アイ・アム・プリウス~母と娘の房総ドライブ
どうしても、どうしても、暑くて暑くてたまらなかったので、東京を離れたくて仕方がなかったので、娘と弾丸で千葉に行ってきました。(千葉も十分暑かったw)
行く前は、
普段車の運転をしない私が片道2時間半も大丈夫なのか?
首都高のクネクネについていけるのか?
10年前のナビで迷わず行けるのか?
私はそんな事を気にしながら夫に、
「大丈夫かなあ?」
と言うと、うちの夫ってこういう「迷えるオバスン」が大嫌いなんですよね。
「オバスンなのに迷うなよ!」みたいな
「グチグチ言うなよ!」みたいな
「かわいくねんだよ!」みたいな
「うるせーうるせーうるせー!」
って心の声が、顔と雰囲気で伝わってきたので、もう迷いを口にするのはやめた。
行くと決めたらグチグチ言わない!
(ちなみに行くと決めたのは前日、こういう無計画な弾丸が好き)
そこで私は、免許を取ったばかりの頃に言った息子の言葉を思い出した。
「プリウスに乗ってると、周りが皆殺人兵器だと思って近寄ってこないんだよね。だから、多少運転が下手でも大丈夫なんだよ」
殺人兵器…
よしわかった!
私はプリウス
私はプリウス
そんなふうに念仏のように唱えながら、首都高の複雑な分岐を60キロの速度で挑んだ。
「あーん、また煽られてる~、えーん、怖いよ~」
と、嘆こうものなら隣で娘が、
「お母さん!お母さんはプリウスだから大丈夫。みんな、お母さんの事は危ないジジイだと思ってるから大丈夫。だからゆっくり行っていいからね!」
口の悪い娘が本当に頼もしい。
一体誰に似たのかしら?
それにしても、首都高のこのクネクネ道を考えた人は天才だし、きぬた歯科の看板のデザインを考えた人も天才だと思った。
BGMは娘が最近お気に入りの、KING Of STAGE「RHYMESTER」
20年前のCDを引っ張り出してきたわよ。
行くぜー we are!
(首都高で散々ビビり運転してたのに抜けたら調子に乗る私)
朝6時過ぎに家を出たため、思ったより早く到着したので軽く観光。
駐車場にいた巨大仏像の顔!
奥に郷土資料館があるとの事でズンズン歩くと、
「これお母さんの事じゃん!」
と言われたのがコレ↓
娘にも厨二病がバレバレだよ
その後は資料館に寄って涼んだ後、お腹が空いたので、海の方まで行って海鮮丼でも食べようと思いつつ、行った先で食べたのは…
とっても美味しかった。
その後、近くの海水浴場に行く。
私達は海に入ることはしないけど、周りの海水浴客を見て、娘が
「ちょ、ちょっとお母さん、あれモンモン入ってる!」
お願いだから刺青をモンモンと言うのはやめてくれwww
(誰から聞いたんだよって、私かw)
その後は、道の駅にいくつか寄ってスイーツを食べ、白子町で有名な玉ねぎを買っていきました。そういう所が主婦よねー
すっかりその頃には運転にも慣れてきて、ビビり運転から脱しようとしてた所に、
ギャアァァァァ━━━━(
「お、お母さん!ど、どうしたの!」
「い、今、そ、そこにいるジジイがチン出してションベンしてた!なんなの?ハァ?なんなの?」
「もしかして、あのジジイ?」
「そうよ!お母さんチン見ちゃったわよ!」
「ヤダ!チンポコ出してたの?」
と、ここで私は一旦冷静になり、
「リ、リリーちゃん…
「ポコ」までは言っちゃいけないよ。お母さんは「ポコ」までは言わないからまだ「珍」で逃れられるの。いい娘さんが、「ポコ」までは言っちゃいけないの。でもそれは、お母さんの育て方が悪かった。ごめんね」
ってな感じで、娘にもっともらしい説教と謝罪をした後、チン出しジジイのせいで動揺した私は道を間違えたわ。やれやれ
一旦家で休んでから(父の所有する家、かっこよく言えば別荘w)、スーパー銭湯へ
湯、施設等なかなか良かった。
夕飯の店を探すのが面倒だったので、併設しているレストランで食べる。
美味しかった。娘はカツカレー食べてた。
若いってイイネ!(おめーも昼間とんかつ食ってたじゃんw)
そして帰り道…
「(°∀°)ヒィィィィ暗くて怖い。
さっきまでノリノリで運転してたけど、一寸先が見えなくて恐怖だわ。田舎道舐めてた。リリーちゃん、怖い、怖い、怖いよー」
またババアの嘆きが始まったw
「お母さん忘れたの?お母さんはプリウスなの。だから大丈夫、大丈夫だからゆっくり行って!」
「そうね、忘れてたわ。私はプリウス。
アイ・アム・プリウス
アイ・アム・殺人兵器
煽れるもんなら、煽って来んかーい!」
と叫びながら、田舎の暗い道を40キロで走行した。勿論煽られたけど知ったこっちゃない。
それにしても、朝から晩までテンションが高めなのは、車の中でずっとJapanese HipHopを聴いてるからかもしれない。
そこで私は、「マルシェ」KICK THE CAN CREWが流れた時に、
「この曲はお母さんが失恋した時に立ち直った曲なんだよ」
と話した。
25歳の時につまんない恋愛をして、ダサい振られ方をして、それなりに落ち込んで、家でコタツで腐ったミカンみたいに過ごしてた時に、この曲のMVが流れてきて救われた。
「なんて楽しい曲なんだろう。こんな所でコタツで丸くなってる訳にはいかない。
よーし、私もKICK THE CAN CREWと飲み会するぞー!」
ってな具合で、その後はアクティブに動き、やがて夫と飲み会で知り合い結婚した。
娘から、
「この曲をお母さんがスルーしてたら、私は生まれてないんだね」
と言われたので、
「それは無い。お母さんはこの曲をどこかで必ず聴いて、その後はリリーちゃんをちゃんと生む。だからリリーちゃんが生まれてないなんて事は、絶対に無い」
パラレルワールドは、あってもなくても結末は1つ。そこに愛する娘が誕生しない現在なんて、絶対に存在しない。
「この曲いい曲だね。私も好きになったよ。上がってーん♪」
娘よ、今回も終始テンション高めな母に付き合ってくれてありがとね。楽しかったよ。
そして、ここまで読んでくれた方もありがとう。
アガってんの
サガってんの
みんなはっきり言っとけー
アガってーん♪
これからもよろしくね☺