用語が思い浮かぶ方々もいるかと思いますが、その辺も特に目新しくはないですよね。
ですが、今回オーナーさんたちからは、嬉しいお声を多数いただきました。
特に、技術的にも仕組みとしても必ずしも斬新さはないのですが、オーナーさんにとっては、そうしたくても、自分では取り入れられなかった、実現できなかった現実があるのだと捉えています。
小さいことが不利にならない世界
heyは、権威や特権を解体し、民主化するということ、特権的な能力へのアクセスをつくるのだと、代表佐藤が言っております。
https://twitter.com/usksato/status/1406894737009770496?s=20
heyには、いろいろな独特な言葉、言い回し、フレーズがあるのですが、「権威や特権を解体し、民主化する・特権的な能力へのアクセスをつくる」ということを、「小さいことが不利にならない世界」と表現することもあります。
ちなみに、私は、「小さいことが不利にならない世界」という言い回しが、優しさがあって好みです。
在庫連動、マルチチャネル販売、リアルタイム把握で生産性の高いオペレーションなど、業界TOPの企業さんが、膨大な時間と費用をかけて投資をして実現させているものを解体して、STORES レジ では、スモールチームの方々にも、無料から、マルチチャネルでお商売ができるツールとして提供しています。
小さいことが不利にならない世界にむけて、お役に立てたらと思っています。
そんな STORES レジ ですが、私たちは、日本のEC化率が20%、30%になったときにスタンダードとして選ばれるレジサービスになるのを目指しています。
今は、まだ日本のEC化率は6.76%(2019年時点の経済産業省調べ:ここ2年でもっと増えているとは思いますが。)ですので、実店舗でのお商売が中心となり、どうしてもネット販売を、より活発化させることや生産性をあげることへの力学が働きにくいのが現状だと思います。コロナ渦で、かなり流れはかわってきているとはいえ、です。
でも、この先、EC化率がより高まることは不可逆です。
ネット販売をする割合が30%になったら、スモールチームでも、マルチチャネルで販売することが一般的になったら・・・。オンラインオフラインの境目は意識されることなく溶け合っていくよねと。その時、オーナーさんたちは、どんなお商売のオペレーションになるのだろうか、そのときにどんなサービスや機能が受け入れられるのだろうか。と思考しております。
技術の進化によって、レジの機械の前でお会計する行為自体も、現時点でどんどん多様化しています。今でもお会計行為は、一箇所のレジ打ち場だけでなく、Appleショップのように店員さんがレジ端末持っていたり、セルフレジだったり、事前モバイル注文ができるようになったり、など、お会計業務がどんどんエンドユーザーさんのスマートフォンに向かっています。世界ではAmazon Goのようにもはやお会計の感覚もないペイレスの世界もあるくらい。
でも、いきなりすべてが Amazon Go の体験にはなりませんし、すぐにセルフレジにはなりません。少しずつ選択肢が増える中で、オーナーさんたちは、自分たちのお商売にあったやり方を選択していくのだと思います。
ですので、私たちも、実態をじっくり観察しながら、一歩ずつ進化していきたいです。
幸い、heyでは、ネットショップSTORESのサービスを運営しているので、EC化率という観点では、EC率100%の方も、80%方も、50%の方もいらっしゃいます。ですので、常に、オーナーさんから教えていただく、学ばせていただきながら、サービスを磨いていけたらと思っています。
話を戻します
ものすごく、話が飛んでしまいました。
オーナーさんの「え!待ってた!」を見て、「自分たちの方向性は間違えてないんだ!」と、チーム全員が心から信じられるということって、ナニモノにも変えがたい魔法のパワーがあるなーという話なのですけど。
今回、レジ事業として参入するのには、いくらリサーチしても、いくらオーナーさんの声を聞いていてもやっぱり勇気がいるものでした。
世の中にレジ提供会社は多数あり、すでにすばらしいプロダクトが山のようにあります。レジ作るんだよ、と話すと、よくもまあ、レッドオーシャンに一から作るね、と業界の方に言われるほどです。レジ事業一本で上場する会社があるくらい、世の中で需要があり、また、必要とされる機能が業界ごとに違い、かなり作りがいのある分野だということは、一定理解ができているつもりです。
その上、2年くらいの歳月をかけていたプロジェクトでしたし、システム開発ボリュームもかなりありました。
ですので、お客さんのリアルな声を直接たくさん聞いて、方向性を信じている私でさえ、本当に世の中にお披露目するまでは、オーナーさんたちの反応にドキドキしていたくらいです。STORES レジ に関わっているチームも皆ドキドキしてリリースの瞬間を見守っていたのを覚えています。
リリースの瞬間のオフィス。(基本現在リモート勤務なのと、基本開発メンバーは、朝からリリース作業で自宅から作業しているので、全員うつれてないのだけど。)
でも、リリース後、実際にこういう方が喜んでくれるかな、と思ったオーナーさんたちから、「お!!待ってた!!」「めっちゃ嬉しい」という声を聞いた瞬間、今までの2年の歳月や大変だったこと、ドキドキや不安がふっとんで、自分たちが進む方向は間違えていないんだな、信じられるな、とチームメンバー全体が心から思えたのではないかな、と思っています。
この、「チーム全員が向かってる方向性を心から信じられる」というのは、チームでよいプロダクトを作る最大のパワーの源になるので、本当に大きな価値です。リリースして、最大の収穫です。
プロダクト作りの活力は、いつだってオーナーさんからの反応ですね。
とはいえ、STORES レジ は、産まれたてのサービスでかなり不足している部分が多く、改善の余地がありまくるサービスであることは、自覚しています。
これから、オーナーさんの期待を 超えられるサービスに、チーム一同尽力していきたいと思います。
最後に、STORES レジ 関連の記事まとめです
STORES レジ のプロジェクトリーダー兼リードデザイナーとして進めていた井出のプロセス記事。とっても細かく書いてあるので、どうやって開発したか?など、ご興味ある方は是非、こちらをご一読ください。
今回、記者会見も開催しました。すばらしいPRチームとコーポレートITチームがいるおかげで、Zoom+リアル会場の記者会見を、すべて自前で開催ができました。自分たちで運営したノウハウは次以降にも活かせそうです。
記者会見後、取り上げてくださったメディアさんの記事一覧です。
取材記事の執筆ありがとうございました。
あ!本当に最後。
STORES レジ のiOSエンジニア募集しております❤️
これからも STORES レジ をよろしくお願いいたします。
塚原文奈( @ayanadesu )
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