「字数に制限なし」の悪影響
紙媒体に書くことから文筆業のキャリアを始めました。締め切りは1日に1回(夕刊に出すことがあれば2回)。逆算して7〜8時間前には「出稿予定」として今日何を書くのか、分量はどれくらいかを簡単なメモにしてデスク(編集者)に申告します。
分量は字数単位ではなく、行数単位でした。1段(1行)10〜13字程度です。例えば1面トップの記事だと60〜80行程度。紙面制作の担当者は出稿される記事の一覧で「記事Aは80行、記事Bは40行と写真1枚」などの分量を確認し、どこにどの記事を配置するかイメージします。
記事の数が多ければ、行数を削って調整します。書く側は自分の記事を削られたくないので、なるべく短くまとめようと自身で工夫を凝らします。あまり読点(、)を打たず語句の順序を工夫するのも、少ない字数で意味が通じるようにするためです。
インターネットで字数を気にする必要が減り、SEOの登場で検索キーワードを文中にちりばめるスタイルの文章が一時期あふれました。何度も同じ語句を繰り返し、1文に5回も6回も登場するケースもあります。検索エンジンには評価されるのかもしれませんが、私はそういう文が苦手です。検索結果のトップにある記事はあえて避け、5〜8番目くらいの記事を選んでいました。
字数制限が事実上ないために、書き言葉の話し言葉化が進んだのではないかと思っています。堅苦しい言葉で書くのがよろしいと言っているわけではありません。同じ語句の繰り返しは本当に必要か、検索エンジンではなく読み手の立場になってほしいなと願っているだけです。
#要約チャレンジ 6/3
今回は福島民友新聞の記事から。
・タイトルをつける(20字以内)※半角数字は0.5字で換算
・要約する(140字以内)
できましたらXで投稿していただくか、DMでお送りください。先着1人の無料添削をさせていただきます。タイトルは140字に入れなくてOKです。タイトル投稿にハッシュタグ「#要約チャレンジ」をつけてくださると見つけやすくなります。
送り先アカウント:https://twitter.com/Ayan_unicla
5/29の添削
こちらでも地震に関連する話題を取り上げました。
骨子は以下の通りです。
ぬめりがあって滑りやすいオノマトペ「ぬるぬる」に新たな意味が加わった。動画やアニメの動きが自然な様子と三省堂国語辞典に記されている
「ぬるぬる地震」といえば断層がゆっくりずれ動く現象のこと。「ゆっくり滑り」「スロー地震」「スロースリップ」とも呼ばれる
2月から続く千葉県東方沖の地震でスロースリップと推定される地殻変動が観測された。巨大地震との関係が注目される
メカニズムを解き明かして地震予知に役立ててほしい
「ぬるぬる」から書き始めていますが、伝えたいことは地震の話。2024年3月の「千葉県東方沖の地震で地殻変動を観測」のニュースをネタにコラムを書こうと考えたようです。
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