妊娠中に救急搬送された話
これは今から5年前。
次男を妊娠中の出来事であります。
実家でコタツに寝転がってのんきにテレビを見ていたら、めちゃくちゃお腹が痛くなった。
脂汗出そうなキリキリした痛みに、しばらく丸くなったまま動けなくなってしまった。
でも子宮が張って痛いのとは違って、例えるならガスが溜まってるときの痛さが一番近い。
痛みの波の合間を縫ってトイレに行ってみたりするも何も出ず…
一応胎動はあるしお腹も張ってない。日曜の夜だったのもあり、一晩様子を見ることにした。
次の日。
痛みはすっかり消えていた。
とはいえ普通の妊婦はすぐ病院に行くと思うけれど、こののんきな妊婦は『昨日のあれ何だった?すっかり体調も良いしなぁ』と、なんとなくそのまま1日を過ごしてしまった。
そして夜になり昨夜の痛みが結局気になってきた。(あほ)
というわけでそのまた翌日
念のため病院を受診することに。
当時、世間はコロナ禍真っ盛り。
保育園も登園自粛の要請が出ていた。休みで家に居た長男を連れて、病院に向かった。
私としては安心のために受診した病院だったのだがこのあととんでもない事態へと発展することになる。
問診のあと、超音波エコーで私のお腹を見ていたベテラン産婦人科のお爺さん医師。
「おいおい…ちょっとこれは…マズイぞ」
…え?
今なんて???
「ちょうどこのあたりなんだけどね…前回の帝王切開の傷が開きかけとるような感じに見える」
「救急車呼んで。子宮破裂疑いで」
えーーーーーーーーーーーー
いやいやうそやん。まじかよ!
一斉に看護師さんたちがバタつき始めて、状況についていけずポツーンとなる妊婦ayamo
え、わたし子宮破裂すんの?するかもしんないの?え、子宮破裂したらどうなんの?わたしも赤ちゃんも死ぬの?いや待て待て長男はどうなる?うわ待って部屋くっそ散らかったまま出てきちゃった。いやそれどころじゃないか。いやいやあのデスノート(日記)だけは抹消せねばぁ!!
命の危機と、どーでもいいことが同時に頭の中でぐるんぐるんした。
いきなりそんなこと言われても到底現実のこととは思えないし、自分事とも思えないけど、
「なんかこれから救急車で◯◯病院に運ばれるらしい」と身内に連絡を入れた。
「救急車到着しました!」
いち、に、さん!で担架に移される私
だいぶシリアスな状況なのだが、いち、に、さん!で担架に移されてる自分に笑いそうになる。なんなら自分で動けるし!
そして何のこっちゃかわからないままママと救急車に乗ることになった4歳の長男
そのまま出産予定の病院に搬送された。
病院に到着すると母がひと足先に駆けつけてきてくれていて、長男を無事託すことができた。
問題はただひとつ。
私はどこも痛くない。
状況と容態がずっっっと噛み合ってない。
おとといは痛かったの。でも今は痛くないの。
でも子宮破裂するかも!つって、救急車に乗せられて搬送されてきたの。
と、病院のひとに説明した。
そしてそのままいろんな検査をして一泊入院することになった。
最初に受診したかかりつけの産婦人科では子宮破裂寸前の疑いをかけられたものの、
救急搬送された出産予定の病院では、検査を経ておそらく大丈夫ではないか…とのこと。
大丈夫なら大丈夫な方がいいに決まってる。
でも、なんの躊躇もなく救急車を呼んでくれた爺の見解はどうなる。すっごくひっかかるんだが。
本当に大丈夫ですかね?と疑う私に、病院の先生は少し言い辛そうに「もし本当に子宮破裂しかけてたら、こんなに元気でいられません」と言った。
それもそうか
そう納得して退院後、次の検診で再びベテラン爺の産婦人科へ行くと、こっちはこっちで大病院での診察結果になんとなく納得のいってない顔をしていた。
大病院と爺。
どっちを信じたらいいのかよくわからないまま、コロナ禍の妊娠後期をおっかなびっくり過ごした。
その後は結局何事も無く無事に出産の日を迎えられたからこそ笑い話になっているが、さすがの能天気な私もヒヤっとした出来事だった。
そして消防車と事故ったことがあって救急車で搬送されたことがある私、
残すはパトカーだ。
今日の一曲は、
スチャダラパー/中庸平凡パンチ
中庸ってわたしの好きな言葉。何かに偏りすぎるのが好きじゃないんだなぁ。スチャダラパーは大人になってからの方が良さが分かるようになった🎧