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イギリスの都市計画#2-都市計画学習のフレームワーク~イギリスと日本~
イギリスで都市計画を学ぶ中で、日本で都市計画を学んだ経験から、様々な違いをひしひしと感じております…!
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個人的な感想ですが、大まかに2つの違いがあると感じています。
まず日本の方ですが、「研究室」関連の作業がとても多いように感じます。後輩の手伝い、教授の手伝いなどなど、、、本当に自分とは関係のないことに時間をとられていましたし、それが普通であるという認識でした。
また、コースの内容も学部生の時に学んだことをより発展させるべく、基本を学ぶというよりは、どのように都市計画を行うのかについて、詳細に深く学んでいきます。
イギリスでは、そういった「研究室」の有無は大学によるところがあると思いますが、私のコースではありません。修士論文(Dissertation)は、直属の上司(教授)が割り当てられるのみとなります。
コースの内容は、都市計画をはじめて学ぶ学生にもわかるような内容になっており、イギリスの都市計画とはどのようなものかを学べます。
最も私が違いを感じている部分は、theoryの授業です。
theoryはWhy Planning を考える授業です。日本で都市計画を6年学んでおきながら、初めて学ぶ内容でした。
ケーススタディを通して、プランニングにおけるジレンマや、公共の利益の配分の不平等さについて、クラスでディスカッションしたり、個々でエッセイを書いたり、プレゼンテーションなどを行います。
例えば、大規模な都市再開発がもたらす結果について、良い側面(経済成長、地価上昇など)と悪い側面(既存のコミュニティへの介入、地価上昇により既存の居住者が退去せざるを得ないなど)を比べてプランナーはどうすべきか、を考えます。
一方で、theoryがなかな普及しないのも、日本ではあまりこのプランニングのジレンマや不平等さがあまり着目されていないのではないかという疑念があります。再開発による利益はすべての人に平等に配分することは不可能です。これは国に関わらず同じだと考えます。この問題については、プランナーを目指す人々は必ず学ぶべき内容だと思います。
今後の日本の都市計画の学習の中にtheoryの分野もぜひ取り入れられてほしいと願うばかりです。(教えられる方がもしいれば…)