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【昔話】昔の携帯電話って強かったよね、という話

中2の娘のスマホの液晶がバキバキになってるのを見て思う。
「なぜこんな風になるのだろう?」
私のスマホは5台目だけど、こんなにバキバキになった事なんてない。
そういえば息子のスマホも液晶がバキバキだったな。
ってか、電車に乗ってるJKとかも液晶バキバキな子多いよね。
使い方雑じゃね?
いやちがう。私だって中学生や高校生時代にスマホがあったらきっと液晶はバキバキだったに違いない。
私が携帯電話を持ったのは今から28年前の短大時代だったけど、確かに雑に扱ってた。

でも強かった。

昔の携帯って確か強かったはず。

20年以上前だったかな、私が20代前半頃の話。

いつものように休日家でのんびりしていると、地元の男友達の宮沢から電話がかかってきた。
「これから家で鴨鍋パーティをするから、誰か女友達を呼んでくること」
出た出た。急に誘える訳ないだろ!と思ったが、こんな時は地元の女友達ネオミの登場だ。
私はネオミと一緒に車で一人暮らしをしている宮沢の家に行った

イケチル、アフロカズヤ、イケメンナルミ、真木蔵人似のマキさんが既にいた。こんなに男友達がわんさか居るのに、私は地元では処女のままってwww

(ちなみにネオミはマキさんと数年後に結婚するがすぐに離婚してます)

鴨鍋パーティで散々盛り上がり、「美味しいカモ~」なんてかわいい発言をした所で、私がモテル事は一切なく、いつものように夜中にお開きとなった。アフロカズヤが宮沢の家に残り、イケメンナルミとマキさんは徒歩で帰るというので、私はイケチルとネオミを乗せて車で帰る事になった。

運転の上手いイケチルにイケチルの家まで運転して貰う事にした。少し走った所で私は気付く。

「アレ?携帯が無い」

ナイナイナイ、ナイナイシックスティーン

私は自分のバッグを探す。ポケットを探す。車の中も探すが無い。
私は大騒ぎする。
ネオミも一緒に車の中を探してくれているが、運転しているイケチルは面倒臭そうにしている。「どうせ宮沢の家に置いてきたんだろ。ネオミの携帯から宮沢に電話してみりゃいいじゃん」
と、イケチルは言うものの、もし宮沢の家にあったとしても、もうイケチルは宮沢の家に戻る気は毛頭無い。車はイケチルの家にどんどん向かっている。
ネオミの携帯を借り、宮沢に電話をしてみても「ねーよ」の一言で終わった。もう夜中の3時を過ぎている。恐らく眠たいのだろう。

私は宮沢の家には絶対に無いはずだという確信はあった。
車に乗る前、確かに私はこの手に持っていた。それはなぜか覚えている。
その時に携帯をバッグに入れたのか?ポケットに入れたのか?残念ながらそれは覚えていない。

イケチルを送り、ネオミを送り、車の中を探したが携帯は見つからなかった。車の中にはあるはずがない。なぜなら、ネオミが散々着信を鳴らしても全く聞こえなかったのだから。

これはやはり宮沢の家しかない。
私は翌日、宮沢に家の電話から電話をした。

私「家の中を隈なく探して欲しい。ベッドの下とか何から何まで隈なく、隈なく、隈なく」

宮沢は迷惑極まりない、といった感じだった。
宮沢「あるわけねーだろ!俺だって何回もお前に着信残してるのに、着信音が聞こえないんだからうちにある訳ねーだろ!いいかげんにしろよ。これ以上俺に部屋の中を探させるなよ」

怒られたが私は負けない。

私「電源が切れてたら電話は鳴らないじゃん。これからアンタの家に私は携帯を探しに行く。それが嫌ならもう一回隈なく探して欲しい」

その言葉に宮沢が切れて、

宮沢「うるせーな、わかったよ。だったら思う存分探せよ。俺が隠したみたいに言ってんじゃねーっつーの」

大喧嘩大会が始まってしまった。

そして私はプンプン怒りながら、宮沢の家に乗り込むために家から徒歩5分の駐車場に行った。
するとそこには目を見張るべき光景があった。

え???

車の上に、私の携帯がポンと置かれてあった

ちょっっ、ナニコレ?ウケる!!!

確かに、私は車に乗るまで携帯を手に持っていた。バッグから車のキーを取り出す際に、手に持っていた携帯が邪魔になり、車の上にポンっとちょい置きしたのだ。ちょい置きを忘れたまま私は車に乗り込み、ナイナイシックスティーンと騒ぎ出したのだ。

それにしても、宮沢の家からうちまで10キロ以上ある。携帯を乗せたまま、よく落ちなかったよな。イケチルが降りた時、ネオミが降りた時もよく落ちなかったよ。なぜ気付かなかったのか?

あー、暗くて見えなかったからだわ

しかも、イケチルは当時レンタカー屋で働いてたから運転が上手かった。だから落ちなかったのか?

それにしても、携帯をちょい置きしたまま走る車なんて、傍からみたら滑稽そのもの!
ちょーウケるwww

ネオミが何度も着信を残しても鳴っていたのは車外だったからね、聞こえる訳ないっつーのwww

それにしても、翌日の昼過ぎまでこの状態ってすげー。

恐る恐る電源を入れてみると・・・あっ、電源入った!
すご!ってか強っ!
携帯ってつおい!

私は感動してその場で宮沢に電話した。
「携帯あったー、疑ってごめんねー。めんごめんご。」
その後、ものすごく宮沢に怒られたのは言うまでもありません。。。

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